母子父子寡婦福祉金貸付金の審査基準は厳しくない!各種資金使途の貸付条件を簡単紹介
母子・父子家庭で資金調達が必要になった時に、まずおすすめしたいのが母子父子寡婦福祉資金貸付金です。
資金不足により自立のために経済的支援が必要と判断された、1人家庭の父母と寡婦が利用可能な貸付資金で、経済的自立と不要児童の福祉を増進することを目的に設立されました。
そのため他の借入手段と比べ、優遇された貸付条件で借入可能です。
対象条件に該当するならば、まずはこの母子父子寡婦福祉金貸付金の利用を検討するべきでしょう。
そこで今回は母子父子寡婦福祉金貸付金の融資制度について、分かりやすく解説します。
1人家庭の父母で資金借入れ検討している人は、最後まで目を通して借入時の参考にしてください。
母子父子寡婦福祉金貸付金とは
冒頭で話した通り、母子父子寡婦福祉金貸付金は母子・父子・寡婦の一人親が利用できる貸付制度です。
この貸付制度の一番の特徴は、その資金使途の広さにあります。
資金使途は下記の様に多岐に渡るため、1人家庭の父母の資金調達では有効な資金調達手段となるでしょう。
• 事業開始資金
• 事業継続資金
• 技能習得資金
• 就職支度資金
• 修学資金
• 修行資金
• 就学支度資金
• 生活資金
• 医療介護資金
• 住宅資金
• 転宅資金
• 結婚資金
利用できるのは配偶者のいない父子・母子・寡婦ですが、貸付条件は資金使途によって異なり、児童所得制限限度額以上の所得がある場合は貸付対象外となります。
しかし、この2点をクリアし、返済能力があると認められれば、審査通過は決して難しくはなないでしょう。
今回は各資金使途の貸付条件と注意点を簡単に紹介するので、借入目的に応じた貸付条件を確認するようにしてください。
事業開始資金
事業開始資金は事業開始時に必要になる開店資金に利用できる借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 個人利用:287万円
福祉団体利用:432万円
*据置期間 1年
*返済期間 7年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無;年1.0%
事業継続資金
事業継続資金は現在営む事業を継続するために必要な運転資金の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 個人利用:144万円
福祉団体利用:144万円
*据置期間 6か月
*返済期間 7年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無;年1.0%
技能習得資金
技能習得資金は事業開業や就職に必要な知識技能を習得するために、必要となる資金の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 一般:月額6.8万円
一括:81.6万円(12か月分相当)
運転免許:46万円
*貸付期間 知識技能習得期間5年を超えない範囲
*据置期間 知識技能習得後1年
*返済期間 20年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
就職支度資金
就職支度資金は就職時に必要な物品購入費用として借入できる資金調達手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 一般:10万円
特別:33万円
*据置期間 6か月
*返済期間 6年以内
*金利(親への貸付時) 保証人有:無利子
保証人無;年1.0%
自動への貸付時は修学資金と同条件です。
次項、修学資金の貸付条件を参照してください。
修学資金
修学資金は義務教育終了後の教育機関に就業する際に必要になる教育資金の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 高校、専修学校(高等課程):月額5.25万円
高等専門学校:月額5.25万円(1年~3年)、月額9万円(4年~5年)
短期大学、専修学校(専門課程):月額9万円
大学:月額9.6万円
専修学校(一般課程):月額4.8万円
*貸付期間 就業期間中
*据置期間 卒業後6か月
*返済期間 20年以内(専修学校の一般課程は5年以内)
*金利 保証人有:無利子
金利は基本無利子ですが、親への貸付時は児童を、児童への貸付時には親等を連帯保証人とすることが求められるので注意してください。
修業資金
事業開始や就職事に必要な技能知識を習得する際に必要な資金の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 月額:6.8万円
特別:46万円
*貸付期間 知識技能習得期間5年を超えない範囲
*据置期間 知識技能習得後1年
*返済期間 20年以内
*金利 修学資金と同様
就学支援資金
就学支度資金は修学・修業時に必要な物品購入費用の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 小学校:6.31万円
中学校:7.95万円
国公立高校等:16万円
私立高校等:42万円
国公立の4年生大学・短期大学等:38万円
私立の4年生大学・短期大学等:月額42万円
修業施設:28.2万円
*据置期間 6か月
*返済期間 就学時:20年以内
修業時:5年以内
*金利 修学資金と同様
他にも国のローンの利用できますので、以下の記事も合わせて参考にしてください。
生活資金
生活資金は下記状況において生活を安定させるために必要な生活補修資金の借入手段です。
• 知識技能習得期間
• 医療もしくは介護を受けている期間
• 母子・父子家庭となり生活安定が必要な7年未満の期間
• 失業期間
その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 一般:月額10.5万円
技能:月額14.1万円
*貸付期間 知識技能習得:習得期間中5年以内
医療・介護:治療期間中1年以内
失業:離職日の翌日から1年以内
*据置期間 貸付期間満了後6か月
*返済期間 知識技能習得:20年以内
医療・介護:5年以内
生活安定:8年以内
失業:5年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
医療介護資金
医療介護資金は医療や介護を受けるために必要な資金の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 医療:34万円
特別:48万円
介護:50万円
*据置期間 6か月
*返済期間 5年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
住宅資金
住宅資金は住宅の購入、補修、保全、改築、増築時に掛かる費用の借入手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 一般:150万円
特別:200万円
*据置期間 6か月
*返済期間 6年以内(特別:7年以内)
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
転宅資金
転宅資金は引っ越し時の住宅賃貸で必要な資金の調達手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 26万円
*据置期間 6か月
*返済期間 3年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
結婚資金
結婚資金は母子・父子家庭の親御さんが扶養する児童と、児童または寡婦が扶養する20歳以上の成人の婚姻時に必要になる資金の調達手段で、その貸付条件は下記の通りです。
*限度額 30万円
*据置期間 6か月
*返済期間 5年以内
*金利 保証人有:無利子
保証人無:年1.0%
まとめ
今回は配偶者のいない父子・母子・寡婦の人が利用可能な貸付制度となる、母子父子寡婦福祉金貸付金について解説しました。
母子父子寡婦福祉金貸付金は高額借入が可能な貸付制度ではありませんが、資金使途に応じた最適額の借入が可能な資金調達手段です。
諸事情により他社借入ができない、返済負担の少ない低金利借入を希望するならば、最もおすすめな借入手段と言えるでしょう。
申込先は地方公共団体の福祉担当窓口です。
今回はざっと貸付条件の概要を紹介しただけですから、本格的に該当資金の借入を検討する場合には、担当窓口に詳細情報を問い合わせるようにしてください。
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