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「あなたの知らない原価の世界」で「相撲部屋」

職場をウロウロしていると、あちこちに「アサヒ芸能」誌が、落ちているように置いてある。主にマル暴関係の勢力争いの記事や、芸能人や風俗業界の下半身ネタで構成されている週刊誌。現在の職場の歴史における出発点となった雑誌である。
 さて3/13特大号にも面白いネタが載っていた。放送作家の山中伊知郎「あなたの知らない原価の世界」で「相撲部屋」を取り上げていた。3/18特大号では「メイドカフェ」の特製カクテルの原価について触れていた。先ず人件費は親方も力士も行司も日本相撲協会の負担。力士は給料の出るのは十両以上の関取からで(横綱300万円、大関250万円、関脇小結180万円、幕内140万円、十両110万円)、幕下以下は原則無給。ただし場所毎に養成員場所手当(幕下が16万5000円、三段目が11万円、序二段が8万8000円、序ノ口以下が7万7000円)やその他手当が支給される。従って部屋の費用負担は宿舎と飲食の提供となる。これに対して協会から部屋に対しては、力士一人に月7万円の力士養成費や、場所毎に力士一人に11万5000円の相撲部屋維持費が出る。だから妙な話だが、力士がいればいるだけ部屋への身入りは多くなる。連敗力士や高齢力士がいることは、このあたりにも一因がありそう。
 角界の経済事情というか裏側を知りたければ、2008年の発行とちょっと古い本で実質絶版だが中島隆信「大相撲の経済学」(ちくま文庫)が面白かった。目次を見るだけで『そこが知りたかったんだ!』と手を打ちたくなる。
①力士は会社人間
②力士は能力給か
③年寄株は年金証書
④力士をやめたら何になる?
⑤相撲部屋の経済学
⑥いわゆる「八百長」について
⑦一代年寄は損か得か
⑧外国人力士の問題
⑨横綱審議委員かの謎
⑩特殊なチケット販売制度
⑪角界の構造改革
⑫大相撲から見る日本経済

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