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『一汁一菜でよいという提案』という本が私の人生を変えた

私の人生を変えた1冊と言われれば『一汁一菜でよいという提案』かもしれない。

大学生の頃はそれなりに自炊していたのだが、仕事を始めてからめっきり料理をしなくなった。食費の節約のために何とか自炊しようと試みたものの、中途半端に自炊する方がかえって損だと気づき、自炊の頻度は大きく減った。

ただ、外食や総菜ばかりの生活にも嫌気が差していた頃、『一汁一菜でよいという提案』に出逢った。その本では、毎食「ごはん+味噌汁」で良いと説いていたのだった。

毎日三食、ずっと食べ続けたとしても、元気で健康でいられる伝統的な和食の型が一汁一菜です。毎日、毎食、一汁一菜でやろうと決めて下さい。考えることはいらないのです。
(中略)
ご飯と味噌汁のすごいところは、毎日食べても食べ飽きないことです。

土井善晴、一汁一菜でよいという提案(新潮文庫)新潮社 Kindle版

早速、味噌汁を作ってみる。適当な野菜を鍋に放り込んで、味噌を溶かす。確かに、作るのが簡単だ。不足しがちな野菜も摂れるし。


ここまでは予想できたことだが、真に驚いたことは、毎晩「ごはん+味噌汁」の献立でも、飽きが来ないのだ。味噌汁に入れる具材はその都度変えてみたものの、味噌汁自体には飽きが来なかった。

この気付きは私の食生活に革命を起こした。それからというものの、私の平日の夕飯と休日の食事は「ごはん+味噌汁」が基本となった。

フォーマットが決まっていると、考えるべきことが格段に減る。献立を一から考えるのは大変だが、カスタマイズするのはそこまで大変ではない。メニューが少し物足りないと思ったら、適当な総菜を1品追加すれば良い。

ちなみに、ごはんは炊飯器で炊けば完璧なのだろうが、私は「もち麦ごはん無菌パック」を食べている。米を炊くという行為が大の苦手で、その点はパックごはんに頼っている。もち麦なのは好みの問題。

味噌汁の魅力は、受け入れてくれる具材の幅が広いことだ。野菜、肉、魚は大体受け入れてくれる。たまに味噌汁以外の料理を自炊したとしても、余った食材を味噌汁が受け入れてくれるのだ。

このように、『一汁一菜でよいという提案』は私に食生活のフォーマットを与えてくれたのだ。

先月より仕事を休職している。時間が有り余っているので「ごはん+味噌汁」以外の料理を色々と作ってみたのだが、一々献立を考えるのが面倒で、結局「ごはん+味噌汁」のフォーマットに帰着している。普段作らない料理を作るために色々と調味料を購入してしまったので、たまには味噌汁以外の料理も作ろうと思っているが……。

食生活にお困りの方、『一汁一菜でよいという提案』を読んで、一汁一菜生活を始めてみてはいかがだろうか?

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