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シュミテクトの戦略はおもしろい

「シュミテクト」という歯磨き粉を知っていますか?虫歯じゃないのに歯がしみる、知覚過敏対策用の歯磨き粉ですね。CMでもよくやってるので知ってる人も多いと思います。

先日、なんか歯がしみるなー、痛い...。という感覚があり、歯医者さんに行きました。すると、虫歯は見当たらず、まさにあの知覚過敏という診断でした。

で、フッ素の塗り薬を塗られて、帰りに渡されたのがあの「シュミテクト」の試供品だったわけです。歯医者さんなんでなんか特別な「シュミテクト」かなと思ってたんですけど、なんのなんの。歯科衛生士さんからは「試供品なくなったら、ドラッグストアで買ってください。」と言われました。

歯医者さんでなんか特殊は治療をしてくれるかと思ったら、拍子抜けという感じ。

で、広告をガンガン投入しつつ、歯医者で試供品を配るという「シュミテクト」の戦略。

職業柄、この「シュミテクト」の戦略は面白いなぁと思ってしまったわけです。

消費者に知ってもらうための「プル戦略」

「シュミテクト」テレビCMを積極的にやっているイメージですが、CMなどのマスコミ広告は不特定多数に情報を届けることが得意です。
「歯が痛い」「しみる」のは虫歯だけが原因じゃないよ、知覚過敏の可能性もあるよ、知覚過敏なら「シュミテクト」だよ、ということを多くの消費者に対し「教育」をする、それがあの大量のCMの意図だと思われます。

消費者の「需要」を呼び起こし、消費者に自発的に買ってもらうための戦略をマーケティング用語では「プル戦略」と呼びます。

実際に買ってもらうことを後押しする「プッシュ戦略」

テレビCMのような需要喚起の戦略を「プル戦略」と呼びますが、反対に消費者に直接訴えかける戦略を「プッシュ戦略」と言います。

歯医者さんを通じて知覚過敏の症状の患者さんに試供品を提供する。そうすることで、「シュミテクト」を買ってもらうように消費者に直接働きかけて、売り込んでいるわけです。

2つの戦略を組み合わせたプロモーション

このように、いろいろな販売促進活動を組み合わせることを「プロモーションミックス」と呼びます。

マーケティングとか経営戦略を勉強した方は、広告で需要を喚起する「プル戦略」か、人を介して売り込んでいく「プッシュ戦略」か、どちらで行くかという思考に陥りやすいと思います。しかし大事なのは、どちらかの戦略を主軸にすることではなく、戦略をどのように「組み合わせる」かということでしょう。

「シュミテクト」の場合は
①まず知覚過敏を「知ってもらう」ためにCMを打つ
②知覚過敏に悩む人に実際に「試してもらう」ために歯科医で試供品を配る
その上で、
③実際に「買ってもらう」
というストーリーに基づいてプロモーション戦略を組み合わせているといえますね。

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で、肝心の私の「知覚過敏」なのですが、試供品を一本使い切ってみたところ、痛みがマシになった「気がする」という感じです笑

思い込みもあるかもしれませんが、冷たいお茶を飲んだだけで日中痛くて困るということは減った気がします。

ただ、私はちっさーい虫歯が中で広がりやすいタイプ??らしく、歯医者さんでも長いこと見落とされたままになったことがあったんです。

ので、歯医者さんの次の予約もちゃんと行って、本当に虫歯じゃないのか、もう一度しっかり見てもらおうと思います汗

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