マガジンのカバー画像

【隙間怪談-2-】

100
怪談101〜200本まで。
運営しているクリエイター

#心霊スポット

忘れて忘れないで忘れられない

忘れて忘れないで忘れられない

坂野さんは不定期であるがときたま夜中に痛みで目を覚ます。
頭が痛いとか、腹が痛いとか、どこか怪我をしているから痛む、とかそういう事ではない。

その痛みというのは、小指に起こる。
キリキリと締め付けられるような痛み。

時間は決まって深夜の3時を過ぎたあたりで、熟睡している時を狙ったかのようにゆっくりと指先が酷く痛み出す。

「熱を持って熱くて痛くて、千切れそうな痛み」

そのため坂野さんはいつも

もっとみる
どうする

どうする

大学3年生、青春真っ只中。
久保さんは夏休みに友人と心霊スポットに出掛ける事にした。

その心霊スポットはとある山の近くに架けられた橋。

飛び降りる人が後を立たない、所謂自殺の名所というやつで、夜中に訪れると啜り泣く声が聞こえるとか腕を引っ張られて飛び降りを誘導されるとか、さまざまな噂が立っていた。

そんな謂れのある場所に久保さんは大学生の友人3人と連れ立って足を運んだ。
時間はいわゆる丑三つ

もっとみる