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適性検査:ストレングスファインダーをただの占いで終わらせないために

私の「適性検査」の思い出(読まなくても良い)

私の一番古い受検記憶は中学2年生の時だったような気がする。どんな結果だったのか定かではないが、「あなたの向いている職業は宗教家です!」というフレーズが強烈に脳裏に焼きついている。それは職業なのかという疑問はさておき、「研究する」ことも「扇動する」ことも嫌いではなかったことを自覚していたので、言い得て妙な表現だなぁと子どもながらに感心した。

あれから十数年経ったわけだが、当然、宗教家にはなっていない。しかし、過去を振り返ってみると、なんとその”片鱗”が多いことか!まずもって語弊を恐れずにいうと私は”宗教”が好きだった。正しくいえば、”神話”という依り代から感じとれる「人間」の歴史や感情が好きだった。

そんなもんだから、小学生の頃は学校図書館で「日本の民話」シリーズを1年で読みつくし、その次の1年で「世界の民話」シリーズも読みつくし。3年生の頃に中央図書館が近所にきたときは歓喜のあまり腹踊りした。やっぱりまずはバイブルを読まないとね!と思い立ち、「古事記」や「旧・新約聖書」やらを漫画で読み。はては、文章、古典でも読みたいとも思いはじめ、バイブルの周回プレイを繰り返すことになる。そして、”神話”の時間軸はなにも過去だけに向いているものではないと気づく。だから、「都市伝説」や「怖い話」にも興味を持つようになった。「人間が想像できる範囲はすべて実現可能な世界である」と本気で思っていたし、「物語で語られるものは”事実”と”想像”のハザマにある」ことをなんとなく知っていた。いま思うとなんてこましゃくれている小学生なんだろう(笑)そんなこんなで大学では「文学部」を選択したし、「神話研究」なんてしちゃったもんだからね。「三つ子の魂百まで」なのかもしれない。社会人になっても、コミュニティづくりをしているもんだから、「テーゼ」について考える日々はまさしく「宗教家」なんじゃないか?と最近思い始めている。

人間の”性格”は定型化できるのか?

細木数子の六星占術、どうぶつ占い、血液型取扱説明書……日本人は占い好きという定説があるが、その例は枚挙にいとまがない。何も日本人に限ったことではなく、元来、人間は占いが好きなのかもしれない。人は産まれた瞬間から「自分は何者なのか」という問いの答えを探す旅に放り出される。だから、「貴方は◎◎である」という解を与えられると無条件で安心してしまうのだろう。

バーナム効果を起こす効果的な手法として、性格や素質に関する記述を「Aだが、Bでもある(例 外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります)」といった矛盾をあえて含有する、というものがある。これは、人間の認知が「信じたいものを信じる」に根差していることに関係する。一方で、私は「感情や行動の矛盾」こそが最も人間らしい心の機微なのではないかと思う。

つまり、占いや適性検査で語られる「素質(定型)」は、自分自身を構築する「欠片」なのであり、決して自分自身そのものではない。「欠片」の組み合わせは無限大であり、何より「欠片」に付帯する「実体験」は自分だけの固有のものだ。

ストレングスファインダーとは何か?

本題に入ろう。ストレングスファインダーとは、端的にいうとドン・クリフトンが開発した、人間を「4つの領域」「32の資質」に分類する適性検査のようなものである。人生を楽しく生きる最良の方法は「自分自身」を深く知ること。その手助けをしてくれるツールのようなもの。

出題が180題。所要時間が30~40分。かなり本格的。せっかくお金(全資質の順位をみるのに5,000円以上かけたからね、うん。)かけて受検したんだから、「ふむふむ私はこういう人間なのねー」で納得だけして終わり、なのはもったいない。少なくとも貧乏性な私には耐えられない。

どう受験結果を活用するのか?

①自分が価値発揮できる(できない)環境を認識する
②自分が価値発揮したい(したくない)環境を認識する
③上記を達成するために何が必要なのかを洗い出す

はい、この3つです。

自分の「やりたい/やりたくない」「得意/不得意」を分けて考えるための材料を得る。そして、できるだけ”地雷原”を自分から避けられるように学習をする。

最近つくづく人生は短いことを実感している。どうせなら、少しでもハ~タノチィ~✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌~!と感じる時間を長く持てた方よい。そのためのショートカットができるならした方がよい。

受験結果の余すところなく活用するために

①他にも類似のテストを受けてみた
データがひとつなのもイマイチだなぁと思って(笑)結果の類似点を抜き出してみた。大学でエゴグラムの診断テストを作成する側の勉強もしていたので、時々の”気分”で結果が変化するのも折り込み済みだったり。

ストレングスファインダー以外に受けてみたテスト↓↓
エムグラム
16パーソナリティーズ

②結果をグルーピングしてみた
テスト結果って英語の翻訳がほとんど。同じような意味合いで違う単語を使っていることもある。なので、類似の言葉をグルーピングして、あらためて自分の素質を可視化する。

そして、ストレングスファインダーの資質の概要を読んで満足しているあなた。ちっちっちっ……ダメですよ!お金がもったいない!WEBサイトで最新レポートをダウンロードできます↓↓(個別にカスタマイズされたレポートなので同じ資質結果でも微妙に内容が異なる)

・クリフトンファインダー34の結果
・クリフトンファインダーの領域
・クリフトンファインダーの順序
・強みの洞察ガイド

③結果から原体験が何か探ってみた
例えば、私のストレングスファインダーの結果は「戦略的思考力」「影響力」が上位を締めている。そこから時系列ごとに深堀してみる。

時系列は今から遡っても昔から遡ってもいい 最後にループしてもいい

ー小学生
 ー中学生
  ー大学生
   ー社会人
    ー現在

こんな質問を自分に問いかけてみる

・その素質を発揮できたと思うエピソードは?
・その素質を発揮できなかったと思うエピソードは?
・その素質を発揮できて嬉しかったエピソードは?
・その素質を発揮できて楽しかったエピソードは?
・その素質を発揮できなくて悔しかったエピソードは?
・その素質を発揮できなくて悲しかったエピソードは?
・その素質を発揮がいまにつながっていると思うことは?

ここで重要なのは受験結果に自分自身が縛られないこと。自分のなりたい自分像が、自分の得意領域と重なる場合もあるし重ならない場合もある。そして、人間の感情は矛盾を孕むから、必ずしも論理的でなくても良い。

そして、特性を自分なりに解釈してみる

※これは私の結果

好きなこと

・自分自身、他人、物事の課題を発見する
・課題の真因を特定する
 ・真因を特定するためのヒアリング
 ・真因を特定するためのデータ収集・分析
・困難な課題を解消するための戦略、計画を立てる
 ・戦略を立てるためのデータ収集・分析
 ・利用可能なリソースの活用
 ・複数の戦略を同時並行に考え、最適解を選ぶ
 ・計画を遂行するための迅速な意思決定
 ・計画を完遂し、課題が解消される
・過去の出来事や事例、先人の智慧を学びたい(文学、哲学、宗教、歴史etc)
 ・過去から未来を予見する 現在の課題を解決する
 ・常に奇抜な概念や独特な理論を知り、実践してみたい
・自己成長を常にしたい

得意なこと
・影響力を持ってチームを統率する
・否応なしに本質について考えさせる”議論”をさせる
・議論を活性化させるのに、挑発的な役割を担うのも厭わない
・他人の基準を引き上げる 内的動機付けでモチベートさせるコミットさせる
・どんな困難でも逃げずにチームの壁になれる 安心感と信頼感を提供できる
・他人の得意を見出し、個人の考えを昇華させ、自尊心を高めさせる
・他人に「できる」という可能性を見出させる チームを後押しする
・他人に「実行」させる 情熱を伝搬させる

嫌いなこと
・独断的で自立心の強いやり方が推奨されない
・予定調和
・現状に満足して変化がない環境
・人や環境のせいで計画が遅延する
・意思決定が遅い
・規範を守る
・公平ではない平等
・仲良しごっご精神
・長い物には巻かれろ精神
・行儀よく順を追って物事を進める
・本質的でない


心掛けたほうがいいこと
ーポジティブ
・一人で仕事をした方がパフォーマンスが発揮できる
・自分自身で意思決定ができる環境で仕事をする
・戦略を考える時間を定期的に持つ
・自分の好奇心を満たす刺激ポイントを知っておく
・自分の戦略性を発揮できるチームを見つける
・自分のリーダーシップを発揮できるチームを見つける
・自分が興味を持てる意義を感じられるプロジェクトを探す
・新しい思考プロセスを育てるメンターを見つける
・自分の成功体験を分析し、再現性をだす

ーネガティブ
・自分自身の思考過程をきちんと他人に説明する(端折らない)
・自分自身のアイディアの全体像を語るようにする(端折らない)
・同じビジョンを持つ実行力の高い人間をパートナーに持つ
・意見を批判ととらわれないようにする(威圧的にならない)
・他人の意見を聞いてから実行する
・褒めるのを忘れない
・他人には他人の成長ペースがある 時には余裕を持って待つ

そのうえで過去の「調子悪いなぁ」や「上手くいかないなぁ」を俯瞰してみてみる。すると、原因がなんとなく見えてくる。原因が分かれば、同じ轍は踏まなくなる。

このまとめは自分の「体験」「経験」の積み重ねだ。だから、統計的に「正しい」確率が高い。思い描く自己像とそうかけ離れていないのならば、強みをさらに伸ばすことに邁進すればいい。かけ離れているならば自分の行動を変えるほかない。過去積み上げてきたものよりも多くの「体験」「経験」を繰り返していけば、資質の”獲得”も”成長”も夢物語ではないはずだ。

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