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仕事悩みと自分軸

更新日2024.02.02
私は新卒で入社して2024年まで3年とちょっと、
医薬品メーカーに勤務していました。
その中でどんなことがあったのか、自分軸について考えました。


医薬品の品質管理って?


私は品質管理業務に従事していました。
その内容は主にGMPに基づく試験です。 
  ・理化学試験
  ・微生物限度試験
基本的に化学実験のようなイメージで、滴定、呈色反応、蒸留、UV、HPLC、GC、IR、ICP、カールフィッシャーなど様々なことをします。

その中で私は、極少数派の微生物限度試験者に該当しました。
60名以上いる中で実働微生物限度試験をしているのはたったの2人。
しかも30品目以上の原料・製品がありました。

人の入れ替わりが激しく、微生物試験者だけ残業している不信感も感じていました。

改善したくても、改善するためにはPDCAを回さなくちゃいけません。
再現性をとるために試作したりデータを取ったり報告書をまとめたり。
それをするためにルーチン+αする必要があるため、誰もしようとしなかったのです。

直属の上司は、10年勤務していてその状況に諦めていました。

上司もあてにできないと入社4カ月で感じてから、自分で色々な業務改善を提案し、実行しました。
SOP改定や試作試験をして試薬の有効期限を設定したり、
自家調製品を市販品に変えたり。
その甲斐があって、年間で81時間の工数を削減しました。
残業にすると、月に7時間くらい。

少ないように見えるけど、この時間で新人教育ができるようになりました。
新人くんもこの内容ならミスなく業務が行え、残業せずに帰宅することができると言ってくれました。

私に入社当初引き継がれた業務内容には、大量の「ムダ」が含まれていたけれど、後輩には綺麗なかたちで引き継げて良かったと思います。

でも、正直に言うと「ムダ」を減らしたからって喜ぶのは仕事をしている当人だけなのです。

品質は維持したまま簡便な試験内容に変更しただけだし、従事者がそもそも2人くらいです。
あんなに業務改善したのに、恩恵を受ける人が2人しかいないなんて、、
と当時はがっかりしました。

そして、毎日無菌室に引きこもって試験をしている状況に世界の狭さを感じていました。

微生物試験者は、無菌状態で試験をするため、仕事柄人と話をしながら作業ができません。
なので誰とも関わらずに一日の仕事を終えることも多々ありました。

日々の中で気付いたこと


「本当は、沢山の人と関わり合って仕事がしたいんだ。」

医薬品メーカーで品質管理をすることは学生時代からの目標で、
無菌操作や微生物学の知識は大学の研究を生かせていました。

技術や知識を活かせなくなるのは惜しいけど、
一生無菌室で一人で仕事をしているのは嫌だと思いました。

幼少期の祖父の病気をきっかけに、
沢山の人の健康に寄与したいというのが私の根源でした。
そこから看護師を目指し、大学に入学したものの
現場環境に身を置いて、私の体一つで直接救える患者さんには限りがあることを知りました。

だから医薬品という多くの人々を助けられるものに関わろうと思いました。

実際に医薬品メーカーの現場で働き、自分が検査した医薬品が病院で患者さんに安全に使われるのを思い浮かべると、間接的にはそれを達成できたかなと思います。

会社員だったら多くの人がそうであるように、私も日々家と工場の往復ばかりでした。しかも、出社しても関わる人間はほぼいないし世間話をしている時間もありませんでした。

そんな中で、もっと人と関わりたい、自分で働く場所や人を選びたいと思うようになりました。

そして次に選んだものは・・・


全くの未経験からITエンジニアを目指して、
2024年5月に上京しました。
まずは、フリーランスになるためにITの技術を身に付けなくてはと思いました。
最初はSESで3年くらい経験を積むものだと思ったので、
東京なら23区内での現場選びには困らないだろうと思いました。

また、20代のうちに独立して安定させたいなと思ったので今しかないと思いました。

20代後半になって思うこと


学生までは、将来こんなことしたいなって沢山の夢がありました。
でも、社会人になってから仕事に追われて、そんなことも忘れてしまっていました。
そして、気付けば周りは結婚だの出産だのめでたい話で溢れる年齢に。

「自分はどういう将来を描きたかったんだっけ」

そんな疑問を最近問い続けています。

1人でがむしゃらに頑張っていると、よく目的と手段が分からなくなって脱線することが多かったけど、地方創生に取り組む後輩や先輩方を見て、改めて身が引き締まる思いです。

そんなキラキラしている皆を見て、軌道修正していけるように頑張り方を変えようと思います。


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