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#77 あっち側の人間になれるか【書評】ニュータイプ

◾️はじめに

第二週はベストセラー。
ご存知、山口周さんのニュータイプ。
アムロ・レイ、カミーユ・ビダン、ジュドー・アーシタ、でもってシン・アスカ、キラ・ヤマト・・・。(言わずにはいられない。。。)



◾️要約

無批判に代替を求めるのは違う。
社会が変化している中で、これまでの常識にとらわれず、成し遂げたいこと、なりたい人に近づくために試して失敗してまたやり直す人が成功者となる。成功は定義が難しいが、生き生きした人といえる。そんな風になりたいが広がり社会が変わる。それができるのがニュータイプ。

◾️感想

変化が激しい世の中で強かに生き抜く、自分で自分の人生を切り開くような価値観、考え方は何かをかき、それらをニュータイプとしてまとめている本です。
とても良い本だと思います。わかりやすく、適切に変化を捉えていると考えるためです。社会の価値観、ルールそのものが変わってきている。
倫理観を持ちながら巨視的に捉え、自分の好きなことに邁進する。
それがニュータイプ。
foot brainで中田英寿さんがいっていました。
「僕はずっと好きなことをやっている」
そういうことなんでしょうね。
投げかけられているのは”さあ、あなたはどうする?”

◾️要約(詳細)


◆第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造

6つのメガトレンドとは
1 飽和するものと枯渇する意味
2 問題の希少化と正解のコモディティ化
3 クソ仕事の蔓延
4 社会のVUCA化
5 スケールメリットの消失
6 寿命の身長と事業の短命化
である。
このトレンドの中で求められるものも変わり、それに対応したニュータイプが必要になってくる。
この後、価値創造、競争戦略、思考法、ワークスタイル、キャリア戦略、学習力、組織マネジメントをみていく。

※背景として社会が変わってきている。ということがあります。

◆第2章 ニュータイプの価値創造 問題解決から課題設定へ

ニュータイプの価値は問題は解くよりも発見することであり、課題の発見と解決にこだわり、未来を予測するのではなく未来を構想していく。
問題がすでに明確であればだいたいそれらの解決方法はコモディティ化している。
なのでそれを探してくることより、それにより本質的にどうしたいか、組織はどこを目指しているかそういった視点のほうが大切になる。

※対面ができないからネット販売、みんなやってるからコード決済、ではなくそれによってユーザーにどんな価値を提供するのか、そこを突き詰める必要がある。個人としてもそれをすることでどうありたいか。なんの面でありたい姿に近づけるか。そういうことだと思う。

◆第3章 ニュータイプの競争戦略 役に立つから意味があるへ

もはや目標管理制度は力を失い、意味を与えないと勝てない。一単位を上げる際の費用、限界費用はゼロ化しつつあり、スケールは有効ではない。単に役に立つだけでなく、意味をユーザーに与えることが大切。WHAT とWHYを示してHowを考えさせる。

※いまだに目標管理制度やってるなぁ。。。今期の目標は・・・

◆第4章 ニュータイプの思考法 論理偏重から論理+直感の最適ミックスへ

思考法1 論理だけでなく直感が必要な場面もある
思考法2 偶然により効率が飛躍的に高まることもある
思考法3 組織のルールを無批判に受け入れてはならない。自分の価値観・倫理観に従うべきである。
思考法4 単一の指標でトップダウンで物事を進める、ではなく量的、質的のバランスをとり、両者(複数の指標)を同時に目指す

※最後は直感。その前提として論理で検討した上で。

◆第5章 ニュータイプのワークスタイル ローモビリティからハイモビリテイへ

大企業による寡占化と個人の多様化乱立の中で両方にポジションを持つのがリスクが低い
成長の肥料である体験の質と仕事の環境を改善するため自分にフィットした場を得るためにポジショニングする。
上からの命令に従うものはやりたい仕事をやるニュータイプに敗れる。
専門家の価値が目減りしており門外漢の意見もニュートラルかつフラットに扱う必要がある。

※体験の質と仕事の環境を改善するためにポジションニングする、かぁ。深いなぁ。

◆第6章 ニュータイプのキャリア戦略 予定調和から偶有性へ

たくさん試していいものを。合わない場合は止める。
個人であれば逃げていい。
長期戦なのでみんなの利益を追求し、シェアとギブが回り回って返ってくる。

※多動力、ギブアンドテイク、Amazonの本、などなど類似のことが書いてある。つまり勝ちパターンは明確ってこと!?

◆第7章 ニュータイプの学習力 ストック型学習からフロー型学習へ
常識を相対化して良質な問いを生むこと。
他者を排除せず、自分を変えるきっかけにする。
過去のパターン認識は常に書き換えを行い、変化に対応する。

※人とコミュニケーションすることを恐れない。そこには気づきがあるから。

◆第8章 ニュータイプの組織マネジメント 権力型マネジメントから対話型マネジメントへ
権力を持ち、意思決定権を持つものが間違える可能性が高くなる。
リーダーシップを持って自分がオピニオンもしくはエグジットを行使する。
舞台の上で適切に振る舞うことで強かに発言力影響力を高めながら
脚本そのものへの批判的な眼差しを失わないことが大切。

※自分の人生である、ということ。誰かの脚本でずっと演じるなんて楽しくない。ってことかなぁ。


◾️アクション

体験の質と環境を改善するためにポジショニングする。

◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ


#ニュータイプ
#山口周
#どうしてもガンダム
#オールドタイプ
#未来は僕らの手の中
#キャリア戦略
#ポジショニング

◾️纏わるショートストーリー

「ガンダム見たことある?」
「シードとシードディスティニーなら、ね」
「それが言えるってことは見たことあるね。」
「え?」
「見たことない人はこの質問に答え方がわからないから。ガンダムって全部一緒だと思っている」
「なるほど。で?」
「あの主人公ってすごいんだよね」
「というと?」
「普通の人より(特に戦闘において)敏感に物事を感じ取って、機械を自在に操るという」
「へぇ」
「で、彼は彼なりに感じすぎることに悩むんだ、だいたい。心の声が聞こえすぎるとか、人と違うことに悩むとか」
「なるほど」
「周りの人は彼らを別のものとして扱うんだけど、本質はそうじゃないんだ」
「本質?」
「やがてそういう人が一般的になり、多くなると社会は変わるんだ。」
「え、でもキラは人類で初めての。。。」
「まあ、それは置いておいて。」
「まいっか。」
「社会が変わるとそれまで変だと思われていた人がそっちが普通になってくるってこと」
「なるほどね。タバコ吸う人が普通だった時代と禁煙が当たり前の時代とか、大学行くのが大変だった時代と行くのが当たり前の時代とか、色々あるね」
「そう。今の常識は未来の常識ではないかもしれない」
「価値観、だね」
「変わらないのは1日は24時間であり、地球は回り続け、人生は有限であること。」
「だね」


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