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一発書きチャレンジ_11 「天にも昇る寝心地。究極の寝具について」

これは、私が愛読する雑誌「大勉強」の受け売りである。

ちなみにこの「大勉強」は、金沢にあるセレクトショップ「PHAETON」及び、会員制紅茶専門店「TEATON」が2020年に創刊した「学び」の本(雑誌)である。

年2回の発行で、今年の2月に発行したissue5では椎名林檎が表紙を飾ったことでも、界隈では話題になった。

ローカル発の雑誌は数多あるけれど、多くはローカル目線で編まれたものがどうしても多い。(地元サイコーみたいな)

私がこの「大勉強」をリスペクトしているのは、地元金沢の物や場所や人に根ざした編集である以上に、人間、自然、宇宙目線で編まれているところだ。
哲学で言えば「共通了解」とでも言おうか。
一貫して普遍的なテーマに則って、ローカルの資源を極めて知的に、まさに「大勉強」というタイトルは、そのまま編集ステートメントとして一貫されているし、その濃度は一向に薄まらないどころか濃くなる一方だから驚く。
(多くの場合、創刊号が一番熱量を持つ)

さて、タイトルにある「天にも昇る寝心地。究極の寝具」とは、この大勉強issue2 WATER 号に掲載されている、布団の話からの転載である。

「眠りと水分」というタイトルで、金沢の老舗寝具店「石田屋」さんが紹介する最上級の布団が、想像を超えていたのでシェアも兼ねて。

100年使える天然素材「馬毛」

高級マットレスはコイルの品質だと思っていた私にとって、高級布団は天然の馬毛だなんて、選ばれた人のみ開くことを許された世界の扉の先を、うっかり覗いてしまったような背徳感を抱いてしまった。

どんな発想と発見が重なって、馬毛マットレスというものにたどり着いたのか、その考察ができるほど素材の教養には明るくないけれど、知ってしまったら見てみたくなるし、寝てみたい。そう、欲望は底なしだ。

曰く、「通気性・吸湿性・放湿性」はトップクラスであることは言わずもがな、「硬そうで硬くない絶妙な寝心地」なのだそう。

石田屋さんが扱う「馬毛のマットレス」は、オーストリアの小さな村にあるムースブルガー社製のもの。
その製造工程もまた想像の斜め上をいっている。

馬毛素材が持つ強いカールは、馬の尻尾の毛をほぐし、縄状に編み、蒸し、乾燥し、またほぐすという工程を経て生まれたもの。しかも空気中の湿度の工程と月の満ち欠けの関係に着目し、月齢カレンダーに沿って工程スケジュールを決めるという徹底ぶり。

大勉強 issue2より抜粋

こうして作られる馬毛マットレスは、一生物どころか次の世代にも受け継げる逸品。しかも、各ブロックを組み合わせて一枚のマットレスになる構造のため、へたりやすい腰の部分と負荷の少ない頭の部分をたまに入れ替えることも可能で、しかもブロックを取り出して洗うこともできるそう。

いや、まさに良いベッドを買おうか迷っていたのだけど、もういま私の頭は馬毛マットレスでいっぱい。

※セミダブルでお値段なんと、627,000円(税込み)

「天にも昇る寝心地。究極の寝具」はミルフィーユ構造で

石田屋さんはそう言います。
馬毛マットレスの上に、ムートンのベッドパッド、そしてリネンのシーツ。
この三位一体が「究極」を生むと。

大勉強 issue2より抜粋

見てくださいよ。
この写真は馬毛マットレスが2枚重ね。
その上に最高級のムートン(こちらは539,000円(税込み))に、これまた上質そうなリネンシーツ(42,900円(税込み)〜)

車を買うか、布団を買うかという不毛な逡巡をしない人が、きっとこういう寝具に投資をするのだろうけれど、人生の1/3が睡眠時間であり、覚醒している時間のコンディションを裏付けるのもまた、睡眠の質であるとしたら、もっと寝具について真剣に考えたほうが良いのかも知れないなと、割と真剣に思い始めた私は、とりあえず眠りの体験会という素敵なイベントがあるらしいので、予約してみましたとさ。

※「一発書きチャレンジ」は、
私個人の文章を書くリハビリで、何の準備も、構想も、下書きも無く
文字通り「一発書き」で書きなぐったテキストです。

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