YABE Takuya

地域社会学が専門で、まちづくりをテーマに研究をしています。最近は、サイクルツーリズムを…

YABE Takuya

地域社会学が専門で、まちづくりをテーマに研究をしています。最近は、サイクルツーリズムをテーマに参与観察を行っています。遠隔授業が始まって、ただ去年までの授業をネット配信すればいいのではないことに気が付きました。新型コロナウイルスは我々の既存の知的体系も蝕んでいます。

最近の記事

まちしごとファクトリー2020 #01 大学法人化は間違っていたのか。これまでのやり方を反省する

はじめに 私がかかわっている「まちしごとファクトリー2020」の紹介です。大学のイベントにありがちなのですが、、、いつも、集客に困っています。  単なる集客のお願いをメールやFBで出しても意味がないなと思い、これまでの自分たちの活動を振り返りつつ、本年度のまちしごとファクトリーの企画を考え情報発信してゆこうと思い、記事にすることとしました (お詫び:思いのまま書いていたら大学の法人化批判みたいになってしまいました。まちしごとファクトリーに中味に関しては次回書きます。)

    • コロナ時代の遠隔授業と地方大学の悲哀(滋賀県立大学と徳島大学)

      本稿は2020年6月23日段階の意見です。 遠隔授業をめぐる地方大学の問題 本エッセイをシェアしてくれている、法政大学の武田俊輔先生(滋賀県立大学は前任校)のFBをみていたら、滋賀県立大学の学生が、遠隔でZOOMすら認めない大学に対してモノ申しているとの投稿がありました。私も思う所をコメントしたのですが、同じ地方大学でも、瀬戸内海を挟んだ徳島大学と、関西圏に近接する県立滋賀大学では状況が違うなと思ったので、ちょっと思ったことをまとめてみます。 【滋賀】オンライン授業求め署

      • コロナ時代の地域社会学とまちづくり #5 研究調査対象の消滅を乗り越えて(その2)

        前回(#4 研究調査対象の消滅を乗り越えて(その1))からの続きです。 遠隔時代の社会調査をどう教えるか、調査実習をどうやってゆくかを考えてます。 「コロナ時代」の遠隔授業時代の実践 いかに「他者」を入れ込むか自家撞着 ここまで自分で書いてしまうと、もはや去年の授業内容をそのまま遠隔授業ですることはできないので、、、、、どうしようかと考えた挙句、授業に「他者」を入れ込むことをしようと思いつきました。 去年の授業で話したこと  私は、総合科学実践講義Eという2年生以上の選択

        • コロナ時代の地域社会学とまちづくり #4 研究調査対象の消滅を乗り越えて(その1)

          前回(#03  全てが「歴史」となる? 調査対象の消滅)からの続きです。 遠隔時代の調査実習をどうやってゆくかを考えてます。 マルクスガブリエル 『歴史の針が巻き戻るとき』 を読んで考えた  コロナ時代に突入する前に書かれた本ですが、諸事情あって、この本を読みました。全く持って、社会調査法の本ではありませんが、「社会」をどのようにとらえるかという点では同じでして、この本を読んで、以下のコロナ時代の社会調査のありようについて考えました。「新しい実存論」的に考えているつもりで

        まちしごとファクトリー2020 #01 大学法人化は間違っていたのか。これまでのやり方を反省する

        • コロナ時代の遠隔授業と地方大学の悲哀(滋賀県立大学と徳島大学)

        • コロナ時代の地域社会学とまちづくり #5 研究調査対象の消滅を乗り越えて(その2)

        • コロナ時代の地域社会学とまちづくり #4 研究調査対象の消滅を乗り越えて(その1)

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #03  全てが「歴史」となる? 調査対象の消滅

          調査対象の消滅「祇園祭」が中止との報道を聞いた(注:ヘッドの写真は祇園祭の写真ではありません)。 八坂神社のホームページによると、、、、、、 「豪壮かつ華麗な祇園祭は、千百年の伝統を有する八坂神社の祭礼です。 古くは、祇園御霊会(ごりょうえ)と呼ばれ、貞観11年(869)に京の都をはじめ日本各地に疫病が流行したとき、平安京の広大な庭園であった神泉苑に、当時の国の数66ヶ国にちなんで66本の鉾を立て、祇園の神を祀り、さらに神輿を送って、災厄の除去を祈ったことにはじまります。

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #03  全てが「歴史」となる? 調査対象の消滅

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #02 破壊された都市社会学の前提とコロナ時代の新ルール

          はじめに 本稿は2020年5月31日時点での構想段階であり、各論点は原著を踏まえての厳密な検証を得たものではありません。今後、きちんと検証してゆきますが、まずは、私が現在考えている、コロナ時代の地域社会学とまちづくりを考える上での前提と新ルールの構想を述べたいと思います。  私は、東京都立大学大学院社会学研究科(社会学専攻)で修士課程、博士課程を過ごしました。今また名前が戻りましたが、「都立大学」と呼ばれていた、「大学」がよかった時代に、都市社会学の教育を受け、日本的シカゴ

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #02 破壊された都市社会学の前提とコロナ時代の新ルール

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #01 去年の授業の陳腐化

           「新しい日常」「新しい生活様式」とは  withコロナ afterコロナ と言い方はいろいろあるが、新型コロナウイルスを体験した我々が受け入れざるを得ない「新しい日常」「新しい生活様式」とはどのようなものになるのだろうか? 私の仕事である大学の授業や専門である地域社会学、まちづくりを通じて考えてゆきたい。  新型コロナの一番のインパクトは何であったのか  私にとっての新型コロナの一番のインパクトは、外出制限でも、通常の対面授業ができなくなって、ZOOMで遠隔授業をしなく

          コロナ時代の地域社会学とまちづくり #01 去年の授業の陳腐化