[読書記録] 儚い羊たちの祝宴|米澤穂信

文章と自己表現に自信がないので、克服のために少しずつ読書記録や日記を書いていこうと思います。

上流階級を舞台にした暗黒ミステリ短編集

古典部シリーズ「氷菓」で有名な米澤穂信さんの、ひと昔前?の上流階級を舞台にした暗黒ミステリ短編集です。

僕は短編が好きなので、読みやすいだろうと米澤さん好きの先輩が推薦してくれました。

小説を読むのは久しぶりでしたが、数時間で読み終えてしまいました。文体が読みやすかったのか、浮世離れした世界観に惹かれたのか、緊張する展開の連続で次の頁が気になります。

学生時代、乙一さんや桜庭一樹さんが好きだったので、暗黒ミステリ好きにはたまらんのかもしれません。

最後の一撃

星新一さんのショートショートのような、最後の一撃が強烈な話ばかり。どんでん返しまではうっすら予想がつくものはあっても、最後の最後の一文までに趣向が凝らされていて、終わりまで気が抜けません。

最初の一編「身内に不幸がありまして」は、もしやもしや…と思いながら最後のページをめくり「あ!なるほど…!米澤さんこういう作風ねー!」と米澤さんワールドの洗礼を食らいました。

どのお話も「いやいや、登場人物、そんなことある?その選択肢選んじゃう?まじで人???」と思うような残酷なものばかりなのですが、解説でも触れられていた通り、現実味のない上流階級だからこそ、"物語"として受け入れやすく、共感せず客観的に物語の流れに集中して楽しむことができます。

"バベルの会"には入れない

かなりマニアックなミステリ小説ネタや、漢詩引用だいすきお祖母さんや、難しい言い回しが多く、スマホ片手に逐一検索しないと読み進められませんでした笑

作中の登場人物が教養の高い人ばかりなのもあり、自分の浅学さに気付かされます…

逆に、新しく読む作家さんの使う言葉は、読み慣れた作家さんの言葉とまた違って、語彙の引き出しが増えて勉強になりました!(ポジティブ)

昔好きだったものは、やっぱり今も好き

久しぶりの小説、最初は移動時間にだけ読もうと思っていたのに、帰ってからも読んでしまうほど熱中してしまいました。

学生時代読んでいたジャンルに近かったからか、当時の読書のワクワクが蘇りました。読書っていいですね。

また明日も違う小説を持って出勤しましょう。ではでは

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