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PHANTOM CRASH(ファントムクラッシュ)の思い出

xbox初期の2002年に発売されたゲームである。
以前Cyber Dollの思い出し記事を書いたことがあったが「自機をカスタマイズして自分なりの戦略で勝ち進んでいく」というゲームスタイルはとても面白い。
作り手からすると「バランスを取るのがすっげー面倒い!」とスタッフから嫌われるシステムだ。
だがやっぱり「カスタム」「改造」「オリジナル」というキーワードは男心をくすぐるのだ。

廃棄された旧都市を戦場にして、そこでロボット同士のバトルロイヤルを繰り広げる。
ゲーム内には登場キャラクターのランキングが設定されており、自分のポイントが上がり、ランクが上がるとランカーが戦場に現れる。
そしてランカーを倒せば、自分のランクが更に上がり、更に上位のランカーを引っ張り出すことが出来る。
スポーツにもあるランキングが話を盛り上げてくれる。

そして都市戦というのがまた肝で、自分の機体の装備によって取れる戦術が様々。隠れて狙い撃つ事もできるし、強力な接近武器で粉砕することも出来る。こうなると「今度はこの武器を極めてみたい」という遊び方もできて、何度でも楽しめる。
本当にこのゲームが楽しくて、何度クリアしても、また1からスタートしてクリアした回数は10回では利かないほどだ。

一応、続編というかシリーズと言うかがPS2で「S.L.A.I.」というタイトルで発売され当然のように購入したのだが、XBOXより性能が劣るPS2では初代Phantom Crashのようななめらかな動き、快適な操作性は再現できず、途中で辛くなってクリアしていない。

戦闘ロボットをカスタマイズし戦うというゲーム性以外にも、面白いこだわりをしている点が音楽だ。様々なインディーズアーティストの楽曲を収録し、バトルフィールドではそれらの曲がランダムでかかる他、ゲーム内の音楽ショップで曲を購入できる。購入した曲はプレイ中に再生することができるので、気に入った曲でいつまでも戦闘できるのだ。

当時はMP3が流行り始め、インターネットにはMusieなどの音楽発表の場があった。残念ながら今はなくなってしまったが、ここには「これでプロじゃないなんて」という個人作曲家たちが自作の楽曲が公開されていた。私もここでラジオでは流れることがない曲を色々と聞いていたので、Phantom Crashにこれらの楽曲が使われたことは非常に面白いと思った。

ゲーム業界では、特に日本のゲーム業界では「SFは売れない」というジンクスがある。個人的にはSFが好きでそれを表現したくてこの業界を目指したというのに、いざ入ってみると「そのジャンルは諦めろ」と突きつけられたようで嫌な気持ちになったものだ。

だからこそ、たまに発表されるSF設定のゲームは応援したくなるのだ。


ゲーム業界に身を置いたのは、はるか昔…… ファミコンやゲームボーイのタイトルにも携わりました。 デジタルガジェット好きで、趣味で小説などを書いています。 よろしければ暇つぶしにでもご覧ください。