![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/85275422/rectangle_large_type_2_e77c588f10f4dcde8bcc58209c30a429.png?width=800)
Photo by
muu0814
【ショートショート】#137 ペット
私の人生にはいつもペットがいた。
物心付いた時には実家に犬がいて
人間より先に友達になった。名前はレオだ。
"ペット"という表現自体あまりピンと来なかった。
だって私にとってレオは家族であり、友達だったからだ。
だからレオが死んだ時は、おじいちゃんが亡くなった時と
同じくらい悲しかった。いつ泣き始めていつ泣き止んだかも
覚えていないくらいだ。
そんな私も大学生になり、1人暮らしを始めてからは
"家族"を向かい入れることはなかなか難しかったが
社会人になりようやくペット可のマンションに
引っ越すことが出来た。お迎えしたのはレオと同じ犬種だ。
初めての散歩に出かけると異様な光景が目に入った。
若い夫婦が連れている子どもにリードを付けていたからだ。
あまりに衝撃的だったので家に帰ってからも
その姿が目に焼き付いてしまった。
調べてみると、最近では急に走り出して転けたり
道路に飛び出してしまったりするのを避けるために
子ども用のリードが販売されているらしい。
理屈は分かるのだが、感情が追いつかない。
人間の赤ちゃんにリード?
受け入れられない...。
犬じゃないんだから。
物書きになりたいという夢を叶えます