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油売りに油を売る人はどのくらい油を売っていたのか。

最近はあまり聞かないかもしれませんが、仕事を怠けて無駄話をしてる事を「油を売る」と言います。
由来は江戸時代に使用されていた「髪結い油」を売る商人が油を測り終わるまでの間、お客さんの女性を退屈させないように話していたところを他の人には怠けているように見えた事だそうです。

油売りさんは一種の営業努力をしているのに、怠けているという扱いをされた挙句、その言葉だけが残ってしまった事について、当時の油売りさんとしては「冗談はよしとくれよ」といったところでしょうか。

ただお客さんに小売りをしていた油売りさんが油を測るのにそれだけ時間を要したなら油問屋さんが油売りさんに商品を卸していた時はどんなに時間がかかったのか妄想してしまいます。

「油問屋さんの話はめちゃくちゃ長い事で有名」とか「油問屋さんは周りの噂話をほとんどすべて知っていて 情報屋みたいになってたんじゃないか」とか「油売りさんの話は 油問屋さんの長話の受け売りでしゃべっているだけ」といったような江戸時代のちょっとした小話があったりするのかなと考えてしまいます。

実際のところ油問屋や小売店、油売りへと商品が流れていったそうですが、その過程でどのように油が受け渡されたかは調べた範囲ではわからなかったので上記の内容は完全に妄想にすぎません。樽や壺や桶といった単位でやり取りされていた方が合理的で時間がかからないと思うのでそんな感じで流通してたんじゃないかなと思います。

歴史のことは記録に残っている事は分かりますが、それ以外の子細な事は記録に残りづらいです。日常の暮らしぶりなどは生活している人にとっては当たり前で記録に残すような内容でもないと思われているので、日記や手紙や外国人の手記といった形が残っている記録が元だと思います。

そんな歴史として明確になっていないところ妄想で補う、もしくは一見なさそうな設定を差し込んで、つじつまを合わせてみると面白い設定を生み出せて楽しいと思います。特に創作に関わる方ですと意外なヒントを見つけられるのではないかと思います。

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