見出し画像

25/100 『おまじない』西加奈子

「何回読んでも自分にとってのヒントやおまもりになる言葉が見つかる魔法の本」という長濱ねるさんのすばらしい
帯に惹かれて購入した西加奈子さんの短編集。
なかでも「孫係」というお話に
出てくる言葉がとても印象に残ったという感想を書こうと思ったら
巻末の長濱ねるさんと西加奈子さんの
対談で 長濱さんが
同じことを言っていて それに対して
西さんも「「孫係」は『おまじない』の
なかで一番反響の多かった話」ということを言っていて
私ってなんて凡庸なのかしらと思った。
他人と共感できることが時に嬉しく
時に自分をガッカリさせたりする。
面倒くさい私。でもきっとこの
「面倒くさい私」は 私だけではないんだろう。そう思うとホッとする。
凡庸上等じゃねえか。

孫係という言葉から最初に連想されたのは 「親孝行プレイ」というみうらじゅんさんの言葉。
「親孝行とはプレイである。
偽善でもいいプレイ(実行)することこそ大事なのだ!」
というもの。

「孫係」まぁ近いっちゃ近い。(近い?)
しかもこのお話を書くキッカケというのが芸能人の方の騒動からだったりして
(あえてここには誰とかは書きません)
ああいうところからこういう発想が
出てくるんだぁ 作家さんすげえ!
西さんすげえ!
とシビレました。

西加奈子さんの作品を読んだのは
数えてみたらこの『おまじない』で
10冊目。
改めて西加奈子さんの作品が大好きだと思ったし おかわり 西さん!
的な感じで『おまじない』を読み終えた次の日
本屋さんに 西さんの本を買いに行った。売れっ子作家さんなので
西さんの棚があるはずと見ていると
案の定 「西加奈子」の札(札?)発見!
そこには驚愕の光景が…
西加奈子と書かれた札のところに
1冊も西さんの本がなかったのだ。
なんそれ!と
インナーZAZYが雄叫びをあげた。
おとなしく Amazonで2冊ポチった。


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,023件

嬉しい!嬉しい!!嬉しい!!! ありがとうございます♡