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【展覧会レポ】テルマエ展 @ パナソニック汐留美術館

こんにちは。
現在、パナソニック汐留美術館で開催中の『テルマエ展』に行ってきました!展覧会の様子をレポしていきたいと思います。

◆公式サイト


テルマエとは?

※撮影はすべて著者によるものです。
※撮影可能なエリアで撮影したものです。

本展は、"浴場"をテーマに日本と古代ローマを比較しています。前半で古代ローマを、後半で日本について紹介しています。

本展のコレクションは、ポンペイのコレクションで有名なナポリ考古学博物館等からの協力を得たもののようです。

ちなみに、皆さんはテルマエの意味をご存知ですか??

テルマエ:
公共浴場のこと。ギリシア語テルモス(熱い)に由来。

解説パネルより

日本で言う銭湯、みたいなイメージですが、古代ローマではもっと公共の場として社交の意味合いもあったようです。

遠く離れ、全く違うように感じる西欧のローマと、東洋の日本。テルマエを通じて、きっとその共通性を認識できると思います。


古代ローマのテルマエ

古代ローマでは、皇帝のアグリッパが最初の浴場を建設しました。貧富の差が激しかった古代ローマでは、労働力を担う大衆民の不満を解消すべく様々な"娯楽"を打ち出します。観劇、剣闘士、そしてテルマエ。大衆の家には台所やトイレ、風呂が無かったとのこと、、、。だからこそ、テルマエのようなスーパー銭湯がめちゃくちゃ最高の存在になったんだと思います。

展覧会では、古代ローマの様々な娯楽に纏わる品々、そしてテルマエで使われていた物品を観ることができます。

興味深かったのは、古代ローマにおける公共浴場のルーツです。大きく以下の3つとのこと。

・自然の温泉
・古代ギリシャの運動施設、水風呂
・医神の神域の入浴施設、湧き水

それらをベースに様々な公共施設が足され、テルマエが完成したのですね。

テルマエには、彫刻やモザイクタイルなどの芸術品もインテリアとして飾られることも多く、大衆にとっての美術館にもなっていたようです。展示品には、そんな様子を垣間見れる大理石の彫像などもありますのでぜひ観てみてください!


日本の銭湯

日本の入浴は、古くは天然の温泉で行う湯治が療養として天皇や偉人たちに浸透しました。やがて、仏教の伝来とともに人工的な施設となります。日本に古くから伝わる"穢を清める"という概念にも相まって、入浴文化は次第に花開いていきます。特に、江戸時代には銭湯ブームが到来。昭和には、住宅内に風呂も普及し始めました。

個人的には面白かったのは、歴代のケロリン桶の展示です。銭湯にはなくてはならないモチーフですよね。他にも花王から発売された当時の石鹸等も展示されていますので、日本の入浴文化ノスタルジーに触れてみてはいかがでしょうか。


古代ローマと日本。ふたつの異なる地域と時代に栄えた"テルマエ"と"銭湯"。実は身近で、似ていて、知るほどに親近感が湧いてきます。温泉だけに、、、。

ぜひパナソニック汐留美術館で、テルマエ文化の源泉に触れてみてください。

展示会は6月9日まで開催中です!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


※執筆にあたり解説パネルやチラシ、公式サイトなどを引用、参照しています。

※記載の考察や感想は個人によるものです。あらかじめご容赦ください。


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