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つるがアーケードツアー①-全部カタチが違う?!駅から繋がる5つのアーケード-

敦賀には、駅前から港の方に向かって、5つの商店街から構成される約2kmのアーケード通りがある。

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▲地図上の赤い線の部分がアーケードのある通り。

駅からスタートし、一番港に近い商店街まで歩いて30分ほど。最近、このルートをガイドしながらまち歩きをするのにハマっている。題して「つるがアーケードツアー」。

▲ローカルメディアに取材をしていただいたことも。

わたしからすると、この通りにはかなりの見どころがある。しかし正直なところ、何も知らずに歩いても面白さは見えてこない。そこでシリーズとして、この通りの歩き方をnoteに記していきたいと思う。

アーケードの形が商店街ごとに違う

初回となる今回は、まずはアーケードのお話しから。敦賀の商店街は、全蓋式ではなく、歩道にのみ屋根がかけられたアーケーがあり、約2kmを悪天候の日も濡れずに歩くことができる。

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これだけ見ると普通のアーケードなのだが、面白いのが、2kmの間にアーケードのデザインが5種類もあること。アーケード通りを構成する5つの商店街ごとにアーケードの形が変化していくのだ。

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▲奥が駅前商店街。手前が本町2丁目商店街。

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▲奥が本町一丁目商店街。手前が本町2丁目商店街。

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▲神楽商店街。

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▲相生商店街

正直なところ、私も地元の人に教えてもらうまでアーケードの形が違うことに気づいていなかった。

アーケードの形なんで気にしていなかったのだが、全て形が違うと知ると、これを作った方々がどんな思いでこのアーケードにしたのかが気になった。「商店街ごとにアーケードの形が違う」なんて、もしかしたら当たり前なのかもしれないが、2kmの直線の中でわざわざデザインを変えているのにおもしろさを感じた。だってものすごく贅沢じゃない?

敦賀港開港100周年でリニューアル

そこで、このアーケードの成り立ちについて少し調べてみると、現在の5つのアーケードは、全て同時期にリニューアルされたものだとわかった。

時は1999年、敦賀港が国際港として開かれた1899年からちょうど100年というアニバーサリーイヤーだった。この年に、敦賀市の至る所で「開港100周年を記念した事業」が行われ、アーケードもその一環として、国・県・市の補助金を活用して大規模なリニューアルをすることに。

神楽商店街から始まり、続く本町1丁目、2丁目、相生、駅前と、1990年代前半から、1999年までに完成できるようにと各商店街が他の商店街に負けまいと名乗りをあげ、順に工事が進んだ。1つあたり平均4〜5億円の工事費がかかった大事業だ。

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▲ちなみに、同じく商店街にある松本零士の『銀河鉄道999』と『宇宙戦艦ヤマト』のモニュメントも、同じく開港100周年を記念して作られた。

商店街の「負けん気」もエッセンスとして加わったアーケードのデザインは、なんだか個性的。このデザインにはどんな意図があるのか?

次回は商店街ごとのデザインについて掘り下げていく。


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