なんともいえない感情

今親の実家がある県にいる。

私の親は共働きで、幼少時はここに預けられていた。

親の家族、私の家族。

あたりまえのように大切な存在だが、知ってしまった。

親が大人になって正社員になってから、独身時も結婚しても子供が生まれてからも生活費から数十万送金していた。

祖父母は二人共揃っていて、兄姉がいるのに…私の親だけ送金していた。

農協の記録やお金に関する手紙を見てしまって、親が自らの意思で好んでやっていないことも知ってしまった。

祖父母を、兄姉を、昔のように心から大切な存在だと思いづらくなった。

育ててもらった記憶も、祖父母の田舎で遊んだ思い出も事実だし、存在しているのに。


金の問題じゃない。

親が姑からしんどい思いをさせられていたことも知らず、自分自身が大変なのに祖父母へ金を送り、手のかかる子供を育てあげた…その苦労やしんどさ、つまり自分を苦しめる存在を好きだと言う子供の私が情けなくなった。

孫の私に、彼らと親の関係性は関係ないが、それでも自分の子供である私が、自分を苦しめる存在を好きだと言ってたことに悲しさや悔しさがあったかもしれない。

所詮は勝手な想像だ。

しかし知ってしまった以上、心は複雑だ。


明日親の実家の墓参りに行く。

もちろん親には内緒だ。

墓に眠る人たちにお願いをしに行こうと思っている。

「どうか無理したり苦しんでないか、助けるまでいかなくても見守って平穏な方に導いてあげてください」

長生きしなくていいから、苦しまずに楽しい人生を過ごしてほしい。

事故病気やなんやかんやが降りかからないでほしい。

感情は未だに複雑でグチャグチャだけど、家族の幸せを願っているのは確かだから、これ以上複雑な気持ちを持っておきたくない。



「私の親(自分の子供や孫)を幸せに出来ないなら結婚しねーぞ!」まで墓石に向かって言うつもりだ。

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