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「もともと開発に興味はなかった」ノースキルの状態からスタートアップ企業のCTOになるまで

会社員やフリーランスのエンジニアとして18年以上のキャリアを持ち、現在は株式会社Wunderbar(ヴンダーバー)のCTOを務める柳澤。

新卒の頃から開発業務に携わってきた柳澤ですが、実は学生時代は別の業界を目指していたのだそう。スキルや経験がまったくない状態でエンジニアとしてのキャリアを歩み始めた彼は、どのようにIPテック企業のCTOという役職に辿り着いたのでしょうか。

今回は柳澤に、エンジニアの道を選んだ理由や18年間のキャリアの歩み、そしてWunderbar入社のきっかけなどを語ってもらいました。

柳澤宏樹 / CTO
SIベンダーの中に入って、.NETやJava,PHP,Cobolなどを使ったシステム開発や設計、プロジェクト管理を経験。その後フリーランス時代には普通のフリーランスでは関われない規模の案件にも関わったり、中規模のC向けのサービスに関わったりなど、貪欲に時代に合わせた技術とふれあう。インフラや開発言語など、システムに関する能力だけではなく、デザインの基礎能力を吸収し、スキルの高いメンバーと関わり、改めて技術吸収。自身の軸となる「システム開発構築」を強みにその他の基礎知識を持って、運営しているサービスの開発責任者として日々奔走。

「手に職が付くかも」と思い、エンジニアの道へ

ー 柳澤さんは新卒からエンジニアとして働いていますが、開発に興味を抱いたきっかけは何だったのでしょうか?

正直、大学生の頃は開発に全然興味がなくて、就活はアパレルの企画から製造ができる企業に絞って進めていました。でも就活がなかなかうまくいかず、悩んでいたときに「今はパソコンが普及してきてるからIT系に進んだら手に職がつくのかも」と思ったんです。

だから何か強い思いがあったというより、軽い気持ちでIT業界に進んだというのが本音です。それまでは、プログラミングどころか卒論のためにExcelやWordを触ったことがある程度でした。

ー 開発に関しては入社後に勉強されたんですか?

そうです。入社するまでは何もできませんでしたし、研修期間中もダントツでビリでした。3行くらいのコードを書くのに1週間くらいかかっていたくらい、全然ダメで(笑)。

でも、その後プログラミング知識として必要なアルゴリズム(ソートや検索)や制御構造、オブジェクト指向の概念などの本質を掴んだら理解度がグンと上がって、スキルが伸びていった感覚があります。

ー 1社目ではどんなことを学べたと思っていますか?

大規模プロジェクトを推進する為に必要な要件定義、システム構築、本番運用の一連の流れを体験できたことはすごくよかったと思います。プロジェクトの進め方や各フェーズでの考え方や立場に応じた役割を学べたのは良い経験になりました。

大規模のプロジェクトになるほど契約周りや管理が大変になるので、いろんなプロジェクトを経験できたのは貴重だったなと。よく周りの人たちの会話を盗み聞きして、情報収集していました(笑)。

エンジニアとしてのスキルはもちろんですが、人との付き合い方や仕事の進め方も学べたと思います。

フリーランスとしての経験やデザインスキルを習得

Wunderbarのオフィスにて

ー 1社目の会社で7年働いた後に、フリーランスになられたんですよね。

はい、もともと1社目のときの上司が辞めたら自分も辞めようと決めていて。本当はその上司が退職後に設立した会社に入社したかったんですけど、起業したばかりでどうなるかわからない状況だったんですよね。

なので、その会社の手伝いもしつつ、他の企業の案件も受けていました。

ー フリーランスのときはどのような働き方をしていたのでしょうか?

基本的には同種のシステム開発会社から案件をもらって、さまざまなプロジェクトに関わっていました。

具体的なプロジェクト内容で言うと、官公庁系の案件やC向けのWebアプリケーションなど。業務としては、プロジェクト管理や顧客のフロントに立って要件定義や整理、設計をすることが多かったですね。あとは上流から案件に入らせていただいていたので、提案や見積もりを担当することもありました。

ありがたいことに案件は途切れることなく紹介していただいていたので、自分からガンガン営業しにいくことはなかったですね。複数の企業と仕事をするというよりは特定の企業から紹介されるプロジェクトにコミットすることが多かったので、働き方としては会社員に近かったかもしれません。

ー フリーランスからまた会社員になろうと思った理由を聞かせてください。

システム開発エンジニアとして働く中で、お客さんと話せば話すほどデザイン要素も求められていると感じるようになったんですよね。そこでデザインの勉強をしたいと思ったときに、株式会社LIGが運営するデザイン学校を見つけたんです。

LIGはよく名前を聞く企業だったので、「ここなら現場のことも学べて人脈も広がるかも」と思い、大阪から上京してデザイン学校に通い始めました。デザインを学んだことでデザインの良し悪しやデザイナーの伝えたいことの理解が深まりましたし、自分が作る資料の精度も上がったと思います。

その繋がりからLIGに入社し、会社員として働いていました。

「このチャンスを逃したら次はない」と感じてWunderbarにジョイン

ー Wunderbarに入ることになった経緯を聞かせてください。

LIGのデザイン学校に通っていたときに開催されたイベントで、CPOの駿ちゃんに出会ったのが最初の繋がりです。

その後、駿ちゃんに「会ってほしい人がいる」と言われてお会いしたのがCEOの長尾さんでした。長尾さんとは駿ちゃんが受託していた案件を副業で手伝っていたときにオンラインで話したことはあったのですが、オフラインで会ったのはそのときが初で。

そこでWunderbarへのお誘いをしていただいたのですが、既にCTOとしての名刺が用意されていたんですよね!お会いしたときはまさかリクルーティングされるとは思っていなかったので驚きましたが、自分に声をかけてもらえたのは素直に嬉しかったですね。

ー 初めて会った長尾さんの印象はどうでしたか?

長尾さんはよく話す人で、熱い思いを持った社長だなと思いました。彼は僕より一回りも年下ですが、すでに起業2回目でしたし、信じたものに突き進んで行く推進力があるんですよね。

思い描くビジョンも壮大で、「VOM(ヴォム)」の構想を聞いたときには「そんなことできるの!?」と思いましたが、同時に「実現できたら面白そうだな」とも感じました。

ー WunderbarのCTOとして入ろうと思った決め手は何だったのでしょうか?

一番の決め手は、「この機会を逃したら面白そうなスタートアップ企業にチャレンジできるチャンスはもう来ないかも」と思ったことですね。

もちろん、長尾さんたちが考えているプロダクトやビジョンが面白そうだったというのもあります。あとは僕の性格的に自分から率先して何かを作るより、レールに沿って実行していく方が得意なので、CTOが向いているのかもと感じました。

ー CTOとしての業務内容を教えてください。

基本的には「VOM」も「Skettt」も、役員やビジネスサイドから上がってくる要望や要件を整理し、エンジニアと連携して開発を推進することが主な役割です。プロダクトの立ち上げタイミングでは、データベースやシステム全体に関する設計をし、「何を使って実現させるか」などをまとめていますね。

あとは、CTOとしてトレンド技術のキャッチアップは欠かさないようにしています。世の中の技術革新は凄まじいですが、新しいものを取り入れるのは簡単ではないのが実情です。状況とコストと期間を踏まえて、実現可能なのかどうかを精査するのもCTOのひとつの役割だと思っています。

ー IPに感じている可能性や、IPとテクノロジーとの掛け合わせについてどのように考えていますか?

最近は生成AIやオンラインプラットフォームが浸透して、世の中でクリエイターエコノミーの世界が広まっていますよね。ですが一方で、まだまだ法律が追いついていない部分があります。

すでに世の中では違法アップロードや無断転載が問題視されていますが、今後さらにクリエイターが増えると、IP関連の問題も増加するのではないかと考えられます。そんな中で、我々はクリエイターを守ったり彼らが効率よく作業できるようにしたりと、やらなければならないことがまだまだたくさんあるなと思っています。



今回はCTOの柳澤に、エンジニアの道を選んだ理由やWunderbar入社の理由などを語ってもらいました。

「元々は開発に興味がなかった」と語る柳澤ですが、開発の本質に気づいてからはどんどんテクノロジーの面白さややりがいに気づき、CTOとして活躍するまでに。

Wunderbarでは、IPとテクノロジーを掛け合わせることでIP業界をさらに盛り上げていきます。

また、Wunderbarでは「自らを超越し、世界を沸かせ(Going beyond yourself)」というミッションを軸に、IPの力で多くの人に笑ってもらえる、驚いてもらえる世界を一緒に作りたい人を募集しています!

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