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LIGHT HOUSE|わたしは彼らの灯りに照らされ続けてきた

「悩める人々の明かりを照らす灯台でありながら、自分たちの足元は暗そう」という意味がこめられたユニット名、LIGHT HOUSE。
星野源さんとオードリーの若林さんが1年間にわたり悩みをテーマに語り合うネットフリックスのオリジナル番組です。

この番組を見るためだけにネットフリックスに加入したと言っても過言ではない私。「よし、見るぞ。」とパソコンの前に座り、準備を万端にして見ました。

長く楽しみを味わいたいと思い、1日1話までにとどめようと思っていましたが、あれよあれよと最終回まで一気見てしまう始末(笑)。ネットフリックスの全話公開、おそるべしです。

ふたりの語り合いが本当におもしろく、共感し、あっという間に見終わってしまいました。
ふたりが今までの人生を振り返ったり、今抱える悩みをお互いに打ち明けたりする中で、たくさん共感できたこともありましたし、視聴後に自然と元気をもらえていたことに気がつきました。

【※注意※】
本記事は番組についての感想などを含みますので、ゼロからLIGHT HOUSEを楽しみたい!という方はお気をつけください!

SNSの時代を生きること

私がかなり共感したのは、おふたりがSNSについて語る回でした。

あらゆるものがシェアされてしまう社会になった今、「あえて誰とも共有せずに自分のなかだけで大切にしていく世界をもつことが大切」という源さんの言葉が印象に残りました。

ふたりの言葉が一つひとつ、説得力をもっていると感じることができるのは、20代の前半にしんどい経験をしていたり、世の中への妬みや嫉妬を無かったことにしないで、「うるせえ。」と跳ね返してきた強さがあるからだと感じました。
たとえ周りが「お前にはこの道は向いてない。」と言ってこようが、自分たちはどうしようもなくお笑いや歌、演技が好きだから続けてきたのだと。
恐らく、圧倒的な自分のなかの「好き」という気持ちが、自分たちの心を救ってくれていたり、もはや生活の一部であったりしたから、曲がることのない芯になったのだろうと感じました。

私は同世代のSNSを見ていて、他人の成功や人間関係が見えやすくなってしまった今、人と自分を比べる機会も圧倒的に増えました。
SNSがなければ支障をきたすことのなかった人間関係も少なからずあったし、自分自身もどのように相手から見られるのかを意識することが少なかったと思います。

一方で、発信をして、人とのつながりを得たのもSNSではあるし、これ以上ないほど、嬉しい反響をいただいたのもSNSだったりしました。

番組を見て、「自分の好きなものは好きなままでいいんだ。」と強く感じたことは印象に残っています。批判をされようとも、私の世界は私がつくっていくもの、と強い気持ちに背中を押されました。

居場所は自分でつくる

源さんはこれまで「居場所を自分でつくってきた。」と語られていました。過去に書かれていたエッセイでもつづられていたので、源さんや若林さんが生きてきて、「社会と自分の価値観がどうもズレている」と感じたときは何度もあっただろうと感じました。

私は、こういった話を聞いて自分と重ね合わせて考えるとき、星野源さんの楽曲、「創造」にある「あぶれてははみ出した 世をずらせば真ん中」という歌詞の一節をたびたび思い出します。

大学受験や就職活動、日常のささいな私の意思決定において、「なぜこの違う道をえらんだの?」「これまでやってきたことと、全然ちがうことじゃない。」「普通はそうじゃないよ。」と今まで他人からぶつけられてきた様々な言葉は、今も私の心の底で漂っています。
だけど、曲を聞くたびに、そんな自分と世間のズレは、自分の軸を変えてまで世に合わせるんじゃなくて、世の中をずらせばいいやと思えるんです。

灯台の先の照らされる人

おふたりの悩みを聞くうちに、「こんなにも輝かしい今を過ごしている人たちも、しんどくて苦しかった時期を過ごしていたんだ」と思うと、私はだんだんと元気をもらえるようになりました。

わたしにとってこの番組は、「今の悩みも、いずれ将来の作品や創作の材料にしていけるはず。」と思わせてくれる、勇気をもらえるものでした。

「ふたりの足元は暗いだろう」という意味の込められたユニット名でしたが、私はふたりが作り出すラジオや、エッセイ、漫才、楽曲にどれほど心を救われてきたことか計り知れません。

毎週聞くそれぞれのラジオで笑わせてもらえていること、嫉妬や鬱々とした気持ちを隠すことなく書いた文章に共感をしたこと、テレビから流れる漫才、新曲の出るたびに何度もリピートする音楽。
わたしは、きっと彼らが照らす灯りに毎日を過ごす元気をもらってきたのだと思います。

これからもたくさんの悩みを抱えるだろうけど、それでも生き様を届けているふたりを追いかけながら、私も自分の好きを離さずに、おもしろいものを創っていきたいです。


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