社内を巻き込んで記事を書くコツを先輩広報さんに聞いてみた!(イベントレポート)
こんにちは。やえがしです。
あっという間に、日が経ってしまったのですが(汗)6月に開催した広報note勉強会のレポート記事を書こうと思います。
参加した方も復習用に、参加できなかった方もポイントはキャッチアップしていただけたらと思います!
開催のきっかけと概要
そもそも勉強会をやりたいなとずっと思ってたのですが、転職などでなかなか実現できず。
そんなときにオンラインで広報仲間に、勉強会やりたいんだよねとこぼしたら、いいねやろう!と話が進み、今回はゲストを呼んでやってみよう!となり調整していきました。
テーマとして、今までは初心者向けの勉強会や、ある程度継続してる人向けの事例共有会(褒める会)などをやってきました。
今回は始められたけど、なかなか周りを巻き込めない、一人で書き続けてる方を励ます内容にしたいと思い、企画をしました。
なぜなら、始めることは覚悟すればできるけれど、それを継続することはとても大変だし、一人だと続けることに必ず限界がくるからです。
過去の私もそうでしたが、今はチームで書くようになって変わった部分も多いので、一人で書き続けないで周りを巻き込む工夫を伝えたいなと思いました。
ゲストに呼んだのは、
・広報になって日も浅いのに書き始めてから上手く周りを巻き込んで記事のスキも集めていたまるこさん(勉強会やろうと乗り気になってくれたのでw)
・noteとオウンドメディアとの運用をうまくチームでやっているやまぐちさん
にお願いしました。
勉強会の開催当日
思いの外申し込みがあり、20数名が集まってくれました!
(スクショとか正確な人数とか記録する余裕がなかったのが反省…)
アジェンダは、こんな感じです。
それぞれにどんな記事を書いて、工夫したことなどを共有しました。
長くなっちゃいましたが、ぜひ最後まで読んでみてください!!
やまぐちさんの工夫と失敗
⚫︎どんな記事を書いたか?
⚫︎工夫したことは?
やまぐちさん:
働くメンバーの魅力を伝えるためにインタビュー記事を書きました。事前共有シートを作成してメンバーにどういう記事を書きたいのか伝えています。
事前共有シートでは、「記事の目的」「想定する読者」「テーマ・キーメッセージ」「記事の魅力」などを記載してイメージできるようにしています。事前に質問も共有しています。写真もお願いする場合は、可能であれば写真提供してほしいということも伝えます。載せたくないことも教えてほしいと伝えます。
⚫︎失敗したことは?
やまぐちさん:
最初の1年はひとりでやっていて、週1本の投稿は大変で一人で抱え込んだり、手一杯になってしまうことがありました。それでは良くないなと、まずは記事の感想をメンバーからもらうことから始めました。そこからハードルを少しずつ上げて、アンケートに回答してもらったりしながら協力をお願いしています。
ワールドスタッフィングさんはチームで書くということを積極的にされていて、サムネイルなどのデザインについても要件をまとめて揃えるようにされているので、その工夫も参考になると思います!
まるこさんの工夫と失敗
⚫︎どんな記事を書いたか?
⚫︎工夫したことは?
まるこさん:
私はnoteを書き始めてまだ1年も経っていないですが、いちばん反響があった記事がこのひとり人事の方にインタビューした記事です。
いろんなスカウトメールを転職時にもらいましたが、当社の人事からのスカウトがとても印象的でした。入社後、同じような体験をしている方が多かったので、これはうちの特徴として記事になるのでは?全国的に人材不足なのに地方の企業で採用がうまくいっているのも特徴じゃないか、と思って書きました。
この記事を書いて地方企業の採用をテーマに共催セミナー開催もすることになり、いろんな反響が社内外からあって、続編も書きました。この記事には実際に参加されたメンバーのコメントなども入れています。
まるこさん:
そのほかに巻き込みをしていく工夫としては、フルリモートで広報をしているので、対面で会ってお願いすることは難しいですが、テキストで熱意を伝えることを意識しています。ロジカルにというよりも感情的に伝えることを意識しました。こういうスカウトは当たり前じゃないからぜひインタビュー受けてほしいと伝えたり、アンケート形式でコメントがほしいと伝えたりしました。
協力してもらうだけでなく、反響をもらったらすぐ社内Slackで反響を伝えて感謝を伝えることを意識しました。もらうだけでなく、きちんとお礼を伝えることも忘れないようにしています。
⚫︎失敗したことは?
まるこさん:
noteを立ち上げた時に、なんでも一人でやろうとしてしまったんですね。前職で一人でやっていたので、その文化のままやってしまっていました。また、みんな忙しそうだし…と頼れませんでした。アイキャッチも自分で作ればいいかなと思ったけど、デザイナーさんからブランディングもあるから相談してほしいと言われてそうだよなとハッとしました。
また、撮影を本社でしてもらうということもありましたが、どういう写真を撮ってほしいか曖昧に伝えてしまったので、想定通りの出来ではないこともありました。なので「こうだろう」ではなくてきちんと正確にしていくことが大事だなと思います。これは今も意識してアップデートしています。
始めたばかりでも感謝を忘れずに頼んでいく、頼っていくというのが大切だなと感じました!
おまけ:やえがしの場合
⚫︎どんな記事を書いたか?
プレスリリースでCSR活動で実施している中高生のキャリア教育の活動について、生徒の皆さんのアンケートをまとめて出しました。その裏側として登壇者にもアンケートをとって、その内容をnoteに書きました。
このnoteをメディアに送って記事掲載や取材になったということもありました。ハードルを下げるためにインタビューシートの共有もしますし、アンケート回答だけで記事になるように意識はしています。
パネラーディスカッション
まるこさん:
仕組み化はどうやっていますか?
やまぐちさん:
年間の記事作成スケジュールを立てるのと、記事作成のテンプレをまとめて作成しています。ネタ探しが時間かかるので、年末にネタだし会をして1年のスケジュールを決めます。
まるまる作っておくと、急にこの記事を出したいときに、それがストックになるのでいいと思います。
まるこさんは一人でスケジュール管理や目標管理はどうしていますか?
まるこさん:
月1本出すというゆるい行動目標でやっています。やる気なくなっちゃうとね…笑
うちの会社も流動的なので、このネタいいなと思った時に周りと相談して書いているので、スケジュールはあまり立ててないですが、これはいい!という感覚は大事にしているので、それを指針に周りを巻き込むことをしています。
これから2年目なので、仕組み化が課題かなと思っています。参考になりました!
やえがし:
仕組み化は大事で、一人で始めることや書き続けることはできても、疲弊するから周りの協力を仰ぐのは大事だと思うんです。なので、そういう時にインタビューのテンプレとか、3ヶ月後にインタビューを取りたいから予定開けてもらうとか、プレスリリースを出すときに開発インタビューをnoteでやるとか、オウンドメディアとの連携とか、〇〇の日と連動させるとか、そういうPRカレンダーを用いた仕組み化も大事だと思います。
そのほかの質疑応答
Q. インセンティブや継続して書いてもらう工夫はありますか?
まるこさん:
記事を載せるとか、コメント書いてもらうなどでポイント加算があり、それでいくらか報酬が入るというインセンティブをやっています。みんなそういうのがあるとモチベーションが上がって書いてくれますね。
Q. 社内メンバーに依頼する際に気をつけていることは?
やまぐちさん:
書き手側の不安を払拭するように意識しています。記事の完成イメージを伝えたり、書き方を伝えたり、そういうのはイメージブックを共有しますし、noteを知らない方もいるので、noteってどういうものなのかを伝える資料も送ったりしています。
Q. 記事を担当する順番や社内の承認フローは決めましたか?
まるこさん:
私はその時の担当メンバーで決めています。
やまぐちさん:
私の場合は私がディレクターなので、メンバーが書いたものを確認して上司に確認しています。私が書いたら上司に確認しています。
やえがし:
うちは骨子を上司に見てもらってから書くようにしています。認識齟齬を減らすために骨子を見て認識合わせするのは大事だと思ってます。
Q. 人数が少ないと同じ人を記事で取り上げがちですが、どうしたらいいですか?
やえがし:
切り口を変えたり、アンケートをとってみんなのコメントを載せるのもありかもしれません。私は過去、エンジニアに入社エントリとしてインタビューして、また別の時にはエンジニアの1日ということで1日の流れを聞いたりしました。あとは今年の抱負としてみんなから頑張りたいことをコメントもらってイニシャルと一緒に掲載したこともあります。座談会を開くとかそういう手もありますね。
Q. ライティングスキルを上げるのは何をしていますか?
やまぐちさん:
おすすめのセミナーがあるので、以下の動画をよければ見てください!伝わる文章を書くコツとかまとめてありますし、スキを伝える感想文の書き方など勉強になりました!
やえがし:
まずは発信するハードルを下げるのも大事だと思います。社内のSlackでもいいし、スマホのメモでもいいし、書くハードルを下げること、あとはいろんな記事を読んだりいろんな人に見てもらうことがいいと思いますね。
Q. ネタ探しはどうしていますか?
まるこさん:
毎日朝会があるので、その時の話をメモして個別に声がけしています。社内の発信にアンテナを張って意識しています。本人は当たり前だと思っているけど、当たり前じゃないことは色々あるので、人感も出るし、社内の雰囲気も伝えられるのでいいと思います。
Q. 隣の開発チームをうまく巻き込めてないです。自分と関係値が薄いチームを巻き込む工夫を知りたいです。
まるこさん:
私も模索中ですが、人事がエンジニアとの関係性をうまく築いているので、人事を間に入れて間に仲良い人を入れて調整していくというのはやっています。
やえがし:
キーマンを巻き込む、上の人を巻き込むことが大事ではないかと思います!
Q. 顔・名前を出したくない社員をどう記事に出していますか?
やまぐちさん:
いきなり顔出しは辛いので、徐々にハードルを上げるためにまずは後ろ姿とかでもいいから出してもらえないかとお願いします。
やえがし:
写真を生成AIで出して使ったり、イニシャルとか、特徴捉えた何かで代用するとかはやりました。
まるこさん:
顔出しNGリストもあるので、その方ではないOKの方に依頼したりもします。なかなか個人の事情もあるので難しいですよね(みんな頷く)
Q. 社内のノウハウを外に発信するのに上司をどう説得していますか?
やえがし:
それを出すことでどういうメリットになるか、他社の事例とかを出してイメージさせるとか、どういう風にしたいのかを伝えることが必要かもしれませんね。
まるこさん:
私も実績がない時に、他社さんがこんな記事を書いてこういう実績があるのでこういう記事を書きたいと伝えていました。会社のことも知ってもらっていないので、知ってもらいたいから独自のコンテンツを出さなくちゃというのもあるし、他社の事例を引き合いに出すのはやっていました。
Q. 記事に登場した社員が、万が一退職した場合の対応を決めていますか?
やえがし:
退職時に記事や写真、名前を使用していいか確認した上で、残している場合と非公開にする場合があります。基本的には「この人と働きたいな」と思って入社したのにいない、というのはギャップにもなるので非公開にするのがいいのかなと思います。
Q. 採用目的でnoteをされている会社さんが多いのでしょうか??もし顧客向けにnoteを実施されている人がいたら教えていただけると嬉しいです。
やえがし:
少ないかもしれませんが、おそらく顧客向けにされている記事をいくつか貼りますので、参考になさってください。
大きくは、「このサービスを使ったらどうなるか?」という導入事例などと、イベント出展やセミナーのお知らせなどが多い気がします。あとは資金調達後の背景を書いている記事などもあるかと思います。
Q. noteが良かったかどうかの評価はどのように実施されていますでしょうか??数値の追い方に悩んでおります。
やえがし:
最低限お勧めしているのは、月に1度月間のビュー数を見て、どの記事が読まれているのか、反応を見ることはした方がいいと思います。傾向を掴むことで次に出す記事の参考にもなるので、お勧めです。個別の記録が大変であれば、スクショを撮るなどでもいいと思います。
Q. 自社サイトのオウンドメディアとnoteの役割分担をどのようにされているか?やはり自社サイトにするメリットなどあれば教えてほしいです。(弊社の場合、そのためのリニューアルに掛けられるか、すぐ始められるnoteが良いか迷っています)
やまぐちさん:
弊社の場合は、目的によって記事の発信ボリュームを変えてます!
【目的】 採用、自社の認知、ブランディング →note
商品やサービスの認知、オーガニック検索から新規顧客の獲得 →オウンドメディア
最初の1年は会社の認知やブランディングが目的だったので、noteを軸に週一投稿を続けていました。
1年でコンテンツが溜まっていったので、2年目からは徐々に事業広報に注力できるようnoteを更新しつつ、オウンドメディアの立ち上げを行い発信頻度を半々に設定。(月2投稿) 現在は事業広報に重きを置いているのでオウンドメディアの発信を8割、2割をnoteに費やしています。
結論、会社の状況や目的に合わせて運用されるのが一番です! 採用広報であればnote、事業広報であればオウンドメディアといった形で棲み分けしてもらうのが良いかと思います。
やえがし:
うちの場合、リード獲得がオウンドメディア、noteは採用広報と棲み分けしています。
オウンドメディアでは事業に関係するTips記事など
noteではメンバーインタビューや会社の取り組みなど
noteでやるメリットはSEOが強いこと、プラットフォーム内の検索でも流入があることです。自社サイトにあると公式コンテンツとしての厚みは増します。noteをやりつつ、同じ記事を上げるという企業さんもありますし、またはnoteのRSSをとってタイトルとサムネイルだけ自社サイトに載せるという企業もあります。目的と同線設計が大事かなと思います。
ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。(ここまでで6100文字!!)
以上、勉強会のレポートと質疑応答でした。
今年、もう1度勉強会やろうかと思っているので、よければアンケート回答よろしくお願いします。
最後までありがとうございました!こちらの記事も参考にどうぞ
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