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【つの版】忍殺TRPGリプレイ小説・ライナーノーツ76

 おれだ。溜まったのでやる。梅雨もあけて土用となり、夏真っ盛りでクソ暑い。毎年毎年ジゴクめいて極熱波が押し寄せてくるが、適切にエアコンとかを使い、水分と塩分と栄養を補給して夏を乗り切れ。ネオサイタマは年中重金属酸性雨が降っているか、分厚い重金属酸性雲に覆われているので現代日本のような酷暑ではないらしいが、ヒデリ・ニンジャとかが復活したらネオサイタマが物理的に炎上して大変なことになるかもだ。備えよう。

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総合目次◇ ◇時系列


【ゴー・ゲッターズ】

 タイトルはアニメ『異世界スーサイド・スクワッド』のEDからだ。英語でGo-Getterとは「何でも進んでやる人」「積極的に行動する人」「やり手」「凄腕」「敏腕な野心家」といった意味があり、ゲッターチームとは特に関係がない。アマクダリ系のニンジャが積極的にソウカイニンジャのアジトに襲撃をかけてきて、やり手の凄腕同士で戦うので合っている。異世界スースクの連中は実際ネオサイタマにいても違和感がないな。

 ヘヴィなのが続いたので軽いのをやろうと思い、ダイスを振ってシチュエーションや登場人物を決めていくと、チーム・サイコダガーのアジトが敵対勢力の襲撃を受ける羽目になった。ちょうどアマクダリがソウカイヤに攻勢をかけているしいいとしよう。ダイスを振って襲撃ニンジャコンビを作成していくと、片方がアーチ級ニンジャソウル憑依者になってだいぶヤバいが、こっちは3人でそこそこ手練れだし、なんとかなるだろう。と思ったらサイコダガーが最初のアンブッシュでアドレナリン・ブーストを消費させられてかなりヤバい。緊張感があっていいとしよう。

 バッタ怪人めいてランスキックを放ってくるバンブーグラスはともかく(キツネビがいきなりランスキックを食らっちまったが)、ソイルフィールドは闇3つにダークカラテ・エンハンスメント持ちで相当ヤバく、いきなりサイコダガーが脚部に重傷を負ってしまった。ニンジャ3人のアジトにハイデッカーチーム込みとはいえ2人でカチコミかけてくるのだから、それなりの実力がないとつとまらん。急いでハイデッカーチームを始末し、比較的弱いバンブーグラスに攻撃を集中させるしかなく、なんとか大ダメージを負わせて撤退を選択させることができた。ソイルフィールドだって3人に囲んで殴られればヤバいのだから逃げるだろう。幸い双方に死人も出ず、アーチ級の格も示して因縁を作り、撤退させることができた。

 勝負には勝ったが、互いにこのままでは終われない。負傷と疲労のあるところへ通報を受けたハイデッカーの大群が来れば逃げるしかなく、アジトもシマも奪われてしまった。PLがいれば文句を言うだろうが、おれがNMもPLも兼ねてソロリプレイでやってるんだから文句の言いようもあるまい。デッドローニンはオムラ推し、キツネビはソウカイヤ推しでオナタカミにつきたくもなく、他のソウカイニンジャと合流するため一時撤退と相成った。果たしてどうなることだろうか。

◆勇者◆

◆悪役◆

【ヒット・ザ・サック・アット・フル・フォース】

 タイトルはアニメ『おそ松さん』の第1期OP2の英訳だ。あれも放送開始から8年も経つのか。パイン(松)を含む邪悪なサンシタ3人とあいつらで合わせて6人のニンジャが飛び込んできて勢揃いし、6+1人いるカチグミたちがひどい目に合う。なんか歌詞がトリロジー第3部を思わせなくもない。

 さらに軽く、ソウカイヤもアマクダリもザイバツも無関係な左寄りのやつをやりたかったのでやった。ダイスを振ったりビルドしたりで邪悪なサンシタを3人作り、宴会場にカチコミさせる。カラテ・ジツ/ニューロン・ワザマエでバランスをとったので2人ほどノーカラテだがなんとかなろう。警備クローンヤクザを無力化し、カチグミに「魅了」を食らわせて薙ぎ倒して行けばよい。NRSも起きるだろうし、モータル相手なら無双状態だ。

 だがそこへ、そこそこ強いサンシタのディゾルヴァーとサクセサーのコンビが乱入し、カネモチ2人を溶解液でブッ殺してしまう。数では3対2だがクレーマーとハイブリッジはノーカラテなので、正面から戦えば負けかねない。少々惜しいが6人中4人から万札は獲得できたし、ここらで撤退するしかなかろう。サンシタどもがわちゃわちゃしているところへ、なんかアイアンアトラスが降って湧くわけだ。何してたんだろうな。

 PCたちからすれば、降って湧いた強そうな巨漢ニンジャに喧嘩をふっかけるメリットは微塵もない。ディゾルヴァーたちの始末を押し付けて一目散に逃げるのが一番だ。クレーマーは脚力が2しかないので必死こいて出口へ走り、ワザマエ高めのハイブリッジはトイレに駆け込んで隠れていたカネモチから万札を奪い、カラテのあるパインアイランドは宴会場に残ってオイランドロイドだけでも奪おうとする。ディゾルヴァーはアイアンアトラスに殴りかかって返り討ちに遭い、カネモチ2人を殺したインガオホーを受けることとなったが、残りはなんとか逃げ延びた。そんなわけでおれの次元にもアイアンアトラスがエントリーした。どうなることだろうか。

◆松◆

◆松◆

【ジ・イルーシヴ・ニンジャ】

 タイトルは今をときめく例の作品『逃げ上手の若君』の英語版タイトルをもじったものだ。長野県の諏訪にニンジャが集まって鬼退治をし、掴みどころのないニンジャが攻撃を躱して逃げおおせる。逃げ若はだいたいニンジャなのでアニメを観たり漫画を読んだりするといい。実際ニンジャも出る。

 ザイバツのマスター級ニンジャチームが挑むシナリオがあったので、大枠を借りてやってみた。挑むのはアデプト位階ながら実力はシテンノ級のチーム・ゴールデンクイーンだ。いろいろあったが長野県や中国地方奥地を転々としているため、ギルドからの情報も届きにくく、ウラシマ状態だ。そこへアンバサダーがやってきてギルドの命令を伝えるということになる。元シナリオではいくつかルート分岐があるが、ここではこうしてみた。

 盗み出すのもザイバツニンジャらしくないので、堂々と正面から交渉することにした。あわよくばマサシの指輪ばかりか相手の領地や宝物、財産をザイバツの庇護下に置くことさえできる。諏訪の南西にはコーフ盆地があり、おれの次元ではオムラ・ソウカイヤと提携しているタケダチック・アガキ社の本社要塞が存在するから、ひしひしと圧力を感じているだろう。しかしてハイそーですかと服属はできず、護衛ニンジャたちとの対決となる。

 護衛ニンジャたちはそこそこ強く、特にフライトラップは特殊回避能力もあって厄介だが、3対2だし実力差はあるので圧倒できる。ゴールデンクイーンは2人の敵に平等にカラテミサイルをばらまけば乱戦ルールにも抵触しないし、シルバーナイトもエッジビショップもタツジン持ちのカラテ強者だ。比較的与し易いソーンヘッジを集中攻撃し、先に倒してしまえばいい。このまま勝利させてもいいが、こちらが有利過ぎるのでバランスをとるため別ルートからクイックシルヴァーをエントリーさせた。おれの次元ではニンジャスレイヤーともやりあえるシックスゲイツの6人の1人で相当に強い。

 狙いは当然マサシの指輪と、ソウカイヤをナメた豪族ムセン・タカハシの命だ。どっちを優先するか迷ったが、ムセンの命は後でもいけるだろう(護衛を敵に回してもまずいし)と考え、指輪を優先して襲ってくる。護衛ニンジャ2人と手を組めば3対3で互角だし、クイックシルヴァーのカラテあらばなんとかなろう。ところがザイバツチームはソーンヘッジとフライトラップを集中攻撃で倒してしまい、3対1に持ち込まれた。ならばとムセンの首だけでも持ち帰ろうとしたが、ザイバツチームにこれも阻まれてしまう。

 クイックシルヴァーがジュー・ジツ&ムテキ持ちのつわものといえど、こうなれば圧倒的不利だ。部位損傷でも負えば逃げ切れないし、ここは一時撤退が最善とみて逃げに徹した。なんだかんだでネームドは全員生存し、恩を売りつけソウカイヤの脅威を残すことで、ムセンとの交渉もうまくいった。これが鎌倉STYLEだ。アシカゲ・タクージ!

◆逃◆

◆若◆

【プラン・N】

 タイトルはアニメ『逃げ上手の若君』のOPをもじったものだ。プランAだとそのままだし、逃げるわけでもないのでニンジャのNとする。歴史通り、教科書通り、運命通りにやるかやられるか……とか言っていたらWJ本誌で尊氏が歴史の修正力としてサプライズエントリーしてびっくりしたし、ニンジャもサンスイをリブートしてきてビビった。シンクロニシティか?

 原作と元シナリオでは中国地方のニューク炸裂跡地が舞台でゲンドーソーを運搬するが、おれの次元ではゲンドーソーはもうオタッシャしたので、状況を鑑みてフェイスフルがエーリアス(ストーカーボディ)を背負って磁気嵐の荒野を駆け抜けることにした。前のようにトレーラーの荷台に潜んでフジサンへ向かう途中、スナイパースリケンで車が爆発し、周囲を警戒しながらニンジャ脚力でバクシンするしかなくなったわけだ。そこへガントレットとセンチピードが襲撃してくる、ということになった。

 互いのデータを整理してえいやでぶつけてみたら、ガントレットの狙撃がやたらと強く、出目が走ってサツバツやナムアミダブツをガンガン出して来る。フェイスフルはジュー・ジツで近接攻撃回避難易度は-1できるが、スリケンの見切りを持たないため躱しきれず、無視できぬダメージを食らってしまった。しかしセンチピード相手ならカラテ勝負なので与しやすく、ユメミル・ジツ持ちかつハッカースキルをストーカーから引き継いだエーリアスもいる。なんかあるサボテンを遮蔽物として狙撃を防ぎつつ、ニンジャピルで体力を回復させ、ユメミル・ジツで精神力を削ってドトン・ジツを封じ、後は誘き寄せてカラテだ。事実上手数が5もあるカラテモンスターと戦うようなもので、センチピードはあえなくやられてしまった。

 かくてガントレットとの決戦だが、正面から立ち向かえば最悪でナムアミダブツ2発を2回躱さねばならず、接近戦に持ち込んだとしても側転で逃げ回られればうまくない。となると……サボテンの陰からエーリアスがkill-9を連打して少しずつ削り、フェイスフルはエーリアスを降ろして身軽になり、アトモスフィアがUHになったところでトライアングルリープで飛び込み、即応ダイスを注ぎ込んでブッ殺すしかない。やっちゃダメとは元シナリオにもないし、原作再現としてもこれが最善だ。TRPGは自由なのだ。ガントレットもさる者、アドレナリン・ブーストでギリギリ生き残ったが、続くkill-9のサツバツを躱せず、腕部破壊を食らって戦闘不能となりカイシャクされた。

 ……ところで、このへんでガントレットはおれの次元ではもう画面外で爆発四散済だったということを思い出した。実際おれも忘れていたのだ。まあどうせ磁気嵐の荒野だし、異なる次元から来たっぽいエーリアスもここにいるわけだし、そんなこともあろう。そういえばあんな邪魔なサボテンがあるところで狙撃や襲撃するのも妙なので、磁気嵐の荒野だから突然生えてきたということにし、辻褄をあわせた。これで歴史通りだ。一件落着。

◆逃◆

◆若◆

【ストロング・ドラゴン・スコードロン】

 タイトルはスーパー戦隊シリーズ『獣電戦隊キョウリュウジャー』を英訳してもじったものだ。『光る君へ』でブレイブ院したやつがいたので見つけて気に入っていた。時に迷い旅をする2人がサワタリたちと出会って力を合わせ、荒れ狂うダイナソーニンジャたちと戦うので合っている。

 元シナリオではナンシーとユカノがついてくるが、2人ともそれどころではないため、キョート城から帰還したフジキド・ケンジ組織の2人がサワタリたちと協力して挑むことにした。ともにキョート出身者で地理感もなかろうが、アンバサダーはネオサイタマに駐屯してたし彼からのサポートもあるだろう。目指すはモケーレ・ムベンベ発見ではなく、タマチャン・ジャングルに沈んでしまった日光東照宮だ。原作ガンドーはオペレスでサワタリと遭遇しているが、この次元でも因果が巡って密林で出遭うことになった。

 ナンシーもユカノもいないので、今回はサワタリとディスカバリーが協力してくれる。例によってバイオインゴット獲得のためとなれば死活問題だし協力し合えるだろう。しかし相手はダイナソー・ニンジャクランの3頭で、こちらはカラテに乏しいニンジャが2人おり、数では勝っても正面からのカラテ勝負では勝ち目がない。となると、搦め手で攻めるしかない。

 この次元ではディプロマット&アンバサダーはテレパス・ジツを応用した精神攻撃系のジツが使えるとしており、プロト・ヨロシ・ジツ使いのディスカバリーも加われば、脆弱なニューロンをかき乱して制圧できるだろう。外した場合はかばって守る役も必要だし、ヘルレックスは「危険生物」で精神攻撃が効きにくいため、元シナリオではユカノが一騎打ちを挑むところを、サワタリに誘き寄せて引き離してもらうことにした。流石に恐ろしい強さだったが、回避ダイスがないのでなんとかなったな。ロングモーンはリーチが長いためリーチ外からジツをかけて麻痺させ、ウイングドテラーは回避ダイスを持つため苦戦したが、ガンドーがカラテでなんとかした。あとは協力してヘルレックスを救出し、恩と食料を売ってやればよい。

 かくて日光東照宮にディプロマット&ディテクティヴ、諏訪にアンバサダー、フジサンにシルバーキー&フェイスフルが到達した。前に触れたように徳川エドワード家康の結界を逆利用してキョート城に潜入し、バンブーエルフを回収し、とにかくなんとかするつもりなのだ。ならばユカノやナンシーやニンジャスレイヤーは今どこにいるだろうか? 備えよう。

◆強◆

◆竜◆

 今は以上だ。また溜まったらやる。次は名鑑だ。

【以上です】

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