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夕遊の本棚

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ひと仕事終わって、おいしい珈琲や紅茶を片手に読みたい本。仕事で読む本。とにかく、たくさん読みたい、楽しみたい私の本棚をご紹介します。
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#イギリス

黒博物館シリーズ『ゴーストアンドレディ』藤田和日郎

黒博物館シリーズは、19世紀のイギリス伝奇アクション。ロンドン警視庁の犯罪資料館「黒博物…

夕遊
1年前
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闘いはピッチとその外にもあり。『女子サッカー140年史』スザンヌ・ラック

先日、娘と見たフランス映画『クイーンズ・フィールド』。フランスの田舎のクラブチームが全員…

夕遊
1年前
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おもしろすぎてとまらない。『辮髪のシャーロック・ホームズ』トレヴァー・モリス(船…

発売前から評判が良くて、すごく気になっていた推理小説をようやく読むことができました。少し…

夕遊
1年前
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子どもたちは巣立っていく。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』2、ブレ…

先日読んだ、ブレディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』がすごくよ…

夕遊
2年前
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海の向こうの中学生ライフ。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイデ…

すごく詩的なタイトルなので、どこから出てきたのだろうと思ったら、なんと中学生になった息子…

夕遊
2年前
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彼女の言葉はいつも元気をくれる。『アナキズム・イン・ザ・UK 壊れた英国とパンク保…

映画監督として有名なケン・ローチ、ハリーポッターの作者として成功したローリング。そして、…

夕遊
4年前
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イギリス小説と映画から読む「階級」。『不機嫌なメアリー・ポピンズ』新井潤美

「○○から読む映画」、もしくは、「○○から読むイギリス」(アメリカ、日本...etc.)っていう本は、これまでの経験から、私には合わないと相場が決まっていました。なぜかというと、著者の中にある事実(もしくは固定観念)を説明するために、映画なり小説なり、エピソードをつぎはぎする場合が多くて、最初はちょっとおもしろくても、ページを読み進めていくうちに都合の良いネタがなくなって、個人的経験を繰り返したり、こじつけエピソードが出てきたりするからです。 でも、この

歴史ミステリーは実話が最高に闇深い。『真夜中の北京』ポール・フレンチ

舞台は1937年の中国。日中戦争開始直前の北京の雰囲気がよくわかる本です。前に読んだ『上…

夕遊
3年前
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シルクロードの情報戦。『西域 探検の世紀』金子民雄

場所は、1900年前後のパキスタン。古都ラホールの大通りにある大型のザム・ザマ砲。18世…

夕遊
3年前
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こんな旅行をしてみたい。『英国一家、日本を食べる』マイケル・ブース

 フードジャーナリストでトラベルジャーナリストという、ものすごくうらやましい職業のマイケ…

夕遊
3年前
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地べたから見た英国EU離脱。『労働者たちの反乱』ブレイディみかこ

私は、ブレイディみかこさんの文章と観察力のファン。なので、出来る限り新著は読むようにして…

夕遊
3年前
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闘う女性たちの物語。『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』北村紗衣

What are little girls made of ? Sugar and spice and everything nice ステキでキャッチーな…

夕遊
4年前
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中世的ミステリーの傑作。『聖女の遺骨求む』(修道士カドフェルシリーズ)エリス・ピ…

舞台は12世紀のイングランド。 ベネディクト教会の修道士カドフェル。彼は十字軍遠征の…

夕遊
4年前
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中国に返還される前の香港。『食べ物が語る香港史』平野久美子

中国との関係に揺れる香港。アヘン戦争当時、イギリスの政治家から「家一見建ちそうにもない不毛の島」とまで言われた岩だらけの村が、イギリスの植民地になり、貿易で繁栄し、第二次大戦中の数年は日本に占領されました。そして、冷戦時代は中国VSイギリス・アメリカの間で“竹のカーテン”として機能し、金融センターとしても国際都市としても繁栄しました。 冷戦の終結と1898年の天安門事件、1997年の中国への返還と、『一国二制度』の開始。50年は制度を変えないと約束したはずの中国政府の強引な