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リアルライフMBAージャック・ウェルチ

ジャックウェルチと聞けば、誰もが知る「経営の神様」。リアルタイムMBAという名称から、ビジネスに即したケーススタディが多いのかと思いきや、内容は本質論に言及したもの。語り口調で、思い出を回想するするかのような語り口調は非常に同氏の著書らしいなと思う反面、日本語訳大丈夫かと思うようなことも多々。
自身の状況によって該当部分を読み込んでいく中で、経営の神様が何を言わんとするのかをしっかりと見返していきたい。
気になった点を数点列記。

大切なことは一貫性

同氏がビジネスを上手に進める事のポイントとして挙げている事の一つが「一貫性」という言葉で表されている。逆に、ビジネスが行き詰ってしまったときに、そこに「一貫性」は存在しているのかを見出せと説いている。
ビジネスにおける一貫性とは。それは「ミッション」「行動」「結果」の3点において一貫したものが定められているかという点に尽きる。

良いミッションとは

多くの組織・ビジネスにおいて今ミッションという言葉が用いられている。理念からスタートしてミッション・ビジョンとは何か。それにおけるミッションとは存在理由を指すことが多い。

優れたミッションは憧れの気持ちを持たせ、やる気を起こし、実践的である

憧れの気持ちとは、「素晴らしい、成功をさせたい」という気持ちを指す。それでありながら、「やる気」を起こさせるもの、それはつまり、やればできると思えるコトであるということ。そして、実現可能性が実際にあるものであるとしている。
その点で言って、チーフミーニングオフィサー(仕事に意義を持たせる人)の存在は今後重要になってくるだろう。

一貫性のある行動とは、その為の結果とは

行動を同氏は「バリュー」という言葉を用いずに、行動と定義している。それは、ミッションに対する考え方、感じ方を指している。つまり、上記に記載した、ミッションに対して、社員が共通の感じ方をしてるかという事が一貫性か、否かの判断基準となる。
そして、同氏の言う結果とは、仕組みを強化する目的に昇進やボーナス等の見返り制度などを指している。

戦略策定の5枚スライド

戦略を描く時、同氏が行っていたことは特別な能力は必要ではないという事。同氏は、戦略策定は5枚のスライドで書き示すようにと伝えている。
1ページ:競合分析
2ページ:ライバル企業の最近の動き
3ページ:同時期のj社の動き
4ページ:直近、今後考えられる変化
5ページ:競争内で断トツ一番になる戦略
つまり、5枚のスライド内に、独創的なアイデアや考えが反映されるものではなく、常に周辺状況によってなしえるものであるとしている。

マーケティングの5P

マーケティングの姿も昔と今では大きく変わった。インターネットにSNSが普及し、よりグローバルに発展をしていった。過去、マーケティングは4Pと言われていたが、最近では5Pであると表現している。
今流の考え方と合わせて、同氏は以下のように記載している。

Product(商品)

至極単純であるが、良い物を売るという事が大前提である。

Place(流通)

過去と大きく変わったことは、どの流通経路で商品を販売していくかという事。過去は物流を主体として、小売業者の存在が大きかったわけであるが、最近ではネット販売も主流になりつつある。実店舗を経由することが妥当であるのか、そこに正しい姿があるのか。
同氏は、流通経路の中には物流だけではなく代理店の存在も大きく影響することに触れながら、「もっとも収益性が高く、最も多く売る流通経路を選ぶ」としている。

Price(価格)

同氏は、価格の正しさについては、実験で得ていくものであり、最近ではダイナミックプライシングも有効な手法であるとしている。

Promotione(広告)

過去のような、一回出して勝負をするという世の中ではなくなった。また、過去とは情報流通は大きく異なり、結果がすぐに生まれて出てくる世の中になった。したがって、やって改善をすることのPDCAを繰り返しながらマーケットにフィットする広告を作り上げるべきであるとしている。
一方で、驚きを生むような、意外性のあるものも一緒に作りましょうということも伝えている。

People(人々・チーム)

最後にマーケティングは一人では、行うものではなく、会社として行うものであるという事を言及している。この背景にあるのは同著内にある以下の引用が大きいのだろう

1980年、著名な発明家エドウィン・ランドはこういったという。「マーケティングは商品がよくないときにするものだ」

だからこそ、マーケティングは一人で行うものではないとしている。プロダクトからすべてを含めてマーケティングは成り立つ。

BtoBにおけるマーケティング

マーケティングはBtoCのものというのも徐々に変わり始めた。ただ、マーケティングの本質がBtoCにあるものであることから、BtoBマーケティングをなり関係性をパーソナルなものにと記載してる。BtoBほど、購買活動は仲間意識の上に成り立つ長期的な物であるべきであると言っている。

最後に

正直、読みづらかったですが、自身で考えているテーマについてはど真ん中な記載があり、非常に明快で勉強になる書籍です。


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