ヌサ・ペニダでダイビング
男性4人組のゲストに混ぜてもらう
コロナ前までいつもお世話になったダイビングショップは、私がバリに来ない間に廃業してしまっていた。
前回バリに来たのは5年前だ。その時はギリアイルに行ったので、ロンボクのダイビングショップにお世話になった。
今回は以前インドネシアに赴任していた友人の先輩が経営するダイビングショップにお世話になることにした。
日本からの4人組のゲストがいて、ヌサ・ペニダ(ペニダ島)で3本潜るということで、混ぜてもらった。
普段2本だって精一杯、軟弱ダイバーの私が3本も大丈夫かしら??
10年位前にヌサ・ペニダでも潜ったことがあるけど、カレントにただただ流されるダイビングだった記憶と、マンボウとマンタを見たくらいしか覚えていない。
4人組は一人は400本以上、あとの二人は100本程度、もう一人は中性浮力もちょっと怪しめの初心者とのこと。
私は200本をようやく超えたところだったが、なぜか400本の人と一緒にローカルガイドと一緒に、100本程度の二人は日本人ガイドと、初心者はオーナーとマンツーマンで潜ることになった。
1本目はマンボウねらい。
寒い!!水温は18℃。
水の中はダイバーで大混雑。
結局マンボウは現れず。
水から上がっても寒さで歯がガチガチと噛み合わない。
2本目はガイドさんからインナーを借りて潜った。
マンタ狙い。
辛うじて遠くに1枚見れたがとにかく寒い。
水温17℃。
水中でカメラを落としたことに気付き、振り返ると他のグループのダイバーが拾ってくれていた。ありがたい!!
人がたくさんいてよかった!!
ガイドに水中で寒いと伝え、30分程度で浮上。バディに申し訳ないと思ったが、バディも入った瞬間から寒かったと言っていたので、ダイブタイムが短かったことは許して貰えたのだと勝手に解釈(笑)
3本目に移動中で悲劇は起きた
ボートが激しく揺れ、船尾から前に移動していたオーナーが、仰向けにひっくり返ってしまった。
ひっくり返った頭の位置にはタンク。
ゴツッ…
鈍い音がした。
頭を抱えるオーナー。
オーナーも初めてのことだという。
パニックだったのだろう。
頭を触って「陥没しているような気がする」とか怖いことをいう。
オーナーの後頭部を見てあげると、5cmぐらい縦に割れて出血している。
どう見ても縫わないといけない傷だった。
ボートスタッフの男性が、救急箱から脱脂綿や消毒、ヨードチンキ的なものを取り出しオーナーの頭を消毒してあげている。
オーナーの手についた血液も優しく拭いてあげていた。
私達ゲストは口々に「すぐに病院に行ったほうがいい」と言ったが、オーナーもゲストに対しての責任感だろう。
吐き気もないので、そのまま3本目を敢行するという。
流石にオーナーは潜れないので、寒さと船酔いで3本目は止める2人のゲストと共に船に残ることに。
私も余りに寒いので止めようと思ったが、水温の高い所に移動するというので、潜る事にした。
どうせ、今すぐ病院には行かないのなら潜らないのもオーナーに申し訳なく、船を出す費用もかかっているので、潜ろうと考えた。
島に上陸してのランチのときにもオーナーは普通にむしゃむしゃ食べていたし、元気に話していた。
島のトイレで
昼食を終えてトイレに行ったとき、個室に入ると中国語が聞こえてきた。
二人組の女性らしい。
「私、う◯◯してから行くから先に行ってて」
こんなときに中国語がわかってしまう自分が恨めしい…。
「みんなにも言っていてね、私う◯◯してるからって」
生理現象は大切。
小学校で「トイレに行きたい」と恥ずかしくて言えなくて粗相してしまうのではなく、当然のことだから堂々と言えるのが望ましいに決まっている。
なのに、私はなぜ今、このペニダ島のトイレの個室で中国語がわかってしまうことを残念に思っているのだろう…。
3本目はカレントダイブ
流れの強いポイントをひたすら流される。
私はガイドをついつい追い越してしまうので、時々波に逆らってキックしてスピードを調整した。
水温27℃。
10℃違えばダイビングを楽しむゆとりもある。
さっきまでの2本はさながら凍えながら挑む滝行のようだった…。3本目を終えて、ボートは一路バリへ。
4人のゲストと私は口々にオーナーに必ず病院に行くように伝えて帰路に。
翌日オーナーにダイビングのお礼と病院に行ったか確認のメッセージを送ると、あの後すぐに行って髪を剃られて傷を縫われたとのこと。
大事を取って1週間は陸番だという。
縫うだけで済んだのは不幸中の幸い。
「それでも頭なので心配だから少しでも異常があればもう一度病院へ行って下さい」とお願いしておく。
次回バリに来て、またお世話になりたいから。