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読書「私は写真機」 片岡義男著 岩波書店 私を語るかカメラを語るか

本との出会い
私の片岡さん作品との出会いは、英語関連のエッセイと、この写真集です。
「スローなブギにしてくれ」、「彼のオートバイ、彼女の島」、「メイン・テーマ」、「ボビーに首ったけ」、「湾岸道路」など映画化された有名作品は、若いころに、はやりものを嫌って避けたので、読んでいません。

タイトル考察
本書のタイトルは、”私の写真機”、”私と写真機”ではないです。二つの単語を結ぶ、ひらがな””、””、””は内容を現わし、重要です。
写真・カメラに関する多くのBlog、noteに投稿されている多くの写真・カメラ語りは、結びが””か、””です。写真・カメラを語っているようで、私が語られています。私語りが面白ければ、それを読むので、使われている写真はおまけになり、見られません。私語りが面白くなければ、写真も文も見られません。写真機の部分はカメラでなくレンズ、フィルムでも同じです。

この本は””で結んでいて、片岡さんが意識して私をだしていません。どう、片岡さんがでてこないのかか興味がある人は、探して読んでみて下さい。さすが、文章の達人、片岡さんだとわかると思います(えらそうなコメントでごめんなさい)。
この本のAmazonの書評には、☆一つの厳しいものがありました。私は、気に入っていてますが、なんだこりゃ?って思う人もあるかもしれません。

カメラ好き
片岡さんが本書の撮影に使っているカメラはOM-1。デジタル一眼OM-1でなく、1972年に発売されたフィルムカメラOM-1です。文末に40年以上壊れずに動いていおり、お気に入りのカメラだと書いてあります。完全機械の古いカメラ、ちゃんと使えは使い続けられて、使えば使うほど、愛着がわきます。
古いオリンパス好きは片岡さんだけでないです。
2022年冬のユニクロの店内釣りポスター(天井から床までの巨大なもの)で、女性が持っているカメラがなんとOM-2。メーカとプロダクトのロゴは伏せられていますが、すぐに分かりました。フォトグラファーさん、あるいは撮影スタッフが、古いオリンパス好き?なんて想像しながらスマホで記録写真を撮りました。


写真1 ユニクロの2022年の店内つり広告、女性がOM-2を持っている


写真2 本書のカバー(著者撮影)


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