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こばこ商店コーヒースタンド

午前中から図書館へ、休日二日目、着くなりコーヒーが飲みたくなり、読書前の一杯を求めて近隣を散策して見つけた、こばこ商店、コーヒースタンド、こじんまりとしたスタンドだが、そのぶん行き届いた美意識を感じる、整然とした佇まい、カウンターに並ぶ五種類の豆は、右から浅煎り、左に行くにつれて深煎り、どれも一杯五百円、整然としている、右から四番目のブラジルを選択し、淹れていただく、ワインセラーから、コーヒー豆が出てきて痺れる、湯を沸かす薬缶、ポット、グラインダー、一つ一つの道具が、とても美しく見えた、まずは少量のお湯で粉を蒸らし、勢いを変えながら3回ほどに分けて注ぐ、その所作も、たっぷりと抽出されたコーヒーが、細長いスプーンで撹拌されてから、温められたペーパーカップに注がれる、それを口に運ぶ、熱い、やはり、当然だ、四番目の豆を選んだので、中深煎りくらいの焙煎のはず、それにしても香りが豊かだ、落ち着いたフルーティさ、まるで果物屋さんにいるみたいだ、葡萄やカカオ、お米、そんな、果物屋さんの中でも特に落ち着いた面々の、躍動を感じる、少し冷めてくると、飲み口の安定感が増し、コク深い味わいにコーヒーの醍醐味を感じる、ああ、やっぱり、コーヒーは美味いな。

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