サントラはいいぞ。

 「音楽を聴く」こう聞いて、まず初めに思い浮かんだのはどんな曲だろう? 流行の歌手の曲? クラシック? アニソン? 

 多分、最初に思い浮かんだのはアニメやゲームのサウンドトラックではなかっただろう。私は、聴く音楽の選択肢として、サウンドトラックを推したい。

サントラとは?

Q. サウンドトラックって何?
A. 元々は映画用語。映像と音声が分かれて再生されていた時代、映像を収録した物を「映像トラック」としたのに対し、映像につける音楽や音声等の音源を収録した物を「サウンドトラック」とした。
転じて、ドラマ、映画、アニメ、ゲームなどの劇伴音楽を収録したアルバムを指すことが多い。

 このように、アニメやゲーム、ドラマや映画の劇伴音楽を収録した物がサウンドトラックやOSTと言われて販売されている。

サントラを聴くこと。

 サウンドトラックを聴くことは、ただ音楽を聴くというのは少し意味が違ってくると思っている。
 音楽を聴くときにあなたは、ある景色を想像して聞くことがあるだろうか? 多分、「これから音楽鑑賞します!」と気合を入れて聞く場合以外だと、あまりないと思う。音やリズムの心地よさを楽しむ目的の方が大きい。歌の場合であれば、その歌詞の通りの光景を思い浮かべることがあるかもしれないが、人によって少し違う景色が浮かぶことだろう。

 本題に入ると、サウンドトラックを聴くことと音楽を聴くことの違いは、「多大な思い出補正がかかる」という点だ。
 人は何かを自分に取り入れるとき、取り入れる物そのものではなく、取り入れたものを自分で咀嚼した結果を受け取っている。それは音楽についても多分同じだ。
 サントラを聴くとき、選ぶのはおそらく「好きな作品のサントラ」だと思う。となると、そこには前提として、自分の経験した「好きな作品の記憶」が存在する。この前提条件の元、サントラを聴くとしよう。思い出補正が大いに働いて、音楽を聴いたときに聞こえるはずのない効果音、セリフまで聞こえてくるような、明確に「こういう場面だ」という景色が浮かんでくる。
 そう。サウンドトラックを聴くというのは、ただ音楽を楽しむのみにあらず、自分の思い出に浸るという体験も伴う点で、とても楽しい。

おすすめのサウンドトラック

 ひとまず、あなたの好きな作品のサウンドトラックを聴くといい。上で述べたように、自分の思い出に浸るには、それが一番いいと思う。
 いまいち好きな作品が思い浮かばないな。そういう人には、とてもいいものがある。
 ポケモンのゲームはやったことがあるだろうか。「みんながやっているからやろう」みたいに一度は触れたことがあるという人は多い。ポケモンのやったことがあるゲーム作品のサウンドトラックを聴くと、私の言っていた思い出に浸るサウンドトラックの楽しみ方が理解してもらえると思う。
 ダイヤモンド・パールと赤・緑のサウンドトラックは、ポケモン公式youtubeのPokemon sound libraryで聞くことができる。

 個人的に好きな作品として、○○のアトリエシリーズの中でも不思議シリーズと言われる「ソフィーのアトリエ」「フィリスのアトリエ」「リディ―&スールのアトリエ」「ソフィーのアトリエ2」のサウンドトラックがとても好きで、お勧めしたい。1:31~の「木漏れ日のカンパネラ」が好き。

少し違ったサントラの楽しみ方

 ここまでは思い出に浸るという楽しみ方を紹介してきた。それとは少し違った楽しみ方もここで軽く紹介していく。

お散歩のお供に

 おすすめは、お散歩のお供にサウンドトラックを聴くこと。自然の景色や空気の温度を感じながら散歩するのは、とても心地よい。そこに、好きな作品のサントラで、お散歩に出ている時期に合いそうなものを聴きながら歩く。これがとてもいい。まるで自分がその作品の世界を体感できているような、現実と創作がまじりあうような感覚が加わり、いつもの道も少し違って見える。

場面を思い出すプレイリスト作成

 思い出に浸る聞き方の、更に少し踏み込んだ要素として、場面を再現するようなプレイリスト作成というものも紹介していこうと思う。

例えば、

  • アニメのサウンドトラックで、アニメを見ながら背景に流れる曲をアニメ通りにプレイリストを作成して聞く

  • ゲームで印象的な場所を再現する

 ゲームで印象的な場所の再現だと、ポケモンのダイヤモンド・パールでのたまごロード再現メドレーを演奏してみた動画みたいなものもyoutubeに上げている人がいた。ポケモンDP世代には、ちょっと思い出されるものがある。

最後に

 このようにサントラの世界を紹介してみたが、どうだろうか。とりあえず好きな作品のサントラを一通り聞いてみるといい。思い出のあの作品、この前見たあの映画のサウンドトラックCDを手に取って、再生すると、楽しい記憶が思い出される体験を是非とも味わっていただきたい。
 そして、これを読んでくれた皆様のこれからの音楽を聴く選択肢の中に、サウンドトラックが大きく食い込んでくれていると、この記事を書いた私はとてもうれしい。

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