#61 人を遺す、は最上。【書評】1兆ドルコーチ


■はじめに

第4週はビジネススキル。今回はコーチング。ハウツーではなく、素晴らしいコーチの教えをまとめた本です。


◾️要約

ビルキャンベルの教えとは
 ・人材を最優先し、強力に業務を推し進めること。
 ・相手を信頼し、相手に自分で結論を引き出ささせること。
 ・課題を解決するのは個人ではなくチームであり、会社にとって良いことや正しいことを徹底的に追求するチームを形成すること。
 ・愛・思いやりを持つこと。
である。


◾️感想

成功を収めた天才たちにはそれを支えたコーチがいた。
その事実に驚きを覚えた。
天才とは一人でなんでもやり切るイメージがあったためです。
例えばスティーブ・ジョブズ。彼ですら迷い、悩んだ時に寄り添って支えてくれる存在がいた。

そんな天才に何を伝えることができるんだろう。と思った。
そんなスマートクリエイティブに言えることなんてあるのかと。

あるとすれば、それはきっと礼節や尊重といった根本のもの。
自分がしっかりとやっていれば、自信持って教えることができることは誰に対してでも教えることができる。
真理は普遍だから。
道徳の時間で学んだようなことが結局一番大切だと言うことであり、それを実践し、教え続ける存在がどんな人にとっても重要であるという事。

一人でやれることは限られているから。


◾️要約(詳細)

◆chapter 1 ビルならどうするか? シリコンバレーを築いた「コーチ」の教え
 目まぐるしく変化が起きる現代において大切なのはスマートクリエイティブの存在だけではない。
 そこにはチームをコミュニティーとし、生産性を上げるためのコーチが必要。
 それを実際にシリコンバレーで行ったのがビルキャンベル。
 小さな体でフットボールの選手として成功した人物であり、
 ビジネス界でもその考えで様々な人を魅了した。
 彼によって人間として成長した人が多い。その彼の教えを数多くの人に伝えるための本である。

 ※スポーツでの考えをビジネスに。これも素晴らしいと思う。スポーツで出くわす様々なこと、例えば一人ではやれること限られている、目標に向かって突き進む、課題を乗り越える、など。これらにどう立ち向かい、乗り越えていくか。これはビジネスそのものだと思うため。

◆chapter 2 マネジャーは肩書きがつくる。リーダーは人がつくる。 「人がすべて」という原則
 人を励まし、チームにすることが全て。
 オペレーショナルエクセレンスつまり、現場の業務遂行力の卓越性を磨き、ピープルファースト、人を信頼し、決めるときには決める。
 優れたコミュニケーションをとり、最も厄介な人材から最大限の力を引き出す。
 優れたプロダクトにこだわり、解雇する人でも周りの人に影響するため手厚くあつかう、という原則を実践すべき。

 君が優れたマネージャなら部下が君をリーダーにしてくれる。
 マネージャとして適切にメンバを尊重し、励まし、価値を認めさせれば部下がリーダーにしてくれる。

 ※そうか、部下がしてくれるのか。ここも自分ということではなく、他人。新しい気づき。

◆chapter 3 「信頼」の非凡な影響力 「心理的安全性」が潜在能力を引き出す
 まず信頼を築くことから始め、時間をかけてますます関係を深めていく。
 コーチする相手を選び抜く。
 コーチングを受け入れる姿勢のある、謙虚で向上心旺盛な、生涯を通じて学び続ける意欲のある人だけをコーチする。
 そして相手の話に一心に耳を傾ける。
 大抵の場合何をすべきかは指図せず、物語を語って聞かせ、そこから自分で結論を引き出ささせる。
 完璧に率直になり、相手にも同じことを求める。
 相手にとてつもない信頼を寄せ高い目標を設け勇気の伝道師になる。

 ※勇気の伝道師。この人と話すと前向きになれる、これが重要。

◆chapter 4 チーム・ファースト チームを最適化すれば問題は解決する
 一人で解決できる問題は少ない。そのため問題が発生したらチームに集中する。
 適した人材が揃っているか、チーム内の関係はどうか、蟠りはないか。
 チームを良い状態に持っていけば必ず問題をうまく解決することができるから。
 そのために俯瞰的にチームを見て必要に応じて裏でアドバイスを与えた。

 ※解決するためにはチームに何が欠けているかをまずみる。俯瞰で。その時、そもそもチームになっているか、が重要。

◆chapter 5 パワー・オブ・ラブ
 偉大なチームを偉大たらしめるものの1つは愛だ。
 お互いを思いやり、気にかけ、手を差し伸べてあげる。
 コミュニティを作り、人と人とを結びつける。
 分け隔てなく、1つの目的に邁進する。ビジネスでも愛を持ち込んでいい。

 ※ドライだと思っていた世界が実はウェット。これはやってみないと、その世界に飛び込んでみないとわからない。

◆chapter 6 物差し 成功を測る尺度は何か?
 自分が何らかの形で助けた人のうち、優れたリーダーになった人は何人いるだろうと考える。
 それが自分の成功を測る物差しなのだとビルは言っていた。
 ビルならどうするだろうと考えて行動する。
 それはつまり、相手を愛情を持って人間として扱い、すべきことをすること。
 彼が望んだのはそういった行動のできるリーダになること。なっていこう。

 ※自分とは別の人ならどうするだろう?と考えることはなりたい自分に近づく手段の1つでとても有効だと思う。
  そう考えることで俯瞰に捉え、また自分がありたい人を思い浮かべることであるべき選択肢に近づけるから。

◾️アクション

何か課題に対して、尊敬できる、この人いいなって思う人を思い浮かべ、その人なら何をする?どういう?かを想像して行動する。


◾️読みやすさ

★★

◾️ハッシュタグ


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