日本新聞協会『新聞技術』にキメラが寄稿しました
見出し画像

日本新聞協会『新聞技術』にキメラが寄稿しました

日本新聞協会が2020年3月25日に発行した『新聞技術 2020年第1号(No.250)』に、弊社代表の大東洋克が「サブスクリプションビジネスと新聞メディア――コンテンツ収益化の可能性」というタイトルで寄稿しました。以下、掲載許可をいただき、寄稿内容の一部を抜粋してご紹介します。

7/8(水)新聞社向け無料オンラインイベント開催!
「日本流・新聞社のデジタル戦略」
詳細・申込は上記リンクから

サブスクリプションの現状

オックスフォード大学とロイター・ジャーナリズム研究所が20年1月9日に発表した2020年のメディアトレンド予測によると、32か国のメディア企業幹部のうち半数が、主要な収入源として「読者への課金」を最重要視すると回答している。パブリッシャーのサブスクリプション重視のトレンドは、今後も更なる盛り上がりを見せるだろう。

「サブスク元年」の甘くない真実

「既存のコンテンツをそのままデジタル化・有料化すれば、紙の売上減をまかなえる」という発想は非常に危険だ。サブスクリプションは、入念な商品設計、長期的な投資戦略、継続的なマーケティングが求められるビジネスモデルだ。導入さえすれば収益に直結する“魔法のソリューション”ではない。

前出のロイター研究所による19年6月の調査報告によれば、読者のニュースに対する信頼度は、調査対象の38か国中25位と低い。日本では「デジタルの情報に対価を支払う」文化が醸成されるには時間が必要だ。

デジタルメディア収益化のポイント

成功の鍵は、主体性と目的意識を持つこと。具体的に求められるポイントは以下の通り。

【デジタル収益化のチェックリスト】

(1)組織、人材
・社内全体がデジタル化による変化を受け入れ、施策の実行と振り返りを素早く行えるか
・事業の立ち上げを想定した体制構築ができるか
・コンテンツの分析体制が整っているか
・継続的なマーケティングを実行できる体制づくりができるか
・事業計画やデジタルにリテラシーのある人材が育っているか

(2)事業計画
・デジタル化の目的と評価指標を設定できているか
・デジタル収益化による既存事業への影響を考慮しているか
・サブスクリプション以外の収益化手段(eコマース、イベントなど)も検討しているか
・投資回収(収支の黒字化)タイミングに目星をつけているか

(3)商品設計
・既存の自社資産(記事コンテンツやイベントなど)を通じて生み出せる価値を理解しているか
・デジタルの読者ターゲットを設定できているか
・ブログサービスなど個人が発信する媒体とのすみ分けを意識できているか

 サブスクリプションをはじめとするデジタルの収益化においては、緻密な現状分析と事業設計を行える体制づくりが欠かせない。

新聞業界におけるコンテンツ収益化の課題と可能性

日本の新聞業界を語る上で欠かせないのは、紙媒体との共存だ。だからこそ、デジタルメディアのサブスクリプションを「紙媒体の代替手段」として扱ってはならない。「紙は紙」「デジタルはデジタル」と施策をバラバラに行うのではもったいない。情報のプラットフォームにとどまらない、人が集まるプラットフォームとして自社の価値を認識し、最大限に活用することが大切だ。

おわりに

 デジタル化の現場で感じることとしては、ほとんどのパブリッシャーが、現状に対して大きな変化を生み出せずにいるか、変化によって生じる結果を恐れているということだ。大切なのは、時代やニーズに即して一部に変化を加えたり、新たに要素を加えたりしながら、新たな価値をつくり出すことだ。

株式会社キメラへのお問い合わせ

記事をご覧になって「もっと詳しく話を聞きたい」「キメラの提供ソリューションにご興味がある」というパブリッシャーの皆様は、以下の連絡先からお気軽にお問い合わせください。御社の課題をぜひお聞かせいただけますと幸いです。

株式会社キメラ(XIMERA,inc.)
問い合わせ:info@ximera.jp
営業担当:澁谷(シブヤ)
公式サイト:https://ximera.co.jp/

キメラはメディアの事業設計に役立つ情報やイベント情報を隔週のメールマガジンで配信しています。ぜひ購読ください。

▼あわせて読みたい、新聞社についての記事


コンテンツの価値が広く伝わり、適切に評価される流通のしくみをつくる企業です。2019年1月以来、50媒体を超える国内パブリッシャーの事業設計、デジタルメディアのグロース支援、分析支援・体制づくりに取り組んでいます。 https://ximera.com/