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認知症の幻覚症状

地域を明るくするリハビリテーション専門職の会 大和の岡原です。
当会は、市民活動団体として地域を明るくすることを目的に活動しています。

今回はリハビリに関する記事です。
私は普段、回復期病棟の病院で理学療法士として働いています。
この記事では、認知症の幻覚症状の対応について色々と調べて軽くまとめてみました。

幻覚の対応について

見えないものが見えるという症状を幻視、聞こえない音や声が聞こえるという症状は幻聴と言います。
幻視や幻聴などのことをまとめて幻覚と言います。
認知症の中で、幻覚症状が最も出現しやすいのはレビー小体型認知症というのは有名です。
ただ、その他のタイプの認知症でも幻覚はみられますので、「幻覚=レビー小体型認知症」と判断はできません。
そして大切なのが、その際の対応です。

否定はしてはいけない

まず、最も良くない対応方法は、「いませんよ!」と完全に否定してしまうことです。
ご本人の脳内では見えているように情報処理がなされています。
よって完全否定した対応をとると、自分のことを信頼してくれていない人と考え、関係を悪くしてしまいます。

同調もあまり良くない

また、実際には見えないけれど見えたように「ほんとだ。いますね」と同調する対応の仕方もお勧めできません。
一見良いようにみえますが、長期的にみると幻覚が固定してしまう可能性があります。

話をしっかり聞いてあげる

最も良い対応は、しっかりと幻覚についてお話を聞いてあげることです。
ご本人も、幻覚が見えているときには不安に感じていることが多いです。
仕事中は忙しいので、幻覚の話をゆっくり聞くのも難しいと思います。
ただ、このような対応によってお薬を使わなくても幻覚が軽減してくることがありますので、時間を作っていただければと思います。



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