東京オリンピック2020敗者のドラマ
今日で東京五輪は閉幕。開催そのものに賛否両論あった。もともと自分は海外テロの日本勃発が怖くて開催に消極的だったが、むしろコロナ禍でそういう意味では安全な大会となった。始まってみれば、あらゆるスポーツの世界最高峰アスリートが集まるイベントは見応えも感動も多かった。メダルを取った勝利インタビューよりも、敗者のドラマに心が動いた。ふだんは野球、サッカー、相撲以外はテレビで観れないから、フェンシングやスケートボード、卓球、柔道、水泳などの試合観戦は楽しかった。自分なりの感想を箇条書きでピックアップ。
◼️オリンピック全般について
①IOCの金権体質や優越的地位の濫用が国際的に批判
・オリンピック存在意義が国際的に低下、今のままでは続かないだろう
②女性蔑視発言の組織委員会委員長の退任に安堵
・ずっと地位に固執して居座り続けた、安倍元首相すら持て余していた高齢政治家がようやく引退、名誉顧問の就任は断固反対
・組織委員会会長となった橋本聖子はよくやったし、少なくとも前任者よりは適任だった
③実施の可否でブレなかった菅総理は立派
・あれで首相が態度をふらふら迷ったら大混乱(説明の仕方はともかく)
・いったい丸川五輪相は就任以後で何をやったのか、よくわからない
④宮内庁長官による天皇陛下ご推察の衝撃
・ある意味で憲法の象徴天皇制を揺るがしかねない微妙な発言
⑤SNSによる選手叩きの蔓延が嘆かわしい
・特に中国と韓国は自国にも日本にも痛烈
◼️感動した光景
①阿部一二三・詩の柔道兄妹金メダル
・天才肌の妹の期待に応えた兄、喜ぶ妹の姿の愛らしさ
②水谷隼・伊藤美誠の複合ダブルスで中国撃破そして女子団体戦の敗北
・シングルや団体戦では女子は中国に屈したが、平野美宇・伊藤美誠、・早田ひな(みう・みま・ひな)がパリオリンピックで3枚看板になれば中国に勝てるのではないか?
③萩野公介の200m個人メドレー決勝進出のコメント
・瀬戸大也と泳げる喜ぶ気持ちの吐露は、SNSでバッシングされ続ける瀬戸大也をも救ったはず。
④フェンシング・エペ団体の金メダル
・三銃士の欧州中心イメージを完全に覆す東アジア勢の活躍に驚愕
・観ているうちにルールや戦法がわかってきて面白くなった
⑤柔道勢のゴールデンスコアの強さ
・本当によくよく練習を積んでいるということ。
・女子78kg級金メダル浜田尚里の寝技の強さ(七帝柔道=寝技は、講道館の立ち技より強い)
⑥ スケートボード女子パーク決勝
・日本人選手2人がメダルを獲得したのに、世界ランキング1位の岡本碧優がメダルを逃して泣いているのを、多くの外国人選手が慰めに駆け寄って抱き上げたシーン
・若い人に人気のあるスポーツの中心がすっかり変わってきたことを実感
⑦男子サッカー準決勝で敗れた後の久保建英の悲しみを慰めに駆け寄ったスペイン選手二人
・久保建英選手の日本チームを背負う気持ちの強さと、スペインでのチーム生活における人徳を感じた
⑧ウクライナに及ばず4位となってメダルを逃した日本チーム選手は顔面蒼白
・鬼とも呼ばれた井村雅代ヘッドコーチが選手を労いつつ、五輪引退宣言
◼️首を傾げたポイント
①ソフトボールでの上野由岐子投手の偏重
・制球力が落ちた今の実力は、後藤希友投手の方が上だと思う
②男子水泳陣の不調
・大会前後における平井伯昌コーチの去就は選手の士気に影響していないか?
③バトミントン陣の不振
・実力No.1の桃田賢斗選手の不運と敗退には胸が痛む
・女子勢の敗退は、再春館製薬や丸杉Bluvicトラブルなど協会に乱れ?
④なでしこジャパンの限界
・高倉麻子監督、自信なさそうで暗い。結果が出ていないので勇退すべき
・将来の澤穂希監督への序章?
⑤ROC(ロシアオリンピック委員会)としての出場は、あれで何か懲罰意味があるのか?
・実効性がないなら、そんなことやめて、ロシアから罰金取って五輪赤字の穴埋めに当てればいいのに
⑥ 米国のテレビNBC局に合わせた試合競技日程と時間帯
・あまりに米国の放送局の都合に合わせ過ぎており、真夜中まで競技をさせられる選手たち、ワクチン接種が終わらない日本で時期をずらすことができない