ヒトカラメディアの経営管理ツールについて

株式会社ヒトカラメディアの経営管理ツールについて

はじめに

このようなツイートをして書き始めたのはいいのですが、下書きのまま年を越してしまいました。申し訳ありません。。。
こちらは「経営企画コミュニティ Meet Up 第3弾」で登壇させていただいたプレゼン内容の補足説明となります。
経営企画コミュニティについての詳細は以下詳細をご確認ください。

前提とPR

株式会社ヒトカラメディアは『「都市」と「地方」の「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする』というミッション、そして『「働く場」と「働き方」からいきいきとした組織と個人を増やす』というビジョンを実現するため、現在は都心部のオフィス移転というものをメイン事業に掲げている会社です。オフィス移転を検討されている方はぜひ一度弊社にお声がけいただければ幸いです。
2019年11月末現在でヒトカラメディア50名、子会社のヒトカラ工務店8名と連結で58名ほどの会社になります。
その中で一般的に管理部門と呼ばれるメンバーはCFOの私を含めて2名(しかももう一人はほぼバックオフィス業務は未経験に近い)で回している現状です。弊社は1会社1プロダクトのような事業展開をしていなく、以下のような多事業を展開している会社のため、コーポレートのメンバーが2名というのは圧倒的に数が足りないと考えています。その中でどのようにして経営管理ツールを整備していったのか。というお話になります。

ヒトカラメディアの経営管理ツールについて2

スタートアップ・ベンチャーの経営管理部門構築の課題

一般的にはスタートアップ・ベンチャーと呼ばれる領域の企業にとって経営管理部門を構築するための課題は以下になると考えています。
・Jカーブが見えるまでバックオフィスに使うキャッシュはない。
・採用したくてもバックオフィス人材の流動性が低く、実務ができる優秀な方の採用が難しい。
・代わりに若手を採用したとしても実務レベルが低いことが多い。
・ツール選定、設計、運用面まできちんと考えられるほど時間もリソースもない。
・最終的にそもそもヒト・モノ・カネの何もかもが「ない」ので、「とりあえず」経営者が外部の力を借りながら全部やってしまう。
・経営者もスーパーマンではないので、外部の力を借りながら「それっぽく」は仕上げることができる。
・実はそれが負のスパイラルの始まり。(いざという時に整理ができない。)

以前のヒトカラメディアグループの経営管理ツール

ヒトカラメディアの経営管理ツールについて4

私が入社する前の経営管理ツールは上図のような形でした。決して悪いわけではないのですが、基本的に外部アドバイザー(社労士さんや税理士さん)に丸投げという前提だったため、先方のリソースによっては月次決算が遅れてしまったり、経営判断に必要な数字がすぐに取得できなかったりするというリスクも抱えていました。(社内リソースも潤沢ではなかったという背景も当然あります。)また丸投げ前提だったので、業務フローとリンクしていなく、マスターデータはどれ?みたいなことが社内で頻発していました(主に私が一人で騒いでいただけですが。)
私は2019年の6月中旬にヒトカラメディアにジョインしたわけですが、そこからセコセコ構築しはじめ、2019年11月にようやく下図の形にすることができました。

2019年11月末時点のヒトカラメディアグループの経営管理ツール

ヒトカラメディアの経営管理ツールについて5

改善点のポイント

①インポートとAPI連携を駆使し、「入力」行為をできるだけ少なくした業務フローを設計する。
前提に記載しておりますが、リソースがない(まず経理に至っては簿記がわかるメンバーがコーポレート部門では私一人)のため、マネーフォワードのように「借方貸方」という簿記の知識がある一定必要である前提のツールでは入力時のヒューマンエラーが頻発することが予想されました。(マネーフォワードが悪と言っているわけではありません。現在の弊社の状況にはマッチしなかったということです。)そのため会計ソフトはfreeeに変更しています。freeeの話はこれでもかと書かれていると思うので、省略します。まずは出口が財務会計である以上、財務会計のツールから変更していきました。

②ビジネスサイドのメンバーが入力をする入り口をできるだけ少なくする。
現場の方が入力する工数が減少できるように入り口を少なくしようと試みました。現場の方が入力するのは個人情報と立替経費精算がメインだと思うのですが、この2つに絞って工数が少なくなる業務フローに組み替えています。

③マスタは一つのシステムに集約する。
取引先マスタはboard・人事マスタはSmartHRにて管理。加工する場合もこのツールのマスタからエクスポートして加工する。(販管費はfreee)
マスタデータの入力先を一つにする、そしてそこから出口である会計ツールにAPIで飛ばすことにより、データメンテナンスコストを下げています。
特に給与計算や労務管理周りはマスタをSmartHR一本にし、勤怠管理はKING OF TIMEで給与計算は人事労務freeeにAPIで飛ばす形にしており、補足情報は別途社労士さんとGoogleDriveにて連携という形を取るようにしました。

解決できた課題

①バックオフィスに使うキャッシュはない。
→サイフに優しい、SaaSの組み合わせ。
②採用したくてもバックオフィス人材の流動性が低く、優秀な方の採用が難しい。代わりに若手を採用したとしても実務レベルが低いことが多い。
→可能な限りAPIで連携させるため、とにかく運用コストが低い。2名でもなんとか回せる(私の稼働は多いけれど。。。)
③ツール選定、設計、運用面まできちんと考えられるほど時間もリソースもない。
→SaaSの組み合わせなので運用してみて難しそうだったら解約して再検討が可能。

これから

2019年11月時点ではこの状況でしたが、1月から立替経費関連の工数が多いことがわかってきたので、ここをテコ入れしていく予定です。あと法務周りとか総務の備品関連の窓口がSlackになっていてリソース不足から漏れが出始めていることもあり、このあたりもテコ入れしたいと思っています。あと予実管理を来期からがっつりやりたいので、その辺りもこれから整備していく予定です。が、何よりも大事なのは

だと思っているので、安定して運用できるように細かくチューニングをしていく必要があると思っています。もしご質問等がありましたらtwitterにてご連絡ください。

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