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体育のあれこれ vol.2

前回の続きです。

※今回少し強い発言をしております。苦手な方はここでSTOPしてください。


目次

・体育が嫌いな理由を考える(続き)
 ②自身の身体能力
・まとめ


体育が嫌いな理由を考える(続き)

②自身の身体能力

正直、人が元々持っている身体能力には
個人差があると思っています。

技術を少し教えてもらっただけですんなりできるようになる人、
なかなかできるようにならない人、それぞれいると思います。

上手くできないから体育(≒運動またはスポーツ)が嫌いだ。
運動できないのにやらされるから嫌いだ。
よく聞く言葉です。

ただ、私は言いたい。
体育(≒運動、スポーツ)も他の教科と同じく勉強。
個人差はあれど、他の教科と一緒で
やればある程度できるようになるし、
やらなければできるようにはならない。

いやいや、ちょっと待て。
そんなこと言ったってできないものはできないんだよ。
という方もいらっしゃると思います。

そこで2つ問いたいことがあります。
小中高において、体育以外で運動する機会はどれだけありましたか?
体育の授業でどれだけ頭で考えて身体を動かしてきましたか?

一番はじめのところで、
元々の身体能力には個人差があるという考えを述べましたが、
私はこれよりも、過去の運動体験量の違いと運動を頭で考えられているか
体育での「できる・できない」の差に繋がると考えています。

「身体知」
運動学の世界にはこんな言葉があります。
運動における身体知をざっくり説明すると、
「身体を実際に動かす経験を通して身体に蓄えられる動きの知識・知恵」
といったところでしょうか。

分かりやすい例えとしては、自転車の乗り方です。

私は今、自転車に乗れます。
何も考えなくても、サドルにまたがりハンドルを握ってペダルを漕げば真っ直ぐ自転車は進みます。

ただ一番初めに自転車に乗り出した頃は、
真っ直ぐ漕ぐことですら難しかったのです。
母の手を借りずに乗れるようになっても、
ただの一本道で何度も転け、ブレーキの度に転け、
曲がり角で曲がれずに転けました。
皆さんもこのような経験をしてきているのではないでしょうか。

ですが、今はどうでしょう。
1ヶ月、半年、1年、それ以上自転車を漕ぐ機会がなくても
次に自転車に乗る時はなんなく乗りこなせるのではないでしょうか。
これは、身体が覚えているんです。
幼い頃の練習や日常生活で何度も繰り返し蓄えられてきた自転車の乗り方を。
これがまさに身体知です。

この身体知があるからこそ、
私たちは練習をし直さなくても自転車に乗れるし、
運動経験が多い人は上手く運動が行えるのです。
計算ができるようになるには計算の勉強をしなければならないのと同じで、
運動ができるようになるには運動の経験(勉強)をある程度積まなければならないのです。
だから、過去の運動経験量が大切なのです。
これが多い人と少ない人とでは、やったことのないことを、
いきなり「よし、これやってみろ」と言われて
できるかできないか大きく違ってきます。

そして、身体知に加えて重要なことが、
頭で考えて運動をするということです。

身体知があまりない場合、たしかに体育の時間だけで
運動を上手くできるようになろうと思ったら難しいと思います。
ですが、やはりある程度まではできるようになれます。
その秘訣(というほどでもないですが)が、前述の通り頭で考えて運動することです。

今のはこれがダメだったから次はこうしてみよう。
今のよかったな、もう一度同じことをしてみよう。
何がダメだったんだろう、できる人に聞いてみよう。

授業を見ていて、これができている人とできていない人では
単元終わりの上達度が全く違います。
そもそもやる気がなくて思考停止している人は論外ですし、
たとえやる気があっても、
ただいたずらに身体をたくさん動かすだけではそこまで上達しません。
体育だからといって頭を使わなくていいわけではないのです。
頭と身体を同時に働かせることが大切になってくるのです。

できないからといってそのままにするのか、
できないをできるにするために考え、努力するのか、
これも座学の勉強と同じですよね?
もちろん後者のほうが伸びます。

まずは、体育の時間で上達できるように心身両方使って考えること。
これを最大限やってから、
文句を言ってほしいなと個人的には思います。
圧倒的にやれてない人が多いですからね。

(次回につづく)

まとめ

・体育=勉強 努力しないとできるようにはなりません
・小さい頃から日常的に運動して(させて)ください
・ただ身体を動かすだけでなく頭も動かしてください
・やってもいないのにすぐに運動神経のせいにするな

今回言いたかったことは以上のことです。
「できない」ことを言い訳に体育嫌いという人が多いですが、
厳しい言い方をさせていただくと
そりゃそれを言い訳に努力してないんだったら
できるようにはならないしいつまでたっても面白くないよな
というところです。

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次回、③以降について書いていきます。

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