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週報。丁度いいくらいに攪拌してほしい

品川のことはビジネス街だと思っていたが歩いてみるとそうでもないらしい。先週末は品川から五反田、高輪ゲートウェイと一回りしてきた。昔ながらの住宅街から再開発されたマンション群がグラデーションしていく道すがら、喫茶店を何件か。どこも静かで豊かな時間を過ごせたが、特に楽しめたのはamuse tea tokyoか。あと高輪ゲートウェイ駅は駅ビルが完成した後の全体像で早く見たいなぁ。


意図しない情報が思考を撹拌する

あまりにも暑い日曜日は図書館に涼みに行く。ちょうどコーヒー豆を切らしていたし、デザイン系の雑誌を読み流したかったので。

行ってみると小学生の姿が妙に多くて、今はもう夏休みだったのを思い出した。夏休みの図書館は結構イベントをやっていて1時間に1回は視聴覚室でなにかしら映像作品を流していた。

手近なサイクリング誌からパラパラしていると丁度、「図書館司書による戦争と平和に関する本のブックトークを行います」との館内放送。興味があるか?と問われると「ふつう~」な分野。でもそのジャストタイミングには心惹かれるものがあってその”乱数”を取り入れることにした。

ブックトークの内容自体は特別なものではなくて、準備した台本通りにスムーズに喋れたというものだったと思う。戦争と平和、というか第二次世界大戦末期の日本国内の様子を狙って選書されていて知らない本だらけで興味を掻き立てられた。

  • 『朝、目覚めると、戦争が始まっていました』

  • 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』

  • 『戦争案内』

  • 『犬やねこが消えた』

  • 『わたしがちいさかったときに』

紹介されたのは上記五冊。紹介の流れは「現代を生きる我々の感覚は戦争は嫌だ」ですけど昔の人はどうだったんでしょうか?からの意外性のある一冊目。当時は肯定的に発表されていて、国民もそのように受け止めた、という時代背景の紹介。現代の我々と違って見える当時の感性の理解の一助となる二冊目、三冊目で違いを伝えた後に、現代の教育に沿って戦争の犠牲者、被害に遭った様々な生命に関する四冊目、五冊目を通して現代の基本的な感想に立ち返る。四十分程のプレゼンテーションだったが、振り返ってみると読書体験に似ていて。違う考え方に浸って何かを掬い上げる時間になっていたのがわかる。

また、行ってみてもいいかもね。

コンピュータで表せない複雑さは人間にも扱えないでしょ的な

『姫さまの言うとおり』というゲームでは3~4人の姫さまが王位継承を争っており、それをプレイヤーが支援する。トランプゲームで戦う人を見て誰が勝つかに賭けるのだ。賭け先が被ると勝っても”他の人より得する”ことは出来ないし、逆に損をするリスクも背負うことになる。

このリスクが存在することで姫さま同士のパワーバランスが”公平である必要が無い”ところが楽しいところであり、作る側としてはキャラクター性を埋め込めるデザイン領域でもある。とはいえ実際どの姫さまが強いのか?は設計する上で知っておきたくて。実際に計算してみた。

計算自体はpythonでプログラムを組むことでそう難しいことはなく作成できた。おそらくここで”そう難しくなく作成できた”ことが大事で。こと、ボードゲームでステータス設計が発生するものはプログラムとして組めるものであること、がシンプルさを保証する手段になりうる気がする。

処理が複雑すぎるなら、実際に遊ぶプレイヤーも直感的に勝ち筋を見通せないことになる。ましてや組めないようなものはプレイ体験が制御不能な状態にもなり得るということだ。

とはいっても、アナログゲームはデジタルに落とし込める要素だけで構成されているわけではなくて、手触りやコミュニケーションによる紛れはプログラミングに組み込めるものではないのだけど。

『ノベルゲームはゲームか』に思うこと

最近はゲームに関する批評や思考を日に何度も見ることが出来てありがたい限りなのだが、度々見かける「ノベルゲームはゲームか」の話題に自分はどう考えるだろう、と思っていた。

買い切りノベルゲームはCLANNADや魔法使いの夜、有名どころをいくつか程度。逆転裁判などの読み物以外の要素が入った推理ゲームも経験あり。これを踏まえて基本無料ガチャゲームのシナリオを「味がまばらだ…」と思いながら読んできたけどノベルゲームというのは読書体験とロールプレイングとしての選択を切り替える概ね読書体験をリッチにしたやつと感じている。

責任を問われる選択を考えて…押す瞬間だけは最高にゲームだと感じる。結果がBADでもGOODでもそこは人生で選択する瞬間を模擬しているので。この点で味がまばらな基本無料ゲームの中では『崩壊スターレイル』(崩スタ)が随一で気に入ってる。メインストーリーでBAD END分岐が選べる点はそこそこ有名だが、あれはあくまで演出後に正しい経路に引き戻されるので、私が気に入ってるのはもう少しミクロな、脇道のストーリーになる。一例として「外宇宙に行ったきり帰ってこない恋人を追いかけるべきか」と問う男のクエストキャラ(クエスト専用のモブキャラ、名前はあるけど)が居て、お使いクエストをこなす中で彼と彼女がいかに仲良かったか、将来を誓い合ったかを聞かされる。最終的に「追うべきか」「追わざるべきか」の選択肢がプレイヤーに委ねられるのだが、ここで選べることが、それ自体が嬉しい。また、崩スタではこの選択結果が実績として後から振り返れる形で手元に残る。己の選択の結果が世界に形として残るのだ。

こうやって選んでる瞬間だけノベルゲームはゲーム未満の読書の拡張からゲームに昇華される。なので特に大陸の基本無料ゲームで見かける選択肢、

  • そうやって言えるのは…

  • …あなたがアドベンチャーゲームが好きだからだよ

という一文を二つに分けてあたかも選んだかのように見せているやつ!ゲーム性を更に省いている。しかも多くの場合でテキスト自動送りが併設されているのでたまにページを捲る必要があるテキスト動画まで簡易化されていると言っていい。

もしかして何かを選んで何かを選ばないこと自体がストレスが溜まる、カロリーを使うインタラクションだと思われて省かれてる…。




noteのAPIを叩いて記事を取得して分析を試みている。単純にcsvファイルに落とし込むことは簡単だったが分析にはChatGPTの無料分では足りない。ローカルLLMを導入してみる機会かなぁ、などと。

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