マガジンのカバー画像

7
詩です。
運営しているクリエイター

2024年6月の記事一覧

水平線➖詩

 大きな海と
 その水平線
 それらと自分の境目がわからなくなった頃
 
 少しずつ日没が近づいて
 乳白色の青に
 ゆっくりと優しい紫が混ざり合う頃
 
 僕は好きな歌を思い出していた
 
 その歌に夕間暮れが
 出てきたのかもしれない
 
 僕が無力になるのはこんなときで
 
 絶え間ない優しさと美しさに
 僕は分解されていく
 
 暗くなる前に帰ろう
 
 足元に冷たい海がかかる
 あの人も

もっとみる

遊園地➖詩

脳が燃えている

蛍光ピンクの火花をあげながら
歯車は悲鳴をあげている

聴けなくなった人の曲を聴く

目眩、どんなように生きるにも僕は不適切で
壊れたモールドで生まれたみたい

塩素の香りで突き動かされるは昔の刃物

aliveと叫ぶ歌をただ聴いている

脳に円滑剤をすりこんで躁病になる

脳の火花は眼下にも及んで

僕だけのパレード、終演の遊園地