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Ascenders College プロコース0期第6回 〜制約主導アプローチとアフォーダンス編〜

こんにちは。荻野純平と申します。
今回、私が所属しているAscenders Collegeで行われているプロコースの第6回の内容をまとめました。
このコースはPT・AT・治療家等が、本気でトレーニング指導でお金を取れるようになるためのS&C塾となっています。
 
 
それでは、今回のテーマ「制約主導アプローチとアフォーダンス」についてお話しさせて頂きます。この記事では、アセスメントと競技適応についての考え方を踏まえ、アフォーダンスの概要を紹介します。



1.今回のプロコースで扱わないこと3つ


・ピリオダイゼーション

ピリオダイゼーションを扱わない理由は筋肥大期や試合期といった特定期間を作るのではなくプランニングの本質はクライアント自身が進化を感じられる成長ストーリーを構築し、その軌跡に導くことが大切だからです。
詳しくは前回のプロコースで解説してくれているのでこちらを覗いてみてください。

・アセスメント

アセスメントを行う際に思い浮かべる手順として
アセスメント種目→改善トレーニング→アセスメント種目
のようにアセスメント種目の間に改善するであろうエクササイズやトレーニングを行うのですが、プロコースで行った部位開発を用いることでそれそのものがアセスメントの役割と改善トレーニングの両方を満たしているためアセスメント種目をやる必要がありません。
改善トレーニングの前後のアセスメントとしてその競技に関わる動作で行うのでも良いし、競技知識が少ないようであれば部位開発でアセスメントと改善トレーニングの両方を担っても、どちらでも良いです。
つまり
競技関連動作→改善トレーニング→競技関連動作
をする事で完結するのでわざわざアセスメントのためのアセスメント種目を用いる必要性がないのです。
さらに競技関連動作を改善トレーニングの前後で行う事で競技に直結する動作であるほどトレーニングの効果を感じてもらえるというメリットもあります。

・競技適応

競技適応のトレーニングに関してはそもそも存在はせず、競技を上達させたいなら競技の練習をするのが1番だからです。
セッションの中で
「今行っているトレーニングの動作や感覚を競技に応用したらどうなるか」
という思考をクライアントに持たせられるかであり、
説明するよりもクライアント自身が考えてわかるような思考に持っていくことが重要だからです。
そこでトレーニング指導者として大切なことは競技でわからないことは聞き、一緒に作っていく感覚が大切です。

2.アフォーダンス


アフォーダンスはそもそも1970代後半にGibsonさんによって作られた造語で環境が人間をはじめとする動物に対して与える意味や価値です。環境と動物の関係性の中に色々な意思決定や行動の中にキーが存在します。
例えば
特にどう止めればいいかアナウンスがない場合でも駐車場や駐輪場で紐等で区切られているところを無視して止めずにその紐と紐の間のスペースにとめたり、
コップに取っ手がついていたら鷲掴みせず取っ手を持って持ち運んだりするように
人や動物は自分達が考えて判断して環境に働きかけているのではなくて環境が選択権を持っていてそこに動物たちはフィットするように動いているというような考え方です。

3.制約主導アプローチ


アフォーダンスの考え方に基づいて運動やスポーツコーチング等に応用したのが植田文也さんの
エコロジカル・アプローチ 「教える」と「学ぶ」の価値観が劇的に変わる新しい運動学習の理論と実践 
になります。
この中でアフォーダンスの考え方を踏まえて制約主導アプローチという理論を提唱しています。
エコロジカル・アプローチの考え方は、コーチ達は運動課題の解決法・答えを教える存在(SolutionSetter)ではなく、
運動課題を設定する存在(ProblemSetter)であります。


4.さいごに

これら上記のことを踏まえて部位開発トレーニングを題材にしてしてアイディア大会を実施しました。
アイディア大会環境を設定しトレーニングを考える中で、ひらめきからアイディア出しを積み重ねていけばトレーニングのバリエーションも相当な量になります。アイディアの足し算引き算をすることで難易度を変えることも可能になります。
このようにアイディアを出していくことでHOWTOを拾いに行く必要性がなくなることを実感しました。



このような内容でAscenders Collegeプロコースの第6回目のレッスンが終了しました。
今後も同じようにAscenders Collegeプロコースの講義内容は受講生がnote記事にしていきますので、ぜひご視聴ください。


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