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私の光る君へ~大河「光る君へ」第24話忘れ得ぬ人・雑感(見逃した人もどうぞ)

   997年春。越前。都に戻る宣孝(佐々木蔵之介)に求婚され、驚愕のまひろ(吉高由里子)。
 
 宣孝は「あの宋人と海を渡っても、忘れ得ぬ人からは逃げられまい」と、まひろの胸の内を見抜いている。「都人は思いを顔に出さない。お前はすぐ顔に出す。」
 会話が哲学的で、一夫多妻であればこそ、自由に自立する女もあり得た〜と思えるところ。
 まひろは「私は人を安心させたり、和ませたりする者ではない」と言い、宣孝は「自分が思う自分だけが自分ではない」と返す。「ありのままのお前を、丸ごと引き受ける。それができるのはわしだけだ」とも。
 「都で待っておる」と颯爽と去っていく宣孝に、確かに心惹かれるまひろ。タイトル。

  考え込むまひろ。周明(松下洸平)が来て、朝廷が宋との交易を許したら、一緒に宋の国へ行こうと誘う。まひろは揺れる心で月を見る。「道長様に私はどう見えていたのだろう」その方❣

 同じ月を見る、道長(柄本佑)。土御門邸。
 妻・倫子(黒木華)が、道長の姉・皇太后詮子(吉田羊)が呼んでいると。詮子は、枕元に伊周(三浦翔平)が現れて睨む、殺されるなどと言い、ひどく弱っている。
 清明(ユースケ・サンタマリア)の邪気払いも、効果なし。

 即、帝(塩野瑛久)に奏上する道長。長徳三年四月五日、「大赦」の勅。
 陣定。皆、伊周・隆家(竜星涼)の罪は許しても、召還は危ぶんでいるが、帝は、伊周・隆家の罪を許し召還せよと命じ、この度の事を後悔し、道長に「なぜあの時止めてくれなかった」と言い、道長を悪者扱い。 「大赦の儀、速やかに行え❢」
【私の好きな陣定。こんな綺麗なお雛様があったら、飾りたい❤美しい帝も❤】

 夜、高松殿。明子(瀧内久美)の膝枕でぼやく道長。「おれは 斉信(金田哲)にしてやられたのかも…」
 左遷された源高明の娘である、明子が「上に立つ者の周りは敵なのです。」と言うと、「誰をも味方につける器がなければ…」と答える道長。正論だが、いつまでいい人か❓~気になる今後。

 内裏、実資(秋山竜次)、道綱(上地雄輔)、顕光(宮川一朗太)、隆家の帰還が早すぎる、と「不可解、不可解」。歌わせたい♬
 道長の執務室。出雲土産と言って、道長に干しじみを献上する隆家。「私は兄とは違います、きっと左大臣様のお役に立ちます。」
【隆家は、前年但馬=兵庫県に留め置く勅が出た後、体調不良と居座ったからすぐ着き、伊周は母の死の際舞い戻ったので、大宰府=福岡に送られ、帰路は長い。皆さん、これからの隆家に乞うご期待を。】

 中国語が上達したまひろ。小さい頃、想像の物語を作っていたと、周明に話す。周明は突然まひろを抱き寄せ、「このままではお前と宋に行けない…左大臣に手紙を書いてくれ」。まひろは「あなたは私を好いていない…抱きしめられるとわかる」と周明の邪心に気づく。
 周明は、あくまでも「左大臣に手紙を書け」と、割った壺の破片を手に脅すが、まひろは「死などと気安く言わないで」と一喝。周明は「宋はお前が思っているような国ではない…民に等しく機会が与えられる国などこの世にはない…」と言って去る。
 夜、中国語の練習帳を燃やそうとして燃やせないまひろ。

 食事をとらない姫様・まひろを心配して、乙丸(矢部太郎)が庭先から声をかける。まひろは乙丸に、何故妻を持たないか問う。驚きながら乙丸は、まひろの母の死の時、役にたたなかった自分だからこそ、せめて姫様は守りたい、それで精一杯と言う。【ここに入る、二胡のメロディがいい。まひろが夢見る乙女から脱する調べか。物悲しい。】
 まひろは、身近な乙丸の心さえわかっていなかった、自分に気づき、自分は何もわかってないのかもと、思う。周明も精一杯なのだと、つぶやく。

 土御門邸。帝(塩野瑛久)が、母・詮子を見舞に行幸。
 自分も父になったと晴れやかな帝、17歳。
 帝の落ち着いた様子に、帝を追い詰めたのは自分だと詫びる詮子。親になり、母上の気持ちがわかった気がする、お詫びなどなさるな、と言う帝。
 ついては、定子(高畑充希)と脩子を内裏に呼びたい、と言う帝。
 ここで道長「お待ちください❢」
 帝「わかっておる。公卿たちが黙っていない。朝廷に波風がたつ…中宮を追い詰めたのは朕…ここで手を差し伸べねば…これは朕の最初で最後のわがままである。」
    詮子は、帝の願いを叶えてあげてと、道長に。【孫が見たい❢】
 道長は、行成(渡辺大知)に相談。行成も道長も「実資様などが」と気が重い。では、職御曹司(宮内庁みたいな所、内裏外)という、行成の案で、帝の説得も、行成任せ。
 
 ナレーションが、その日のうちに、と言うから、長徳三年六月二十二日。定子は脩子を連れて、職御曹司に入る。帝はわずかな距離を輿で行かねばならない。
「会いたかったぞ、定子。」「脩子にございます。」
生後6カ月位の内親王(役のBaby)、父帝に抱かれて笑うのだ❢可愛い❢
「少納言、中宮が世話になったな。」帝の言葉に涙ぐむ、清少納言(ウイカ)。
 枕草子に出てくる、職御曹司のオモロイ話は、こんな悲しみを隠していたのだと、初めてのように、泣きそうになる。
 この日より、帝、政務を疎かにする。
 女官らは「図々しぃ~」と噂する。定子は、まさしく「桐壺の更衣」のモデルである。

 道綱「やり手でおいでだ、帝も」実資「前代未聞、空前絶後、世に試しなし!」と批判。
【実資の日記『小右記』~今夜、中宮、職曹司に参り給ふ。天下、甘心せず。】

 越前。まひろと仲良しのさわ(野村麻純)の死を知らせる文と歌が、届く。行きめぐりあふを松浦(まつら)の鏡には 誰をかけつつ 祈るとかしる

 国府の回廊を、父・為時と歩むまひろ。命の儚さを知り、子を産んでみたいとも思う。
「都に帰って、宣孝様の妻になろうと思います…先日宣孝様に妻になれと言われました。」為時、驚いてぎっくり腰。
「道長様とは、向かい合いすぎて、苦しうございました…宣孝様なら、それはない。誰かの妻になることを大真面目に考えるのはやめよう、と思います。」
 
 為時の治療に来たのは、周明の師だという宋人の薬師。
 為時と朱の筆談。宋と日本の交易が成立しなければ、朱たちは帰れない。朱が帰らなければ、博多の港に、二度と宋船は来ず、宋の物品も入らない、と厳しく言う朱。
 松原客館。「あの女の心に入れませんでした。」と、朱に詫びる周明に、朱は「お前の心から消えると良いが」と、優しく言う。

 内裏。「大宰府では、藤原が交易の旨味を独り占めしてる故、越前を朝廷の商いの場とすればよい。」と、挑戦的なことを言った帝も、道長に越前は都に近すぎると言われ、「この件は左大臣に任す。越前の唐物の中に、おしろいと唐扇があれば、中宮の為に求めたい。」で落ち着く。
 為時は、大弱り。宣孝のラブレターに噴き出すまひろ。

 次回も、あっちこっちに大変そう。





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