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静岡県松崎町|古民家を改修しICT環境が完備された住民の交流施設へ

静岡県賀茂郡松崎町は、伊豆半島南西部の海岸沿いに位置する町です。
西伊豆と南伊豆の間にあり、人口は約7,000人、町の64%は山林町という松崎町のキャッチフレーズは『花とロマンの里』です。

自治体と民間企業によるICTへの取組事例をご紹介します。
(静岡県松崎町と富士ゼロックス社)


人口が減り空き家が増えてきた

年々若年層の人口が減少しており、人が減ることで空き家が増えてきていました。空き家が増えることで町全体の活気が損なわれてしまい、どんどん寂しい町になってしまっていました。

そこで、松崎町と富士ゼロックス社が協力して、空き家の利活用を推進することになりました。

富士ゼロックス社は、NPO法人「日本で最も美しい村連合」のサポート企業として活動をされていました。これがきっかけで松崎町とも繋がったということです。

日本で最も美しい村」連合は、素晴らしい地域資源を持つ美しい町や村や地区が、「日本で最も美しい村」を宣言することで自らの地域に誇りを持ち、
将来にわたって美しい地域づくりを行い、地域の活性化と自立を住民自らの手で推進することを支援します。
※「日本で最も美しい村」連合の目的より


交流拠点「ふれあいとーふや」の誕生

元々豆腐屋だった空き家を改修し、新たな交流拠点として「ふれあいとーふや」を作りました。コワーキングスペースとしても使えますし、イベントスペースとしても利用が可能です。実際にふれあいとーふやでは、木工ワークショップ、プログラミング教室、など様々なイベントが開催されました。

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※画像は上記HPからお借りしました。

利便性を高めるために廃校になった小学校の机や椅子を使ったり、働きやすい環境を整えるためにICT環境の整備にも力を入れました。

インフラ環境を整備することは富士ゼロックス社の得意分野ですので、インターネット環境、複合機、大型プリンター、テレビ会議システム等を導入し、ICT環境が整備されました。


「ふれあいとーふや」が誕生したことで、地元住民を中心に交流する場所が生まれ、施設がにぎわいを演出し、町全体が明るくなっていきました。


ポイント

「住民の方たちとの対話を重視した」と富士ゼロックス社がコメントを出されていたのですが、今回のICT環境整備においてはその点がまさにポイントです。

ICTの設備の導入やシステムの導入だけ行うのであれば、システムを扱っている民間企業が取り組めばすぐに対応ができます。ただ、民間企業だけが中心になってICTを導入しても「使われないシステム」になってしまいます。

そこで、対話により住民と繋がりながら、住民と一緒にICT環境整備を進めるようにしたことで、システムや施設に対する愛着が生まれて、住民による利用率向上が実現されました。

導入プロセスを一緒に経験することで愛着が生まれ、愛着が生まれることで利用率が向上する、というのは一般的なシステム導入においても同様で、非常に重要なポイントです。

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