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頭ばかりでなく身体の感覚を大事にしてますか? 岩瀬コラム12

身体の感覚を大事にしてますか?


みなさんはご自身の身体が感じるサインを大事にしていますか?

また、本当にそれは身体が感じているサインですか?

身体が感じているサインと思っていたら、実は脳の“思い込み”だという事がよくあります。

思い込みに支配されない為には日頃から、自分と向き合う必要があります。


ではまず、身体が感じるサインにはどんなものがあるでしょうか?

大きく2つに分けられます。

1つは、
・今日は身体が重い/軽い
・空腹感/満腹感

などのように、自分の身体の内側で感じるサインがあります。


もう1つは
・(ある場所に行ったら)息がしづらくなった/しやすくなった
→険悪なムードの空間/大自然の中など

・(周囲の状況に対して)何か違和感を感じる
第六感と言われるようなもの
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/第六感

などのように、自分の外側の事象を身体で感じるサインがあります。


このように、私たちは自分の内側だけでなく、外側の事象も身体の感覚を通して情報をキャッチしています。



しかし、脳の思い込みが強いと、身体で感じているサインがわからなくなります。

それによって多くの人が体調を崩してしまったり、精神的なストレスを抱え込んでしまっています。

だからこそ私たちは、日頃から身体の感覚を大事にする必要があるのです。


脳は勘違いをする


ロシアの生理学者イワン・パブロフが検証した「パブロフの犬」の話はご存じでしょうか?

犬に餌を与える時に同時にベルを鳴らすようにしました。

これを繰り返すうちに犬はベルが鳴ると餌がもらえると学習し、
餌がなくてもベルが鳴っただけでよだれがでるようになったというお話です。

心理学の世界では、「古典的条件付け」と言われる「条件反射」の現象の代表的な例です。



私も最近、食事の摂り方を意識していて、身体の感覚と脳の感覚のギャップに気づきました。

これまで1日3食を7時、12時、18時に食べるという生活リズムだったので、私はその時間になると食事を食べたいと脳が思います。

しかし、身体は空腹感を感じていないことに気づきました。
(その日の体調にもよります)

そこで私は、身体の感覚に従い、空腹感を感じるタイミングで食事を摂るようにしてみました。

すると、お腹周りが軽く感じるようになり、呼吸のしやすさや身体の柔軟性が増しました。

これは、身体の感覚は食事を欲していなかったのに、脳が「時間になったから食べたい」という古典的条件付けをされていたということです。


また、以前の私はお菓子や甘いものが好きでした。
しかし、おやつの時間には身体は空腹感をまったく感じていないことが多く、どちらかというと膨張感を感じました。

それなのにお菓子を見ると食べたいと思います。
これは明らかに身体の感覚ではなく、脳の欲求です。

身体としっかり向き合うまで、こんな当たり前と思えることにも気づけていなかったのです。

脳の欲求は、私たちの感覚を狂わすほどに強い。

それに気づいた私は、身体の感覚に従い、1週間程間食を辞めました。
すると脳もおやつを無理に食べたいと思わなくなりました。


これは、私の脳がお菓子や甘いものを見たら食べたくなるという条件反射的な活動がおさまったと解釈しています。


食事を例に話しましたが、私たちの日常ではこのような脳の勘違いによって身体の感じている感覚を無視していることが多いです。


身体が感じるサインを信じられるように


私たちは世の中の情報や社会的、文化的背景によって、自分の中に形成された価値観があり、それが条件反射的に脳を支配されていることがたくさんあります。

上記の例でいうと、
・食事は1日3食食べるものだ
・甘いものは脳の働きをよくする
・3時のおやつ

など

私の中にあるこのような価値観により、これまでの私は身体が欲していないタイミングで食事をしていました。

それにより内臓疲労を起こしていたということです。



このような例以外にも、私たちは知らず知らずのうちに脳の思い込みに支配されてしまっているかもしれません。

情報を得ることが容易になった今、私たちはその情報に操作されて自分の身体の反応を無視してしまっていませんか?

もちろん、得た情報が正しい側面もあるかもしれません。
しかし、自分の身体にとって正しいかどうかは、自分の身体が示す反応が答えです。

先ほども言いましたが、脳の思い込みは、身体の感覚を狂わせるほど強いです。

だからこそ、私たちが当たり前だと思っている価値観に対して常に疑問を持ち、なぜ自分にその価値観が形成されたのかを知ることが大切です。

そうすることで脳の勘違い、思い込みから解放されます。

私たちが感じるサインがどこからきているのか?
そこを区別できるようになりましょう。

「~すべきだ」という考え方は、凝り固まった脳の価値観で作られたサインかもしれません。

脳ではなく、身体で感じるサインを大事に過ごしていく。

そうすることで、余計なストレスからも解放され、今よりもっと元気で、活動的な日々を過ごせると思います。

自分を知ることであなたの感覚はどんどん磨かれていきます。

ぜひ、みなさんも自分の“身体で感じるサイン”を信じられるように、
自分と向き合い続けていきましょう。



お読みいただきありがとうございました。

岩瀬勝覚
理学療法士
JARTA認定スポーツトレーナー

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