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青い服を着る phr3

朝、目が覚める。


頭が痛い。
飲み過ぎたらしい。


昨日飲んだ別れ際に、ランチの約束をしていたが、

これは無理そうだと判断し、彼女にメッセージを送る。


すぐにベッドに倒れ込み、寝た。


- - -



13時を過ぎた頃、Libraryの彼女が見舞いに来てくれた。


私も午前中職場で寝てたよ、と言うが元気そうだ。


確か昨日は私より飲んでいたはず。

底知れない。



そして彼女はランチの約束をなくした代わりを用意してくれていた。


夕方、彼女の仕事が終わる。
昨日と同じようにバイクに乗り、走る。


風が心地良い。


彼女が何か言っているが全く聞き取れない。

私も聞き返すが彼女も聞こえていないようだった。



畑や凸凹道が増えて来た。

町のはずれに向かっているらしい。


30分程走ると、何やらアーチが見えてきた。

「Welcome to 〜〜」とさびれた文字で書かれている。

隣町の入り口だ。


目的地は向日葵畑。


地元でも人気の場所らしく、家族連れや若者達が写真を撮り合っている。



太陽が傾きかけていて世界がほんのりと赤くなる。

日本で見る赤とは違う赤だった。


一つ、この町で過ごしているうちに気がかりなことができた。

私は何も返せていない、ということ。


町に来て、みんな親切で、素敵な人達だった。

たくさんの想いをもらった。


それなのに私は彼らに何もあげるものがない。


何かをしてもらって嬉しかったのに、
それに対して自分が何もできないことに、悲しみを感じた。


日本にいる時は、お礼に何かものをあげたり、

行動することで感謝を伝えることができた。



が、一度日本を離れると、

感謝を伝える術はカタコトの英語しかなかった。



こんな時に楽器でも演奏できたらよかったのに。


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