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温故知新で知った便利な『SNR』というアイディア

※この記事は知識の自助として書いておりますので、
間違った点などがあればご指摘いただければ嬉しいです。

最近、ADSLのことを先輩から教わりました。
ADSLというのはAsymmetric Digital Subscriber Lineのことでして、電話線として拠点まで引かれている線にモデム(変換機)を繋いで、インターネット接続をすることが出来るという技術です。

昔のPCはダイヤルアップで「ピー、ガー」とか言わせながら1分くらいかけてインターネットに繋いでいたというのを懐かしむ方もいるかもしれません。
今は殆どの家庭が光回線を敷設しているのでレガシー技術(すでに廃れてしまった技術)ではあるのですが、私が勤務している場所は光回線敷設工事を行うと大規模な金額がかかってしまう事情から、ADSLを使用している拠点があります。

ADSLは電話線の中をアナログ信号(周波)が飛んで、それを認識してネットワーク接続します。
そのため、電波が干渉してしまう環境や拠点間の距離が長い環境であれば通信精度が劣ってしまうのです。
一般的にはそれを『ノイズが走る』などと言い、このアナログ信号とノイズの比率のことをSNR(Signal Noise Ratio)と言います。S/N比という言い方もするようです。
SNRが0から遠いほど通信は安定しております。ADSL拠点が離れていれば強度の強い電波を送る必要があるため、どうしても比率は低くなってしまうというわけです。


さて、このS/N比というのは、しばしば他の分野でも使われることがある言葉だそうで。もちろんADSLではなくて移動通信技術(スマホの電波ですね)でも使われますし、デジタル画像加工などについても『写真や画像の中のノイズ比』という言葉になります。

実社会の中でも、情報の精度を指すときにS/N比を使うようで、
「Wikipediaは誰でも編集することができるため、SNRが高いとは限らない」
「災害時にはS/N比の高い情報を得るために政府のHPを確認するようにしよう」
といった使われ方ができるわけです。


それこそSNSで言えば、誰もが簡単に発信者になれるわけですのでSNRが極めて低い(=ノイズが大きい)環境です。
また、今の民放テレビや新聞といった情報媒体は、情報の均衡性を保っているとはいえ、スポンサーの息がかかることがあるためにノイズが走っています。
SNRが高い情報源を複数探して、比較しながら自分の中でSNRを上げていく。
今年に入ってもなかなかいいニュースが聞けないですが、こうした考え方が大事になってくるんじゃないでしょうかね。


ADSLのことを先輩に教わったつもりが、情報リテラシーについて深く考えさせられた日でした。

本業に頼らず食っていけるようになれば、皆様にお届けできる情報や写真の勉強、はたまた発信の頻度も上げることができます。もしご興味があるのであればぜひ清きサポートを。