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兵庫県豊岡市|4年で30倍もの外国人観光客を集客したサイト

兵庫県豊岡市は、兵庫県北部に位置する、人口約7万人の町です。豊岡市にある「城崎(きのおか)温泉」が有名で、奈良時代から続く温泉街ということで、観光庁が後援する「温泉総選挙2016 インバウンド部門」では一位でした。

インバウンド狙いで外国人観光客向けにICTを活用し、集客に成功した事例をご紹介します。

■本記事のまとめ
・個人手配の外国人観光客を取り込むため、英語とフランス語に対応し、宿泊予約まで出来るWebサイトを立ち上げ。
・市内にFree wifiを整備。
・外国人観光客は 、2010年約1,800人→2018年約55,000人に増加。(約30倍)

英語の観光情報サイト「Visit Kinosaki」を立ち上げ

城崎温泉は、元々外国人観光客から注目されていた観光地でした。フランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に掲載されたことを機に、一気に外国人観光客を呼び込むための施策に取り組みました。

具体的には、外国人観光客がスムーズに予約できるように、欧米の旅行・ホテル予約サイトとの連携を深めるとともに、2015年に豊岡市が城崎温泉に関する英語の観光情報サイト「Visit Kinosaki」を立ち上げました。

「Visit Kinosaki」では、観光情報を発信するだけでなく、外国語に対応した宿泊予約機能も備えています。そのため、外国人観光客でも簡単に旅館の予約を取れるようになりました。

Free wifiを整備して行動データを分析

また外国人観光客の増加に伴い、おもてなしのサービスの充実も図っています。

観光客向けのインフォメーションセンターには英語対応できるスタッフを配置し、市内40箇所に無料で使えるFree wifiを整備しました。

無料のwifiを整備することで「Visit Kinosaki」へのアクセスを容易にすることも狙いの一つです。

また、Free wifiへの接続履歴などから、観光客の行動データを収集し分析することで、人が集まりやすいエリアを特定し、観光客の呼び込みやおもてなしサービスの向上へ役立てました。

外国人観光客数が1,800人→55,000人(約30倍)へ

こういった取り組みが功を奏し、城崎温泉の観光客の数は急増しました。

2010年の外国人観光客は約1,800人でしたが、2018年では約55,000人に増加しています。なんと約30倍です。

ネットワーク接続環境の整備、情報発信サイト、Webサイトからの予約、といったように外国人観光客が必要とするサービスを全体最適の視点で導入されている事例でした。

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