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1分読書メモ:幸せになる勇気

嫌われる勇気の完結編。

前作と同様に哲人と青年の掛け合い形式で書かれている。

「アドラー心理学は机上の空論なのではないか」

という青年の疑念に答えるというのが主の内容となっている。

※本作の青年はアドラーに対してかなり懐疑的で、哲人に対して暴言をも浴びせているのが面白かった。
(が故に読者が気になるポイントに対して的確に解答をくれている)


前作の、

「人間の悩みは、すべて対人関係である」

という言葉と対比した

「すべての喜びもまた、対人関係の喜びである」

という言葉が印象的だった。

これは本書の主張である

「幸福とは貢献感である」

というところにも繋がっている。


どうすれば人間社会に貢献していけるかという対話の中に出てきた

「人間の価値はどんな仕事に就くかではなく、
その仕事にどのような態度で取り組むかによって決まる」

という言葉も印象的だった。

上記の言葉は、人は生きるためには分業をしなければならないが故に、すべての仕事は社会の誰かがやらなければならないものでありそこに貴賤はない、という文脈の中で語られている。


本書を通じて、自分は人間社会の一部だということ。
そして、他者は切っても切れない存在で、「誰かの役に立つ」ということが自分にとっても社会にとっても非常に大切なことだと改めて強く感じさせられた。

この内容が2000円弱で読めるのは本当に有難い。

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