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心の故郷・バングラデシュ

ひょんなことから

超マイペースで続けていこうと思っているnote、自分は頻度をあげなくても、人のやつは読んでます(笑)。
学びもたくさんあるし、ちゃんと対象者がある気がしてnoteはけっこう好きです。

そうしてそうして、私のマイペースのnoteも面白い人に読んでもらえたりして、スキをしてくれた人の記事を読むと「めっちゃすごいやん!!」みたいな人がチラホラいるんですよね(笑)。

そういう1人が探究横丁のPはかせ。知らんかったら完全にふざけた名前(笑)。でも記事を読み進めていくとすごいんですよね。
同じ元先生でもスピード感と行動力がえげつない、そしてやってることが面白い。

そんな方がオンラインで探究のコミュニティを作っておられるので、「こりゃやっとかな!」と仲間に入れてもらいました(*^_^*)。
コミュニティのやりとりを読んでると、なかなかにハイレベルで「うーん・・・」と唸って固まる時もありますが(笑)、わかったふりして参加してます(笑)。

そうしてそのコミュニティに参加してることがきっかけで、noteの有名企画「バトンリレー2023・人生は人喜ばせ合戦」がチェーンナーさん⇒Pはかせ⇒Takuyaさん⇒わたくしと回って来ました。

Takuyaさん、ご指名いただきありがとうございます(*^_^*)。
せっかくいただいた機会なんで、張り切ってやっていきたいと思いまーす!

バトンリレーのテーマが
 ・人に喜んでもらったこと
 ・してもらって嬉しかったこと
ということなんで、してもらって嬉しかったことにしようかな!

協力隊員としてバングラデシュへ!

僕は大学を卒業して、青年海外協力隊に参加して、2年2か月バングラデシュにハンドボールコーチとして派遣されていました。
その時のことをちょろりと記していきます。

バングラデシュに派遣されて1年半くらいたった頃、日本では絶対起きないような出来事の連続で、まぁまぁ感覚も図太くなって、ベンガル人と日常会話は当たり前にできるし、ケンカだって当たり前にできる感じになった(僕の人生で150回くらいケンカをしたことがあったとしたら、そのうちの130回はバングラデシュでやってると思う)。
人前で失敗することはそんなに怖くなくなったし、恥もかけるようになったと思っていた。

仲間の悪ノリで

そんな中で、アメリカから派遣されているボランティア団体ピースコープのメンバーと出会う機会に恵まれた。
バングラデシュの村落で、明らかに外国人な出で立ちの人がおられたので、声をかけたのがきっかけ。彼の名前はデビット(だったと思う)。僕はバングラデシュ派遣前に語学訓練を受けていたので、ベンガル語がそれなりに喋れたけど、彼らは特段語学訓練を受けてこないので、彼は英語で話す。

左がデビット・右がわたくし・真ん中は現地ハンドボーラー

せやし、僕のたどたどしい英語と、彼のたどたどしいベンガル語で、お互いにいったりきたりしながらコミュニケーションを成立させていた(主に俺ががんばって英語喋ってたけど)。

そんな中、隊員の定期ミーティングで首都ダッカに帰る機会があった。
同じ協力隊員にピースコープのメンバーと仲良くなったという話をすると、

「それはめっちゃいい機会やん!」
「一度お互いに人を集めてレクリエーションしようよ!」
みたいな話になり、その場の勢いで電話をかけろとなった。

ちょっと待て、確かに彼とはちょっと仲良くなったし、連絡先も一応聞いてはいる。
でも、込み入った話(内容がある話)を電話で伝えるほど、英語は喋れないし、そもそも英語で電話なんかしたことないやん!!
どんな入りで喋ったらいいねん!?

俺「いや、なんて喋ったらいいかわからん(笑)」

悪ノリ野郎「いつもの勢いでいけばいいじゃん!コミュニケーションとってるんでしょ?とりあえずかけた方がはやいよ!」
みたいな感じで押し切られ、電話をかけさせられる。

ちなみにこの悪ノリ野郎は英語ペラペラで、本人はそのことを鼻にかけてる気はなかったが、俺はずっと調子に乗ってると思ってた(笑)。

同期隊員たち。この中に悪ノリ野郎もいる。若いと悪ノリするよね。

普段おっちょこちょいでまぁまぁポンコツなクセに、英語を喋り出すとかっこいいっていう飛び道具はやめて欲しい。

さー、そして電話。
プププ・・・・

俺「出るな、出るな。デビット、出んでえーぞ・・・」

デビット「ハロー?」

俺「出たー!!(´;ω;`)!!」

プチパニック。
いろんなことが恥ずかしくなくなったとか、失敗が怖くなくなったとか嘘。日本人の前では恥ずかしいチャンネルしっかり持ってました(笑)。

俺「ハロー!ディス イズ ワタル!アイ ウォナ テル ユー・・・」


何喋ったか覚えてない(笑)。

でもどうやら、奇跡的に首都ダッカの日本人学校で、ピースコープと協力隊員のサッカーの試合をアレンジできたらしい(笑)。

そのことをきっかけにピースコープと協力隊のサッカーは定期的に開かれるようになって、お互いの良い運動の機会・ストレス発散にもなったのよね。

他の日常

あわせてハンドボールの普及も継続してやっていて、地方の熱血体育教師ガジーとの出会いでハンドボール指導が楽しくなったり、任地のスポーツ協会の若いスタッフ・ロトゥンと親友レベルに仲が良くなって、彼にいろいろバングラデシュのことを教えてもらったり、日本のことを教えたり。

ガジーとわたくし
ロトゥンとわたくし

また私生活では近所に住むおばあちゃん・ナニィ(ベンガル語でおばあちゃんという意味)に孫のようにかわいがってもらえたり。
ちなみにナニィの顔はリメンバー・ミーのひぃおばあちゃんにそっくりな見た目。
リメンバー・ミーを見た時「ナニィや!!!」と思ったし、最後のシーンではそれもあってボロボロ泣いた(笑)。

出国に向けて

そんなこんなで大変こともたくさんあったけど、最後の方になると思い出の回収になる日々。大っ嫌いやったけど、バングラデシュのこともちょっと好きになってた(今はめっちゃ好き笑)

いよいよバングラデシュを出国するという日、たまたまピースコープとの定期戦と日程がかぶった。ワタルが帰る日ということで、初の協力隊とピースコープの交流会と送別会を兼ねたパーティーをみんなで企画してくれて、さー帰るぞーって日にこんなことしてもらえるなんて自分は幸せもんやなーと実感していた。

最後の日じゃないけど、サッカーをする仲間たちと

パーティーが続く中、自分の身支度とフライトの時間があるので、みんなにお別れのスピーチをして、幸せを実感しながらそそくさと会場を出ていった。

急げばナニィに会える。

空港まで送ってくれるドライバーにお願いして、ナニィの家に行ってもらう。お別れを伝えに。
ナニィとの別れは、恐らく一生の別れを意味するので、ありがとうありがとうと何回も言って涙々でお別れをした。
それでも最後は自分らしく笑顔で。

話には出て来てないけど、アベジとリョウジ。それとナニィ。
3人ともめちゃくちゃ世話になった。これはアベジが日本に帰るとこ。

ナニィの家を後にして、いつも通りほんのり臭い空港に着く。
「さー出国するか!」、のタイミングで

「タニヘーー----!!!!!!!」と呼ぶ声。
                     
※タニヘーは僕のあだ名。「ん?????」

「何?」

声がした方向を見ると、なんとさっきパーティーでお別れした協力隊仲間が。

パーティーを続ける風をして、空港に先回りして僕を待ってくれていた・・・。

まったく予想していなかった。

ブワァー!!!!!!!!!!!!!!!

と涙が出る。

「なんでお前らがここにおんねん!」

「こっち来んな!」

「顔見んなー!」

「はよ帰れー!!」

とか言いつつ(ひねくれてるので笑)、心はめっちゃ嬉しくて
涙が止まらない。

「はぁー・・・この人らたまらんわ・・・」

と思って涙を落ち着かせようとがんばっていると、、、

「サーー--!!!!!!」 
※多分先生的な意味

と呼ばれる。

見ると、ロトゥンとガジーが立っていた。

涙がまた溢れてくる。

「あんたらいい加減にしてくれー・・・!!!!」

涙を止めようと必死だったのにさらに涙が。嗚咽。

2人は空港までバスで6時間の場所に住んでいて、それぞれに現地でお別れを済ませていたのに!

なんてことや。

泣き崩れる。

ロトゥンに「立派な人になってください、僕もがんばるから」的なことを言われて、さらに泣き崩れる。

ロトゥンの家は貧乏で、がんばってなんとかなるような環境に身を置いているわけではない。
そしてロトゥンはめっちゃ努力家。
片や俺は、がんばればなんとかなる環境に身を置いている。
ロトゥンほど努力してない。

この環境の差が心にしみて、余計に崩れる。

「俺は出会った人のためにがんばらなあかん」

さんざん悪態ついたけど、最後に周囲の人が振り返るほどの大きな声でお礼を。

「ありがとう!!!!!!!!!帰るわー!!!!」

こんな最高の締めくくりがまっているなんて。

「俺は本当に幸せ者や、ありがとうバングラデシュ」


顛末

この日はまだ続きがあった。

幸せな気分に浸り出国手続きをしていると、出国審査でひっかかる。

別室に連れて行かれる。

出国審査官「パスポートの内容に不備がある」

俺「なんですと!?」

俺「ありえへんやろ!?」

俺「よく見て???」

審査官「このパスポートでは出国できない」

俺「はいぃー????!!!」

審査官「無理だ」

さっきまで自分の幸せに泣きじゃくっていたのに。
ものの数分で怒りに身を任せる駄々っ子に。
何せ理由を言わない。

「なんでやねーん!!!!」

ほんっとう、何が起こるかわからないよね。
このやりとりが延々30分くらい繰り返される。

結局内容が証明されたのか、駄々っ子が通じたのかわからないが
なんとかフライトには間に合い搭乗できた。

飛行機に乗ってしまえば、
幸せ感と、最後までやってくれるぜバングラデシュという満足感に包まれていた。やっぱりバングラデシュはこうでないと。

おもしろい。


心の故郷

今はバングラデシュ大好きです。
育ててもらったなと思う。
ほなまた行きたいかと聞かれると、行きたいけど行きたくない。
行きたくないけど、行かなあかんような気がしてる。
めっー---ちゃ馴染んでたと感じてた自分が、そうでなくなっちゃてるのを感じちゃいそうなのが寂しいのと、暑すぎるのと(笑)。
日本も暑すぎるしもうそんなに変わらんかな?

僕にとって、めちゃくちゃ大切だけど、そんなに帰りたくない心の故郷がバングラデシュです。



チェーンナーさん、こんなんでいいのでしょうか・・・・(笑)。

めちゃくちゃ喜ばせてもらった出来事なので、良いということにしよう。

さーそして、バトンを誰に渡すか。

探究横丁仲間で続きましたが、趣向を変えてハンドボール仲間に振りたいなと思います。

僕の古くからの社会人ハンドボール仲間、そして今や知的ハンドボール指導者として知られる安井直人先生にバトンを渡したいと思います。


よろしくお願いします(*^_^*)。

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