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2023年印パ旅行記⓪(下準備編)


0.はじめに

 この記事は、2023年GWに初めてインド・パキスタンに渡航した筆者が、どのように事前準備を進めていったのかをまとめた個人的な備忘録である。インド滞在3日、パキスタン滞在2日と極めて短期であったためこの記事の情報がどれほどの価値を持っているかは怪しいが、もし何らかの参考になれば幸いである。

1.印パ共通の準備物・留意事項

 いわゆる発展途上国旅行における必需品とそう変わらないが、一応記しておく。

・ウェットティッシュと流せるティッシュ

 印パに限らず、基本的に海外旅行では必需品とされるティッシュだが(トイレで紙が流せない場合が多いため)、特にこの2か国では手で直接モノを食べる機会が多かったため、重要度は非常に高い。

・虫よけ

 インド・パキスタンとも蚊やハエが多く、虫よけは重宝した(結構貫通されたが)。機内持ち込みができるサイズの虫よけも発売されている。

・帽子/日焼け止めなどの暑さ&日光対策グッズ

 GW時期のデリー、ラホールは熱暑に見舞われる(デリーは今年10年に一度の冷夏だったそうだが)。また、町中には日陰で休憩できる場所がないこともあるので、暑さ対策は必須だ。また、ポカリスエットのようなスポーツドリンクを入手できる見込みも薄いため、塩飴などを持参していくことをおすすめする。

・薄手の長袖上着

 屋外とはうって変わり、屋内や車両内は冷房がききまくっていて寒いことがある。何か羽織れるものがあると便利。

・モスク等の宗教施設見学について

 モスクやシク教寺院等の境内では靴と靴下を脱がなければならない(靴下は必須ではないかもしれない。要確認)。必然、足が汚れるのでそこは覚悟しておくべし。

・空気について

 交通量が多く、また乾燥している地域であるため、基本的に空気はほこりっぽい。喉が不安な人はマスクなどで対策しよう。現地のバイクやリキシャの運転士にはマスクをしている人もちらほらいる。

・お金について

 印パ両国とも大きいお金を出すと、「お釣りがない」と言われることが多い。両替の際は細かいお金を多めにすると吉。多少の端数はチップとして渡すのも良い。

・旅行会社について

 今回の旅程のうち、アムリトサルからラホールまでの2泊3日については西遊インディア提供の個人ツアーを利用した。

 旅程の入れ替えや(サイトではパキスタン入国後インドに戻ることになっているが、今回は一方通行に調整いただいた)ビザ取得など、色々とフォローいただいた。特にパキスタンのような(日本語の)最新の観光情報に乏しい国への渡航にあたっては、彼らのようなプロにサポートしてもらうのも一つの手である。

・ご飯について

 想像通り辛い料理がほとんどだが、辛いこと以上に味が濃いことがネックになるかもしれない。ビリヤニなどが比較的薄い寄りになるが、これらはパクチーが入っていることがあるので、苦手な人は注意。

・言語について

 観光地であれば基本的に英語が広く通じる。筆者は特に英語が話せるわけではないが(英検2級)、それでも何とかなるレベル。発音が一部独特なので注意("r"を「ル」と発音するなど。"Mr"は「みすたる」、"parking"は「パルキング」)。
 

2.インド特有の準備

・ビザ申請について

 日本国籍の者のインド入国にあたってはビザが必要となる。インドの観光ビザには
①e-ツーリストビザ(オンラインで申請)
②アライバルビザ(到着時に空港で申請)
③一般ビザ(大使館持ち込み等で申請)

の3種類があるが、今回筆者は①のe-visaを申請した。アライバルビザは空港で長時間待たされる可能性があり、また今回の旅程では深夜着だったため、万全を期すべく事前に申請を行った。また、アライバルビザは限られた空港(デリー他6空港)でのみ申請可能なのでそちらにも注意されたい。
 e-visa申請については、詐欺サイトが横行している。各サイトは非常に巧妙に作られており、筆者も本物と見分けがつかなくて困った。正規のサイトは下記↓

・現地での移動手段手配について

 デリー観光ではシゲタトラベルの自動車1日チャーターを利用した。シゲタトラベルは20年以上前から日本人のインド旅行者をサポートしてきた伝統ある旅行会社で、日本語でのやり取りも可能だ。今回は自動車チャーターの他、空港から宿までの送迎や両替もお願いしたが、全て快く引き受けていただけた。この他、各種観光ツアーや列車チケットの手配も行っている。インドで旅行会社を探す際には是非検討してほしい。

・宿について

 ある作家が「お湯が出ない」、「エアコンがつかない」、「鍵がかからない」を総称して「インド三冠王」と呼んでいたが、インドの宿はケチると上記のような事案に見舞われる。これらを避けたい場合は、日本円で1泊1万円以上の宿を選ぶと回避率が高まる。筆者は今回、移動の都合上デリーで空港至近のIbisに泊まったが、上記のような問題は発生しなかったエレベーターが不調で、宿側のマスターキーでしか動かなくなっていたが

3.パキスタン特有の準備

・ビザ申請について

 今回のパキスタン渡航において最も苦労したのがビザ取得だ。パキスタンは2021年より全てのビザ申請を電子化しており、基本的には全てオンラインで完結することになっている。しかしながら、今回は一筋縄ではいかなかった。経緯については過去記事を参照されたい。

・SIMカードについて

 パキスタン国内でもSIMカードを入手することは可能だが、外国人が使用するとなるとハードルが高い。というのも、2018年以降パキスタン通信局(PTA)に登録申請をしていない端末にSIMカードを挿して使用すると、使用開始から2か月を超えた時点で端末がブロックされ使用不可となってしまうのだ。短期滞在であれば問題なさそうだが、長期滞在の場合、今後も渡航予定がある場合は現地の携帯屋などで端末登録を済ませておくのがベター。筆者は事前に印パを含むアジア諸国で使用可能なSIMカードを購入していった。

パキスタンのSIM事情については下記サイトが詳しい↓

・配車アプリ

 Uberが使用可能だが、筆者はCareemを使用した。Careemは中東版Uberのようなもので、UAEなどでも使用可能だ。ラホールでも問題なく使えたが、パキスタンでは現金決済のみ対応しているようだ。

4.費用について

 生々しい話にはなるが、最も必要な情報のひとつであることには間違いないので費用についても記載する。コロナ禍もかつてに比べれば下火となったとはいえ、未だに航空券は高騰しているため、海外旅行となれば国を問わずやはり高くつく。また、インドと言えばバックパッカー、安宿・ドミトリーのイメージがあるが、筆者は「安全と衛生は金で買う」をモットーとしているため、今回の旅費はそれなりに高くついた。大まかな内訳は下記の通り。

・航空券
└日本→ドバイ:約14万円(アシアナ航空/大韓航空)
└ドバイ→デリー:約2万2000円(インディゴ航空)
└デリー→アムリトサル:約6000円(ビスタラ航空)
└ラホール→日本:約13万円(タイ航空)
※今回、前段作戦として友人たちとドバイ観光を行ったため上記のような航空券構成になっている

・ツアー関連
└デリー自動車チャーター費用(1日):約8000円
└印パ国境ツアー費用:約11万円(宿代2泊分含む)

・宿泊費
└デリー2泊:約1万2000円

・その他ビザ申請料、SIMカード費用、現地での入場料・食費等併せて総計50万円弱


 以上が今回の旅行の下準備の全貌である。漏れていることがあれば思い出し次第追記していく。また、気になる点があれば、筆者のわかる範囲であれば回答させていただくので是非コメント等で教えてほしい。いずれにせよ、冒頭でも書いた通り、この記事が何かの役に立てばこれ以上の喜びはない。

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