#5　妹のチーズフォンデュ

　この間、妹がチーズフォンデュパーティを準備してくれた。といっても、フランスパンは私が前日に買いに行ったんだけど、食材とかチーズフォンデュする食器とかは、妹が用意。よく出来た妹です。

　私はその日残業で、ヘトヘトになって帰ってきた。営業って本当に疲れるわ・・・いつもと違う場所での仕事だったし、疲れすぎて頭が真っ白になりそうだった。
それでも、「待ってたよー、遅いよー」と言いながら、私の分のフランスパンとかウインナーとかお野菜とか残しておいてくれていた。チーズフォンデュソースも冷めちゃっていて、改めて作りなおしてくれた。
妹の他にも、妹の小学校の時の同級生の女の子も来ていて、一緒に待っていてくれたのだ。

　家族だから、家族が帰ってきたら、ご飯を食べる。当たり前なんだけど、ありがたいなあ。

私は営業の仕事をしているから、相手方に時間を合わせていかなくてはいけない。朝ごはんも家族と時間が合わないし、私が帰ってきた頃には家族は寝る準備していることは良くある。

一緒に住んでいるのに、住んでいる意味ってなんなのかなあ、と度々思う。
自分たちきょうだいが育った家だから、そのまま居座り続けているけれど、いつかはこの家をでなくてはいけないんだろうなあ。結婚するかも知れないし、転職するかも知れない。ヘタしたら、明日大きな重機でも落ちてきて死んでしまうかもしれない。

　そう思ったら、チーズフォンデュめっちゃくちゃ美味しかった。チーズフォンデュってよく考えたら、材料を切ったりゆでたりして、チーズソース温めるだけなんだよ。凝った料理じゃないんだよね！（笑）それでも時間作って、同級生まで呼んでくれてて、孤独な26歳彼氏なしの楽しみを作ってくれて本当にありがとう！妹よ！

　多分きっと私はシスコンなんでしょうね。