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腹落ちしないと届かない③

前回、前々回の記事では「自分が動く」ためには、要は自分ごと化してコミットする、って言う至極そのままのお話をしました。
今回は自分だけじゃなくてお客様や職場の同僚、「周りに人に伝える」必要がある場合、どうするとより自分ごと化して伝わりやすいのでしょうか?

1. 自分と相手をつなぐものは「共感」

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基本、他人は自分に興味がない、というスタートから入ります(TT)
自分大好き、っていう人に限らず、まーまー自分中心に物事を考えます。

人間が何かの情報を認知するときには3つの偏りがあります。

①自分の聞きたいことしか聞かない:選択的注意
②自分の都合のいいように解釈する:選択的歪曲
③自分の覚えたいものだけ覚える:選択的記憶

聞きたいことしか聞かず、都合のいいように解釈し、自分の覚えたいものだけ覚える。。。まーまーわがままですよね。でも思い当たる節がたくさん。。。

でもこれはほぼほぼ多くの方に当てはまる人間の性。これはしょうがない。これを所与のものとして考えて、じゃードンすんべ?ってなった時には、基本相手に興味がないのでそれをつなぐ「共感部分=それ、あるある」を探してとっかかりを作る。初対面の人とか異性を口説くとかイメージすると、そうかもなーと。
この共感部分が、人間の根源的欲求だったりします。前回などでお話しした自分とはなんぞやとか相手とはなんぞや、という表面的な物ではなくて、その背景にある物です。

2.  Whyから始めよ、はやはり大事

もう2009年の話になりますが、サイモンシネックという方がTEDで「Whyから始めよ」というテーマでお話をされました。相当いろんなところで紹介された概念ですし聞かれた方も多いと思います。

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要約すると、上のボンカレーみたいな円を「ゴールデンサークル」と言います。
我々が目にしている商品やサービスはWhatの部分で一番外側の部分。これって具体的な商品なので興味がなかったらそもそも触手が伸びません。
この商品やどう作られて、なぜ作ったか、一番コアなWhyの部分はその会社や商品が作られる元となったコンセプトや思い、大義の部分です。
ここの部分は前述の人間の根源的な欲求の部分が強く、Whatの具体な商品よりは刺さる可能性高い、共感部分です。
Whyからしっかりストーリー立てて相手に接することで、お仕着せではなく納得感もって腹落ちして受け入れていただける、という感じです。
詳しくはこちらを↓↓↓

3. テクニックとしてのSUCCES

加えて、SUCCESいう考えがあります。(Sが1個足りないのは承知しております。。。語呂合わせとご理解ください)
前述した「聞きたいことしか聞かず、都合のいいように解釈し、自分の覚えたいものだけ覚える」という素敵な人間様へ、どうやって伝えるかのTipsです。
①シンプルにわかりやすく
 多量の情報を伝えようとすると正確に記憶されず記憶に残らない
②インパクトをつける
③お客様の興味のある情報を(自分に関係のあることなら興味がわく)
=自分のことだ!と思わせる
をキーワードを引き出して覚えやすくしているイメージです

Simple:単純明快である
Unexpected:意外性がある
Concrete:具体的である
Credible:信頼性がある
Emotional:感情に訴える
Story:物語性がある

これをうまく使っていたのがケネディー大統領です。

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もちろん前段としての対ソ連の国際的な位置づけもそうですが、当時のアメリカ人を鼓舞するには十分だっと思います。わかりやすい。

4.  ジョブズと広告会社

これも似てますが、Apple創業者のスティーブ・ジョブズと広告会社との逸話。広告でいろんなことをモリモリ入れたくなった(あのジョブズが?!)時のやりとりです。

メモ用紙を丸めてジョブズに投げた。ジョブズは難なく受け取り投げ返した。これが良い広告だと広告会社のリーがいった。
またキャッチしてくれ、と丸めたメモ用紙を同時に5つ投げた。今度は1つも受け取れず床に落ちた。これが悪い広告だとリーがいった。
ジョブズは完全に納得して、二度と反論しなかった。

5.  まとめ

まとめると、
①自分と相手をつなぐものは人間の根源的欲求とも言える共感部分。
②それを伝えるためにはまずは刺さってから。刺さらないといくら伝えても無駄になってしまう。
③伝える時には伝えたい気持ちをぐっと抑えてメッセージは絞って伝える。じゃないとオーバーフローしてしまうので。

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こんなに言われても。。。Part1

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こんなに言われても。。。Part2

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ジョブズと一緒ですが、言いたいことはたくさんあれど、共感していないのに商品やスペックの連打は届かない。。。(ビルゲイツを擁護するわけではありませんが、先ほどの画像の前にはいろんな前段があって、このスライドになっているので、いきなり彼も出しているわけではない、です。Part2の方はわかんないですがきっとそうであって欲しい。。。)

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人間の性と、それを踏まえた伝え方、これはなかなか難しく僕もまだまだ足りません。このテーマはまたおりを見て書きます。

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