中国に返還される前の香港。『食べ物が語る香港史』平野久美子
中国との関係に揺れる香港。アヘン戦争当時、イギリスの政治家から「家一見建ちそうにもない不毛の島」とまで言われた岩だらけの村が、イギリスの植民地になり、貿易で繁栄し、第二次大戦中の数年は日本に占領されました。そして、冷戦時代は中国VSイギリス・アメリカの間で“竹のカーテン”として機能し、金融センターとしても国際都市としても繁栄しました。
冷戦の終結と1898年の天安門事件、1997年の中国への返還と、『一国二制度』の開始。50年は制度を変えないと約束したはずの中国政府の強引な