忍殺TRPGリプレイ【ストロング・ドラゴン・スコードロン】01
邦題：強き竜の戦隊（Strong Dragon Squadron）
ドーモ、三宅つのです。これは古矢沢＝サンのシナリオ案『進めドラゴン特派員！タマチャン・ジャングルのモケーレ・ムベンベ伝説！』を元にしたリプレイ小説です。
ネオサイタマの北、中国地方のタマチャン・ジャングルにUMAを探索に行く特派員シリーズ案件です。成長の壁を1-3つ超えた程度のニンジャ3名で挑むことが想定されていますが、つの次元ではナンシー＝サンもユカノもそれどころではないため、大枠を借りて改変します。今回挑むのは彼らです。
◆タカギ・ガンドー/ディテクティヴ（種別：ニンジャ）
カラテ ９ 体力 １３
ニューロン ７ 精神力 １４
ワザマエ ８ 脚力 ６/Ｅ
ジツ ４ 万札 ０
攻撃/射撃/機先/電脳 ９/１０/ ８/ ９
回避/精密/側転/発動 １０/ ９/ ９/１２
即応ダイス：０ 緊急回避ダイス：３
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV１
▶サイバネアイLV１
▶強化頭蓋
◆探偵服（伝統的ニンジャ礼装一式）
◆探偵手帳（レリック）
◆４９マグナム×２
◆ZBRアドレナリン注射器、トロ粉末、オーガニック・スシ
◇ジツやスキル
☆カラス・ニンジャソウル、ジツLV４
☆カラスの銃弾（カラテミサイル）LV３
◉◉グレーター級ソウルの力
★マッタキ
◉◉タツジン：マグナム・ピストルカラテ
◉ウィークポイント射撃
◉タクティカル移動射撃
◉頑強なる肉体
◉不屈の精神
◉常人の三倍の脚力
●連続攻撃２、連射２、マルチターゲット、時間差
◇カルマ：善
◉知識：ストリートの流儀、ヤクザの流儀、銃器、サイバネティクス、
スポーツ（オスモウ）、ドラッグ、犯罪、地域：アンダーガイオン 記憶
◉交渉：駆け引き、共感、煽り、鼓舞 ２つ記憶
能力値合計：３２いろいろありましたが、前回から成長していません。一度キョート共和国に戻ってキョート城消滅を確認したのち、ネオサイタマに戻ってきました。戦時中ですがコケシ・サイコウとのコネもありますし、いろいろルートはあるのでしょう。ザイバツの残党に見つかっても困ります。結構持っていた万札は、キョートとの往復で消費してしまったのでしょうか。一応スシとトロ粉末とZBRは調達できています。
◆ディプロマット（種別：ニンジャ）
カラテ ４ 体力 ５
ニューロン １２ 精神力 ２０
ワザマエ ７ 脚力 ４/Ｎ
ジツ ６ 万札 ０
攻撃/射撃/機先/電脳 ４/ ７/１２/１２
回避/精密/側転/発動 １３/ ７/ ７/１９
即応ダイス：５ 緊急回避ダイス：３
◇装備や所持品
◆伝統的ニンジャ礼装一式
◆オーガニック・スシ＆トロ粉末
◇ジツやスキル
☆タナバタ・ニンジャクラン、ジツLV６（アーチ級）
☆テレパス・ジツ（交渉・魅了等を含めたカナシバリ扱い）LV３
◉◉グレーター級ソウルの力
★攻性ポータル
★短距離ポータル
★★増援召喚
★★肉体操作
◉トライアングル・リープ
●連射２、マルチターゲット、時間差
◉憎悪：ザイバツ（親の仇）
◉知識：ザイバツ、貴族の流儀、伝統的アート、古代ニンジャ文明（断片的） 記憶
◉交渉：超然、威圧、駆け引き、理路整然 記憶
能力値合計：３５同じく、特に成長していません。アンバサダーともどもキョートには戻らず、ネオサイタマ側で暗躍しています。ザイバツにも裏切りを悟られず死んだとみなされ、ソウカイヤには存在そのものが知られていないため、隠れ潜んで行動するには好都合です。相方と離れているためポータル・ジツ等にはいくらか制限がかかっていますが、テレパスで通信して支援は可能です。
では、始めます。
序
ネオサイタマの北、中国地方。その半分を覆い、ネオサイタマの北西辺縁部まで及ぶのが、広大なタマチャン・ジャングルである。
かつてこの地域には郊外都市群が広がっていたが、ネオサイタマがメガシティ化し、労働需要や経済力が一極集中するにつれ、過疎化してゴーストタウンが増え始めた。さらに20年ほど前、汚染大気と重金属酸性雨に対する耐性と異常強度を獲得したバイオ植物による密林が猛烈に繁茂を開始した。
バイオ密林は過疎集落や道路、ショッピングモールや工場の廃墟などを呑み込み、ポストアポカリプスじみた光景を作り出した。密林内の気候は緯度に関わらず高温多湿であり、野生化バイオ生物も多数徘徊している。一般人が丸腰で遭遇すれば命はない。辺縁部や山岳地帯には、僅かに人里はある。
「ウープス！こんなところにモケーレ・ムベンベでもいるってのか？」私立探偵タカギ・ガンドー、ニンジャネーム「ディテクティヴ」は、密林をかき分けながら肩をすくめた。彼の近くには青年ニンジャ「ディプロマット」がおり、同じく密林をかき分けて進んでいく。「なんだそれは」「UMAだ」
「UMA？」「テレビとか見ねェのか？未確認生物……だっけか。恐竜の生き残りとか、巨大な類人猿とか……そういうのを探して探検隊がジャングルへ行くんだよ。見つかった試しはねェが」「知らんな。それに、そんなものに用はない。この先にあるのは……そろそろ教えておこう。徳川家の霊廟だ」
エド戦争に勝利し、ショーグン・オーヴァーロードとなったエド・トクガワこと徳川エドワード家康は、本拠地の江戸（現在のネオサイタマ南部）をニンジャや様々な災厄から守るため、複雑な魔術結界を組み上げた。その要のひとつが、家康を神として祀るこの霊廟だ。名を「日光東照宮」という。
かつては徳川家の聖地として崇められたが、電子戦争後は守る者もなく荒廃し、タマチャン・ジャングルに飲み込まれた。「埋蔵金でもあるってのかね」「それはおそらく、もうなかろう。しかし、その場所自体に用がある」ディプロマットは慎重に言葉を選ぶ。ここは霊地、オヒガンに近い場所だ。
探索開始
マップ
ランダムイベントは1D3。
ルール
・このシナリオでは「すごろく形式」で探索を行うことになる。すなわちダイス（1D6）を振り、その出目ぶんマスを進むのだ。スタート地点からゴールまでは強制停止マスを含めて22マス。後戻りは不可。
・ダイスを振る時は「兵糧」ポイントを消費する。初期値は8だが、途中のイベントで増減する。即応ダイスを消費すれば兵糧ポイントを増やすこともできる（ガンドーはゼロだが）。帰り道のことは気にせずとも良い。
・兵糧がゼロのまま進行するなら、全員の体力と精神力を同数消費すること。ただしこれにより0になることはなく、必ず1で止まる。
・ペース配分を調整することも可能。「普通に調査」なら兵糧1個で1D6。「ゆっくり休憩」は兵糧1個を消費し、先に進む代わりに回復アイテムを1回使用できる。「急いで調査」なら兵糧を2個消費し、1D6+1D3マス前進。
1ターン目
兵糧8＞7、1D6[2]。友好的なランダムイベント。1D3[2]＝オーガニック・パインを収穫。兵糧を+1するか、全員の体力を+1（最大値+1まで）するか、万札を+3する。兵糧にしておこう。7＞8に回復。
「おい見ろ、パイナップルだ」ディテクティヴが目ざとく果実を見つけた。「すげえなこりゃ。オーガニックかな」「バイオだろう。毒があるかも知れんぞ。それに、誰かが栽培しているのかも」「まあ、1個ぐらいいいだろ」ディテクティヴはパイナップルを1個もぎ取った。食料や水分は必要だ。
2ターン目
兵糧8＞7、1D6[5]。途中で道が分岐している。代表1名がニューロン判定、難易度UH。ディプロマット/DPが挑む。12D6[542111265333]成功。
「……む」しばらく進むと、ディプロマットが立ち止まった。道が2つに分岐している。北側からはギャアギャアという怪鳥じみた声が響き、上空を何かが飛翔している。南側には……何者かの気配が感じられる。どちらも剣呑ではあるが、どちらを選ぶべきか。「モケーレ・ムベンベでもなさそうか？」
マップを観察すると、スタート地点から2+5＝7マス目は、上（北）のルートでは中立的イベント、下（南）のルートでは友好的イベント。中立的よりは友好的な方がよかろう。1D3[3]＝遺跡。
2人は思案した末、南側のルートを選んだ。怪鳥に空中から襲われるよりはたぶんマシだろう。やがて……密林に飲み込まれた巨大建築物が現れた。「こりゃあ、昔のショッピングモールの遺跡だな」ディテクティヴは苔や蔦の下に見えるマークや文字を見つけ出した。「何かあるかも知れねえぞ」
ランダムトレジャーは1D6[5]＝キーボード・オブ・ザ・ゴールデン・エイジ（レリック）。ディテクティヴ/DTが持ちたいところだが、レリック枠は手帳があるのでDPが持つ。売れば万札5。
彼はカラスめいてガラクタを収集するのが趣味の一つだ。ディプロマットはやむなく彼について中に入る。「旧世紀のUNIXショップがあるぜ。ってことは……！」ディテクティヴは爆発したUNIXの傍らに、無傷のキーボードを発見した。Y2K時に世界中のUNIXが爆発した際「祝福」を受けた聖遺物だ。
3ターン目
兵糧7＞6、1D6[3]＝中立イベント。1D3[2]＝バイオモンキーの群れ。
追い払うなら全員回避Nを2回、失敗すると各2ダメージ。
手懐けるなら兵糧を1個以上消費し、消費した兵糧と同数の1D6を振って難易度Nで判定。「知識：危険生物」があるならダイス+2。成功するとこのシナリオ中にバイオモンキーによる支援攻撃を1回受けられる。
ここは…兵糧をあまり減らすと進みにくい。普通に回避！
DTは[26264][36225]回避、DPは[2134656][565615]回避。
2人は洞窟めいた廃墟を奥へ奥へ進む。ディプロマットのニンジャ感覚によれば、方向はこちらで合っているはずだ。だがその時！「GRRRR……！」「GRRRR……！」暗闇の奥から複数の唸り声がし、無数の目が光った。ここはバイオ生物のねぐらだ！「逃げろ！」「おう！」2人は戦わず逃げ出す！
「「「AARGHH！」」」闇から飛び出して来たのは、凶暴なバイオモンキーの群れだ！非ニンジャとはいえ囲まれれば危険！「パイナップルのにおいを嗅ぎつけたのかね」「それに、ここが縄張りだからだろうな」食料を渡せば余計危険だ。戦えば薙ぎ払えるだろうが、銃弾やジツは温存しておきたい。
4ターン目
兵糧6＞5、1D6[3]＝友好的イベント。しかし1マス動いたところで強制的に移動停止し、固有イベントが開始される。
2人はバイオモンキーの群れに追われ、ショッピングモールの遺跡を駆け抜ける。やがて光が差し、出口が見えてきた。その時！「止まれ！」出口に立ちはだかる人影あり！手にはタケヤリを構え、頭にはノンラーをかぶり、目はギラギラと狂気に輝いている！「ドーモ、フォレスト・サワタリです」
【続く】
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