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たんぱく質×毎食摂取=筋力保持

メッセージ 

 今回の記事は、毎食、たんぱく質食品を摂取したほうが筋力の維持や改善に有利ですということをお伝えするものです。筋力は、美しい姿勢の保持や、適度な身体活動を行うなど、日常生活を送るうえでとても重要なものです。さらに、筋力の高い人々は様々な病気にかかるリスクが低く、全体的な健康にも関連していることが知られています。 
 欠食やアンバランスな食事は、知らず知らずのうちに、筋力を低下させているかもしれません。この記事が、皆様の食生活を振り返るきっかけになれば幸いです。 

関連論文の紹介 

 今回は、食事と筋肉の事を調べていた際にヒットしたFront Nutrの最近の論文を紹介します。  
「Association of Dietary Protein Intake and Grip Strength Among Adults Aged 19+ Years: NHANES 2011-2014 Analysis 」written by Pikosky MA, et al. Front Nutr. 2022 May 13;9:873512. doi: 10.3389/fnut.2022.873512. eCollection 2022. PMID: 35634414 

19歳以上の成人における食事たんぱく質摂取量と握力の関連:NHANESという調査の2011-2014のデータを用いた分析」 

 この研究は、9214名のアメリカ成人を研究対象者として、一日の食事内容を聞き取り、たんぱく質の1日摂取量、たんぱく質の摂取源(動物性たんぱく質か植物性たんぱく質か)ごとの摂取量、筋合成に深く関与するロイシンの摂取量、そして1回の食事当たりのたんぱく質量が調べられました。 

 一方、全身の筋力をあらわす握力値が測定され、たんぱく質摂取との関連が分析されました。 

論文の結論 

 研究結果として、男性も女性も、若い方も中高年者も、たんぱく質、動物性たんぱく質、植物性たんぱく質、ロイシンの摂取量は、いずれもが握力と関連していました(ただし、51歳以上の方において、植物性たんぱく質摂取量だけは、握力と関連がありませんでした)。 
 つまり、たんぱく質の摂取源が動物性であろうと植物性であろうと、たんぱく質を多く摂取していた人々は、少なく摂取していた人々より握力値が高かったということです。 
 ただし、握力への影響度は、1日たんぱく質=ロイシン>動物性>植物性の順でした。 

 もう一つ、この論文で注目したいのは、一食当たりのたんぱく質量(食品重量ではありません)が20 g超えた食事の回数と握力値の関連です。特に、若い人々において、男性も女性も、たんぱく質20gを超えた食事回数が多い人々ほど、握力は高かったのです。ただし、51歳以上の人々では、この傾向が弱まっていました。 

 このことは、たんぱく質と筋力の観点から、特に若い方では、1日にとるべきたんぱく質をしっかり摂ることが、どの食品からたんぱく質を摂るのかよりも大切であること、そして朝昼夕の3食ともたんぱく質をしっかり摂取することの大切さが示されているように思われます。 

健康な人生を送るために、日々の食事で、しっかりたんぱく質を摂取できているかを今一度振り返ってみたいですね。 

※この記事は、論文内容をかなり端折っていますので、興味のある方は本文にアクセスして確認されてくださいね。 

さいごまでお読みいただきありがとうございました。 

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